花の目覚め
毎年1月終わりから2月にかけて起こる。
冬の間は冬眠している花が、春の気配を感じて1~2日間、少しだけ目覚める現象である。
街中の植物の葉が伸び花が咲くが、花が目覚めるかどうかやその度合い、タイミングは種類や個体、環境によって異なる。
花の目覚めの間、特に気温や天気などに大きな変化はなく、花たちが感じ取るのは本当にただの“気配”であるとされている。
目覚めの終わりは最終日、ゆっくりと全ての葉や花が散り始めることで分かる。
目覚め以外はごく普通の植物のため、落ちた葉や花びらは普通の植物のそれである。
海の目覚め
花の目覚めの後に起こる現象。
夕方、凍りついた海に大きな雷が落ちる。雷が落ちた場所から海全体に色のついた光とヒビが走り、凍った海面が割れていく。雷が落ちてから数分間は鮮明な色のカラフルな海を楽しむことが出来る。その日から海の氷は少しずつ溶けていく。
この様子とその大きな音、光からこの雷は海呼鳴(うみおこし)と呼ばれている。
ちなみに街では蜜を固め色をつけた同名の古い菓子も伝わっている。
前年の花の目覚め・海の目覚めの日程は以下。
2月4日:日付が変わると同時に花の目覚めが始まる
2月5日:正午頃から徐々に花が咲かなくなり、花の目覚めが終わる
17時半に凍った海面へ海呼鳴が落ちる