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***反論 by smacさん (in 2ちゃんねる) 518 :smac :07/09/21 11:34 ID:PNWXt13E  「弾性エネルギー説」というのはオレが勝手に付けたネーミングで、元の研究論文は「航空機衝突時のWTCビルの動的挙動について」というタイトルがついている。↓ http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~isobe/163.pdf  この研究の骨子は、航空機の衝突によって建築物の構造全体がどのような影響を受けたのかをシミュレーションするものだ。  同様のシミュレーションは、以前日本のゼネコンがやったのだが、今回は全く違った結論が出ている。  要約して言うと、それは「航空機衝突の影響によって、ビルの強度が著しく損なわれた可能性がある」というものだ。  そして、その弱体化をもたらした最大の要素が「弾性エネルギー」であるというわけ。  詳細は原文を見てもらいたのだが、いくぶん専門的な用語が混じっていて理解が難しいと思われるムキのために原理を簡単に紹介しておく。 (1)弾性エネルギーとは、普段負荷を支えている鋼材が、なんらかの理由で除荷された時、上向きに引き伸される力である。押さえられていたバネが除荷によって伸びる場面を想像すればわかりやすい。 (2)航空機の突入によって、コア支柱の何本かが、上から約4分の1のところで破断した。 (3)そのことによって除荷が起こり、それらの支柱の破断部より下は「伸び上がる」動きをした。 (4)弾性エネルギーによって生じたコア支柱の変位が、床結合部の破断を招き、床が崩落する。 (5)床の崩落によって、コア支柱群はさらに除荷され、これが連鎖することで支柱結合部が破断し、支柱がバラバラになった、あるいは極度に強度が落ちた。 (6)わずかな衝撃、たとえば上層階の崩落で下層階は抵抗を示すことなく崩壊した。  一見すると、なかなか筋の通った原理に見えるが、これのどこが変なのかは稿を改める。 519 :smac :07/09/21 11:35 ID:PNWXt13E  弾性エネルギー説の優れているところは、次の3点である。 (1)鉄骨を斜め上に吹き飛ばしたエネルギーの出所が説明できる。 (2)火災が激しくなかった南タワーでなぜビルの強度が著しく低下したのか説明できる。 (3)下層階のコア支柱群が、なぜ崩壊に際してほとんど抵抗を示さなかったのか説明できる。  これで陰謀論に引導を渡せる・・・と思った人はオメデタイ人だろう。この理論には重大かつ致命的な欠陥が、少なくとも2つある。  ひとつは、一本の独立した支柱に生じた軸力の変化から変位をはじき出していることだ。コア支柱群は横方向にも高密度で連結されており、一本の支柱に生じた「引っぱり力」は周辺の支柱にも吸収されるため、変位はシミュレーションのように大きくならない。  もうひとつは著者自身が認めていることで、結合部の力学特性をいい加減に扱っているということである。「結言」から引用しよう。↓  『今回の解析で用いた接合部の力学特性には仮定や推論が多く、厳密な取り扱いをしたとは言えない。』  お粗末なのは、支柱接合の方法を「主に厚板34mmのエンドプレート方式で、接合部には4~6本のボルト接合が施されていた」と紹介しているクダリだ。  その接合方式は外壁支柱の接合に使われたもので、コア支柱群は縦横斜めに組まれたトラス構造であったことを説明していない。  故意か過失かは知らないが、これでは読者に「コア支柱群がエンドプレート方式で接合された、頼りない構造だった」と誤解させてしまうだろう。「主に」と書いてあるところを見れば、コア支柱群の接合は違うことを知りながら、あえて言及しなかった可能性が高い。  他にも、現場で撮影された鉄骨の写真を見ればわかるように、鉄骨は接合部で切断されていない…とか、それなら何故、突入直後に崩壊しなかったのか…などなど、突っ込みどころは満載である。  しかし、まあ「真面目な研究」であることは評価してもよい。物理学者を名乗るなら、この磯部先生ぐらいの努力を怠るべきじゃないだろう。どっかの教授には見習って欲しい態度である。 ----
***反論 by smacさん (in 2ちゃんねる) 518 :smac :07/09/21 11:34 ID:PNWXt13E  「弾性エネルギー説」というのはオレが勝手に付けたネーミングで、元の研究論文は「航空機衝突時のWTCビルの動的挙動について」というタイトルがついている。↓ http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~isobe/163.pdf  この研究の骨子は、航空機の衝突によって建築物の構造全体がどのような影響を受けたのかをシミュレーションするものだ。  同様のシミュレーションは、以前日本のゼネコンがやったのだが、今回は全く違った結論が出ている。  要約して言うと、それは「航空機衝突の影響によって、ビルの強度が著しく損なわれた可能性がある」というものだ。  そして、その弱体化をもたらした最大の要素が「弾性エネルギー」であるというわけ。  詳細は原文を見てもらいたのだが、いくぶん専門的な用語が混じっていて理解が難しいと思われるムキのために原理を簡単に紹介しておく。 (1)弾性エネルギーとは、普段負荷を支えている鋼材が、なんらかの理由で除荷された時、上向きに引き伸される力である。押さえられていたバネが除荷によって伸びる場面を想像すればわかりやすい。 (2)航空機の突入によって、コア支柱の何本かが、上から約4分の1のところで破断した。 (3)そのことによって除荷が起こり、それらの支柱の破断部より下は「伸び上がる」動きをした。 (4)弾性エネルギーによって生じたコア支柱の変位が、床結合部の破断を招き、床が崩落する。 (5)床の崩落によって、コア支柱群はさらに除荷され、これが連鎖することで支柱結合部が破断し、支柱がバラバラになった、あるいは極度に強度が落ちた。 (6)わずかな衝撃、たとえば上層階の崩落で下層階は抵抗を示すことなく崩壊した。  一見すると、なかなか筋の通った原理に見えるが、これのどこが変なのかは稿を改める。 519 :smac :07/09/21 11:35 ID:PNWXt13E  弾性エネルギー説の優れているところは、次の3点である。 (1)鉄骨を斜め上に吹き飛ばしたエネルギーの出所が説明できる。 (2)火災が激しくなかった南タワーでなぜビルの強度が著しく低下したのか説明できる。 (3)下層階のコア支柱群が、なぜ崩壊に際してほとんど抵抗を示さなかったのか説明できる。  これで陰謀論に引導を渡せる・・・と思った人はオメデタイ人だろう。この理論には重大かつ致命的な欠陥が、少なくとも2つある。  ひとつは、一本の独立した支柱に生じた軸力の変化から変位をはじき出していることだ。コア支柱群は横方向にも高密度で連結されており、一本の支柱に生じた「引っぱり力」は周辺の支柱にも吸収されるため、変位はシミュレーションのように大きくならない。  もうひとつは著者自身が認めていることで、結合部の力学特性をいい加減に扱っているということである。「結言」から引用しよう。↓  『今回の解析で用いた接合部の力学特性には仮定や推論が多く、厳密な取り扱いをしたとは言えない。』  お粗末なのは、支柱接合の方法を「主に厚板34mmのエンドプレート方式で、接合部には4~6本のボルト接合が施されていた」と紹介しているクダリだ。  その接合方式は外壁支柱の接合に使われたもので、コア支柱群は縦横斜めに組まれたトラス構造であったことを説明していない。  故意か過失かは知らないが、これでは読者に「コア支柱群がエンドプレート方式で接合された、頼りない構造だった」と誤解させてしまうだろう。「主に」と書いてあるところを見れば、コア支柱群の接合は違うことを知りながら、あえて言及しなかった可能性が高い。  他にも、現場で撮影された鉄骨の写真を見ればわかるように、鉄骨は接合部で切断されていない…とか、それなら何故、突入直後に崩壊しなかったのか…などなど、突っ込みどころは満載である。  しかし、まあ「真面目な研究」であることは評価してもよい。物理学者を名乗るなら、この磯部先生ぐらいの努力を怠るべきじゃないだろう。どっかの教授には見習って欲しい態度である。 ---- #javascript(){{ <!--shinobi1--> <script type="text/javascript" src="http://x4.yakiuchi.com/ufo/04815570e"></script> <noscript><a href="http://x4.yakiuchi.com/bin/gg?04815570e" target="_blank"> <img src="http://x4.yakiuchi.com/bin/ll?04815570e" border="0"></a><br> <span style="font-size:9px">[PR] <a href="http://weekly-mansion.rental-rental.net" target="_blank">ウィークリーマンション 神戸</a></span></noscript> <!--shinobi2--> }}

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