雨上がりの午後 妹の笑顔


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妹の笑顔


「メイ、俺の自己満足に付き合ってくれないか。」

『いいよ、お兄ちゃん。』

[俺は眩しい笑顔を放つメイを力強く抱きしめていた。その刹那、思い出す―――四年前の事を。]

―――四年前。

俺は失った
愛すべき存在を。
たった一人の妹を。

妹―――リサは
俺が何処に行こうと
必ず後ろをついてきた

俺から離れないように
ぎゅっと手を握って。

俺とリサは
いつも一緒だった。

俺には心に決めた女は居なかった
必要なかった
リサが居てくれれば
それでよかったから。

リサの眩しい笑顔をみてると
俺は元気になれた
リサの笑顔を
俺は独占したかった

それなのに
こんな形でリサを独占する日が来るとは。

「なぁ、リサ。淋しくないか…?
俺は淋しいよ。お前の笑顔は、もう見れない。」

気づいたら、俺は
涙を流していた。

そして俺の涙は
枯れた。

―――そして今。

俺の許に
妹が戻ってきた。

「なぁ、メイ。お前は本当に…ギルバートとここに残る事を望んでいるのか。」

『そうだよ。私はギルを…一人にしたくないから。』

俺は悲しかった。

再び逢えた妹を
また失う事になるのだから。

でも、それ以上に
メイの笑顔を奪ってしまうかもしれないのが
怖かった。

「そうか。お前がそれを真に望むのであれば、仕方ないな。」

俺は瞳の奥から
出たがってるのに出る事ができない感情に
心が押し潰されそうだった。

「メイ。俺は妹を守れなかった。
だからせめて…メイ、お前を守り続けよう。」

(ギルバートに逢えるまで、な。)

俺の言葉に
より一層眩しく輝く笑顔

俺の許に
戻ってきてくれた笑顔

俺に涙を
再び与えてくれた笑顔

お前の笑顔は、俺が護る。
たとえ、俺の命が尽きようとも―――