【ユビート】
2008年7月に登場したBEMANIシリーズの作品。
ボタンに「さわる(Touch)」を意識したもので、初めての人にも馴染めるように4×4の16枚パネルで操作するのが特徴的。
最大の特徴は、今までのBEMANIシリーズの傾向だった、上から下(もしくは下から上)に流れる、演奏を指示するマークのようなものが流れず、画面と一体化したパネルの部分に演奏の指示をするマーク(マーカーと呼ばれる)が出てくるというのがポイント。
このため、演奏を指示する画面と手元を見る必要があり混乱しやすかったのが、画面を見ながら指示されたボタンを押すという動作のため、モグラたたきのように直感的で分かりやすい。
初心者に馴染みやすいBEMANIシリーズである理由の1つともいえよう。
曲に合わせて演奏できるようになれば面白くなるはず。
自分の手や腕で、マーカーが表示されているボタンが見えなくなるような状態にならないように工夫するのもコツ。
また、クリアの条件が100万点中70万点以上のスコアを獲得するという形になっており、他のBEMANIシリーズとは異なってゲージ量に依存していないところも特徴である。
逆に言えばゲージがないのでゲージがなくなって強制終了、ということもない
1ステージごとにプレイ楽曲が同一曲のプレイヤー同士と(譜面難易度に関係なく)マッチングして協力してプレイという形を取っているため、万が一クリア条件に達していなくてもマッチングしたプレイヤーの中で1人でもクリア条件を満たせば「SAVED」扱いで次のステージに進める。
このようなクリア条件もあって初心者に優しい仕様が魅力といえる。
また、譜面はポップン20から追加されたプレーマップのように、「ミュージックバー」と呼ばれる、曲の各部分におけるマーカーの数の目安を示したグラフが出ており、初めてプレイするときでも難しい箇所が予測しやすい。
「ノーグレー(すべての区間を青色以上のミュージックバーで埋める)」「オールイエロー(すべての区間を黄色のミュージックバーで埋める)」などのやりこみ要素もある。
作品によってマーカーを自由にカスタマイズできるのも特徴で、これらの一部はポップン18ネット対戦で同名のオジャマで登場した。
当時は普及しつつあったブログパーツとの兼ね合いもあってか、ブログとの連動が当初の特徴として挙げられる。
i-revoに登録することにより1プレイごとにプレイした楽曲の成績がブログに反映されるという仕組みになっているので、腕前の成長を確認もしやすい。
ブログ・SNS上での新たな交流に繋がる試みといえるが、i-revoの新着日記がこのプレーブログで埋まってしまい、話題性のある日記を探すのに邪魔になってしまう問題が生じたため、PASELI対応で1曲単位でのプレイも可能になったknitからは連動機能は廃止されている。
2009年8月に続編であるripplesからは、自分で大会を設定することが可能になった。
参加することで得られる特典もあり、一種のコミュニティ的な要素が現れているだろう。
またこの作品よりe-AMUSEMENT PASSのゲームの保存データとの連動で連動した楽曲がプレイできるという、追加楽曲版のripples APPENDとIIDX17の連動企画があった。
その後の作品ではAPPEND FESTIVALやAPPEND TRAVELに見られるように、複数のBEMANI機種との連動イベントを色々開催するようになり、他のBEMANI機種からのプレイヤーの呼び込みなどの狙いが見られる。
copiousから版権曲が多く削除されるようになったが、その次の作品のsaucerでは版権曲だけでなくコナミオリジナル曲までもが削除対象になっているという、プレイヤーからは悲嘆の声が目立ちつつある。
saucerでは期間内にプレイすると次回からいつでも楽曲がプレイできるようになる「いまだけ楽曲」が導入されているが、同時に楽曲入れ替えという一定数の楽曲を新曲や削除された既存曲と入れ替えるというシステムが登場。
楽曲を入れ替えるために入れ替え対象になった楽曲は一時的にプレイできなくなる、もしくは削除曲という扱いになる。
ユーザーからはこのシステムを不安視している声も多く、名目上は「入れ替え」だが実質的に「プレイできなくなる曲=削除曲」という見方も少なくはなく、賛否両論が多い。
しかし稼動から1年が経過した2013年9月からは「マイリクエスト機能」で限定的ではあるが入れ替わりでプレイできなくなった曲をプレイ可能にする機能や、2013年10月より自分で作った譜面をアーケードでプレイ可能になる「jubeat Lab.」というシステムが導入され、様々な試みを行っている。
2015/02/20から稼動開始したjubeat propでは、ゲームの要素に新しく「ホールドマーカー」が追加された。
指定したボタンを一定以上押し続けるという操作が求められ、今までの譜面からバリエーションが増えることになるだろう。
なおホールドマーカーが存在する曲は一部に用意されており、通常の譜面とは別に用意(*1)されているが、ホールドマーカー付きの譜面しかない楽曲も存在する。
CS版とも言えるアプリ版ではiPadやスマートフォンをハードとした「jubeat plus」と呼ばれるタイトルで登場していたが、約10年半後に「jubeat(ユビート)」という形で、タイトルロゴがAC版とは異なったものとして新バージョンが登場した。
ファミ通で2017年に行われたゲーム総選挙では、音楽ゲーム部門で第14位に入った。
作品名 | 初出 |
jubeat | 2008/07/24 |
jubeat ripples |
2009/08 APPEND版は2010/03 |
jubeat knit |
2010/07 APPEND版は2011/03/23 |
jubeat copious |
2011/09/15 APPEND版は2012/03/14 |
jubeat saucer | 2012/09/26 |
jubeat saucer fulfill | 2014/03/03 |
jubeat prop | 2015/02/20 |
jubeat Qubell | 2016/03/30 |
jubeat clan | 2017/07/26 |
jubeat festo | 2018/09/05 |
jubeat Ave. | 2022/08/03 |
jubeat beyond the Ave. | 2023/09/20 |
アプリ版 | |
jubeat plus | 2010/11/08(iOS版) |
jubeat(ユビート) | 2021/05/07 |
アプリ版では当初はiPad向けに登場しており、後にAndroid・Kindle・auスマートパス版も登場した。
また、4曲を1パックとした様々なパックが定期的に配信されている。
初めての人にも馴染めるように有名なJ-POPなど、版権曲がかなり多いのが特徴。
saucerでは定期的な楽曲配信の影響もあり、アニメ作品とのタイアップによる追加なども行われている。
プレイの成績によって得られるポイントを一定以上に達することで新たに楽曲がプレイ可能になったり、ギタドラ・ポップン同様に称号も多数用意されている。
コナミオリジナル曲も収録されており、主に他機種からのコンポーザーが様々な楽曲を提供しているが、これらの楽曲の大半は隠し曲として扱われており、基本的にe-AMUSEMENT PASSを使用して一定のプレイ回数やポイントを貯めることでプレイ可能になる、という方式になっている。
また隠し曲は一部を除き次回作でいつでもプレイ可能にはならないというのも特徴で、継続的にプレイを促すための要素とも言える。
初代は2008年12月にアップデートによって他のBEMANIシリーズからの移植曲が4曲、また数曲のオリジナル曲も登場した。
他のBEMANIシリーズとは異なり、参加しているコンポーザーは比較的自由なジャンルで作ることもできる。
copiousやsaucerでは他機種との連動イベントが目立つようになり、移植曲が急激に増加している傾向である。
一方、plus版では後に登場したREFLEC BEAT plusと同様に、pack収録曲を含めて版権曲がアプリ版でしか配信されていない曲も多く、ACとは異なった路線を取っているといえよう。
2021アプリ版でも、ACには登場していない曲も多数収録されており、中には歴代jubeatシリーズとしては初のフルコーラスが存在する(ポップンで言うロング曲の立ち位置)。
また「アルバム」として区分けされており、目的の曲を探しやすくなっている。
初代のサウンドプロデューサーに泉陸奥彦#?が関わったためか、ギタドラシリーズの難易度表記が用いられている。
レベルの数値は当時、1から10の10段階となっていた。
高難易度の譜面はコナミオリジナル曲に多い傾向となっている。
作品を重ねるにつれ、同一レベルの難易度に集中している弊害からか、同じ難易度表記でも簡単~難しいの差が激しくなっている問題が生まれた。
そのため、clanでレベル8~10を中心に多数の難易度変更が行われ、各レベルの基準の見直しがされた(全体的に表記レベルが下がり、そのレベル基準の底上げが行われた)。
このレベル改編でも、全体の難易度(特にADVANCED・EXTREME)のインフレが大きくなり、同じ難易度でも簡単~難しいの差が大きくなってきたためか、festoから
レベル9・10に設定されている難易度の譜面は、小数点第1位までの数値表記で細分化
が図られた(例:Evans【EXT】・・・旧Lv10→新Lv10.6)。
こういった経緯からiOSのplus版も併用してプレイしているプレイヤーは、レベル基準の違いに注意したい。
jubeat | BASIC | ADVANCED | EXTREME |
pop'n music | NORMAL | HYPER | EXTRA |
楽曲はポップン17で収録されたPorarisが、初めてのjubeatからの移植となる。
また、knit時代にはテーマを意識したキャラクター、ニットがポップン19で登場している。
jubeatに登場したマーカーの一部は、ポップン18ネット対戦で同名のオジャマとして登場した。
このオジャマの獲得条件はjubeatの公式ブログに書かれているという試みがされていた。
また、ゲームでプレイできる移植曲ではないが、NUスタイルロカビリーとクリスマスプレゼントACが、propでの解禁イベントにおけるBGMに使われていたことがあった。
2023/04/26に、この機種からの移植曲を新規分も含めて15曲収録した、ポップンミュージック Lively/jubeat セレクション 楽曲パック vol.1が発売となった。
同時に2021アプリ版でも相互移植の形で、ポップンから以下の8曲がアルバムに追加される形で収録となった(太文字は今回の収録で新規ジャケットが設けられた曲)。
ポップンでの楽曲 | 移植されたバージョン | 備考 |
撫子ロック | 初代 | APPEND版で登場 |
ハイパーファンタジア | saucer | bistro saucer曲 |
ドラムンコアダスト | saucer | jubeatにも同時収録、いまだけ楽曲で登場 |
ファッシネイション | saucer | いまだけ楽曲で登場 |
スカーレット | saucer | つぎドカ!曲 |
コスモドライブ | saucer | つぎドカ!曲 |
スノーウィーコア | saucer | つぎドカ!曲 |
華恋ロック | saucer | つぎドカ!曲 |
同時収録曲 | ||
キルト | knit APPEND | |
ロービットサンプリング | copious | |
エレクトロショック | saucer | |
スプリングテクノ | saucer |
偶然なのか、ポップン17他のネット対戦の称号で《プチマーチ(*'v'*)》がjubeatにも登場している。
jubeatでは、Dormir曲の「さよならトリップ」の全譜面をフルコンボした際の称号として獲得できる。
ポップンでのジャンル名 | jubeatシリーズでの初出 | ポップンに登場した作品 |
エモクトロ | ripples APPEND | 19 |
キルト | knit APPEND | 19 |
ドラムンベース | knit | SunnyPark |
ソーサリープログレッシヴ | knit | 20 |
ゾディアックオラクル7 | saucer | SunnyPark |
ハッピーハードコア(I’m so Happy) | knit | SunnyPark |
ピアノコンテンポラリー | ripples | 19 |
ギャラクシヴロック | 初代 | 17 |
ロービットサンプリング | copious APPEND | 20 |
A.I.デイトポップ | ripples | 18 |
トランスコア | knit | 20 |
版権曲の取り込みが多い機種
REFLEC BEAT
ポップンとの関連イベント
APPEND FESTIVAL
APPEND TRAVEL
つぎドカ!
ミミニャミ・コタローのフライングキャッチ!
【Let's have a session!-type L】
【Let's have a session!-type R】
【リントヴルムの大きな背中】
【ねんごろティータイムinラピストリア】
*1 その場合は曲名の後に[2]と表示