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>不飽和脂肪酸-健康を維持するには、必須脂肪酸であるリノール酸とリノレン酸のバランスが大切です。ジーエルエー(γ-リノレン酸)は体内で作ることができないリノレン酸の一種で、私たちの身体の自動操縦(恒常性維持機能)を助けてくれます。 ▽リノール酸からできるものはアレルギー、炎症、血液凝固あるいは血管収縮を促進する作用が強く、α- リ ノレン酸からできるものはこれらの作用は非常に弱いかあるいは抑制する作用があります。▼<a href="http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem2.htm" title="next page">(参照:脂質)</a> ▽アラキドン酸(リノール酸)から,以下のように,次々と活性物質が生み出される。これをアラキドン酸カスケードという。 <marquee>エイコサノイドは,血管拡張・収縮,血小板凝集,ホスホリパーゼA2阻害,免疫抑制作用など,多彩な生理活性を示す。</marquee> ▼<a href="http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem2.htm"next page">(参照:脂質)</a> <hr> ▼エネルギーの貯蔵 動植物において、脂質は不溶性のトリアシルグリセロール(TG)の形で大量に蓄えられ、細胞がエネルギーを必要とする時すみやかに動員され、分解してエネルギーを供給します。 動物細胞ではエネルギーは主として脂質分子として貯蔵されます。 動物が大量に蓄えうるのは脂質だけで、エネルギー摂取量が消費量を上回ると超過分は必ず脂肪として蓄えられます。(エネルギーの消費量の中には排泄によるものも含まれます。) 糖質はグリコーゲンとして貯蔵されますが、その量は極めて少なく、肝臓でも全重量の5-6%。骨格筋ではわずか0.4-0.6%です。 タンパク質は生物学的な意味が糖質や脂質と異なり、生体のタンパク合成に必要な20種類のアミノ酸を供給し、またプリン、ピリミジン等窒素化合物の合成に必要な骨格として用いられます。 成長の止まった成人では窒素の排泄量は摂取量に等しく、余分に食べたタンパク質は貯蔵されません。(ネット情報) ▼ダイエットを成功させるためには、脂質の摂取量を減らすのではなく、体内での脂質の動きを盛んにした上で(代謝=エネルギーの燃焼向上)、蓄積される脂肪よりも、消費される脂肪が多い状態にもっていくことが大切です。このことによって、体脂肪を落としていくことができるからです。(ネット情報) <hr> ▼・レシチンが豊富に含まれている食べ物には、卵黄、大豆(グリンピース)、穀類、ゴマ油、コーン油、小魚、レバー、ウナギなどがあげられます。▼<a href="http://ameblo.jp/ayaken/entry-10022436145.html" title="next page">(参照:テーマ/栄養素の基本概念/レシチン)</a>(5) レシチンの効果 >「レシチン」の一番大きな役割は「界面活性剤」としての働きです。つまり、レシチンは「親油性」(油になじむこと)の働きと、「親水性」(水になじむこと)の働きの両面の役割を持っています。すなわち、レシチンの親油性の働きが、血管の内壁にこびりついたコレステロールを溶けやすくしたり、細胞の中の老廃物を親油性と親水性の両方の働きにより、血液の中に溶かし込んで血行をよくしたりします。 ▽リン脂質(PL) が低値を示す疾患 は、<1>重症肝実質障害 <2>重症貧血 <3>白血病 である。 >低脂質血症の内、リン脂質構成成分の①ガム(豆)②ロウ(イカ、タコ)③キチン質(蟹、蛎、蝦殻)などの粒子の大きいプリン体(煮干、干物、魚卵等も含む)が主に骨格筋に不足する事で起こる。 ▽抗リン脂質抗体症候群は、習慣性に(2回以上)流産を起こしたり、動脈や静脈の中で血の固まりが出来る血栓症(脳梗塞、肺梗塞、四肢の静脈血栓症など)を起こしたり、血液検査上で血小板が減少する。<font color="#0000FF"><span style="font-size:large">(リン脂質が少ないと血小板が減少する=リン成分が多いと血小板が減少する)</span></font> ▼<a href="" title="next page">(参照:テーマ/)</a>
>不飽和脂肪酸-健康を維持するには、必須脂肪酸であるリノール酸とリノレン酸のバランスが大切です。ジーエルエー(γ-リノレン酸)は体内で作ることができないリノレン酸の一種で、私たちの身体の自動操縦(恒常性維持機能)を助けてくれます。 ▽リノール酸からできるものはアレルギー、炎症、血液凝固あるいは血管収縮を促進する作用が強く、α- リ ノレン酸からできるものはこれらの作用は非常に弱いかあるいは抑制する作用があります。▼<a href="http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem2.htm" title="next page">(参照:脂質)</a> ▽アラキドン酸(リノール酸)から,以下のように,次々と活性物質が生み出される。これをアラキドン酸カスケードという。 <marquee>エイコサノイドは,血管拡張・収縮,血小板凝集,ホスホリパーゼA2阻害,免疫抑制作用など,多彩な生理活性を示す。</marquee> ▼<a href="http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem2.htm"next page">(参照:脂質)</a> <hr> ▼エネルギーの貯蔵 動植物において、脂質は不溶性のトリアシルグリセロール(TG)の形で大量に蓄えられ、細胞がエネルギーを必要とする時すみやかに動員され、分解してエネルギーを供給します。 動物細胞ではエネルギーは主として脂質分子として貯蔵されます。 動物が大量に蓄えうるのは脂質だけで、エネルギー摂取量が消費量を上回ると超過分は必ず脂肪として蓄えられます。(エネルギーの消費量の中には排泄によるものも含まれます。) 糖質はグリコーゲンとして貯蔵されますが、その量は極めて少なく、肝臓でも全重量の5-6%。骨格筋ではわずか0.4-0.6%です。 タンパク質は生物学的な意味が糖質や脂質と異なり、生体のタンパク合成に必要な20種類のアミノ酸を供給し、またプリン、ピリミジン等窒素化合物の合成に必要な骨格として用いられます。 成長の止まった成人では窒素の排泄量は摂取量に等しく、余分に食べたタンパク質は貯蔵されません。(ネット情報) ▼ダイエットを成功させるためには、脂質の摂取量を減らすのではなく、体内での脂質の動きを盛んにした上で(代謝=エネルギーの燃焼向上)、蓄積される脂肪よりも、消費される脂肪が多い状態にもっていくことが大切です。このことによって、体脂肪を落としていくことができるからです。(ネット情報) <hr> ▼・レシチンが豊富に含まれている食べ物には、卵黄、大豆(グリンピース)、穀類、ゴマ油、コーン油、小魚、レバー、ウナギなどがあげられます。▼<a href="http://ameblo.jp/ayaken/entry-10022436145.html" title="next page">(参照:テーマ/栄養素の基本概念/レシチン)</a>(5) レシチンの効果 >「レシチン」の一番大きな役割は「界面活性剤」としての働きです。つまり、レシチンは「親油性」(油になじむこと)の働きと、「親水性」(水になじむこと)の働きの両面の役割を持っています。すなわち、レシチンの親油性の働きが、血管の内壁にこびりついたコレステロールを溶けやすくしたり、細胞の中の老廃物を親油性と親水性の両方の働きにより、血液の中に溶かし込んで血行をよくしたりします。 ▽リン脂質(PL) が低値を示す疾患 は、<1>重症肝実質障害 <2>重症貧血 <3>白血病 である。 >低脂質血症の内、リン脂質構成成分の①ガム(豆)②ロウ(イカ、タコ)③キチン質(蟹、蛎、蝦殻)などの粒子の大きいプリン体(煮干、干物、魚卵等も含む)が主に骨格筋に不足する事で起こる。 ▽抗リン脂質抗体症候群は、習慣性に(2回以上)流産を起こしたり、動脈や静脈の中で血の固まりが出来る血栓症(脳梗塞、肺梗塞、四肢の静脈血栓症など)を起こしたり、血液検査上で血小板が減少する。<font color="#0000FF"><span style="font-size:large">(リン脂質が少ないと血小板が減少する=リン成分が多いと血小板が減少する)</span></font> ▼<a href="" title="next page">(参照:テーマ/)</a> <hr> 脂肪酸 脂質 脂質の運搬 [ 08:26 ] [ 脂肪酸 ] [ 下書き ] [ スライドショウ ] [ 編集 ] [ 削除 ] 参照:http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem2.htm <hr> 脂肪酸 脂質 脂質の運搬 生体成分のうち、水に溶けにくく、有機溶媒(クロロホルム、エーテル、ベンゼンなど)に溶けるものを脂質(lipid)という。 単純脂質,複合脂質,コレステロールに大別される。 多くの脂質には構成成分として脂肪酸が含まれる。単純脂質と複合脂質には構成成分として脂肪酸が含まれる。 脂質の種類 単純脂質 油脂: 脂肪酸とグリセリンから成る3価のエステル。 ロウ: 高級脂肪酸と高級アルコールから成る1価のエステル。 複合脂質 リン脂質: 脂肪酸、アルコール、リン酸、窒素化合物から成る複雑なエステル。 糖脂質: 脂肪酸、アルコール、糖、窒素化合物から成る複雑なエステル。 非ケン化物: 酸やアルカリで加水分解されないような脂質。カロテノイド、エイコサノイド、ステロイドなど。 中性脂肪 リン脂質 コレステロール リン脂質のR2CO-は,ほとんどの場合,不飽和脂肪酸である。 油中性脂肪(単純脂質の例)やリン脂質・糖脂質(複合脂質の例)の構成成分である。 油と脂肪の違いは,それを構成する脂肪酸の違いである。これには, ①二重結合の数, ②炭素数 の違いが反映される。 油脂やリン脂質,糖脂質を構成する脂肪酸は、次のような特徴をもつ。 ●炭素数は通常、偶数である、 ●二重結合(>C=C<)をもつもの(不飽和脂肪酸)もある、 ●枝分かれや環状構造のものはほとんどない。 炭素数は12-20が多く、二重結合はシス型である。二重結合が多いほど融点は低い。 オレイン酸の構造 右は分子モデル。 末端メチル基から数えて二重結合が始まる位置が6の脂肪酸をn-6系列,3から始まる脂肪酸をn-3系列という。 リノール酸,エイコサペンタエン酸(EPA, icosapentanoic acid→イコサペンタエン酸),ドコサヘキサエン酸はn-3系列,リノレン酸やアラキドン酸はn-6系列である。 ● 脂肪酸の姉妹関係  ヒトは二重結合を1つもつオレイン酸を体内で合成できる。しかし,二重結合が2つ以上もつ脂肪酸をつくることができない。 したがって,食物から摂取した必須脂肪酸リノール酸やリノレン酸からアラキドン酸(20:4)やエイコサペンタエン酸(EPA, 20:5),ドコサヘキサエン酸(DHA, 22:6)をつくる。 リノール酸は食生活で過剰摂取になる傾向が強いので注意が必要。 リノール酸の過剰摂取を防ぐために、α-リノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などの、n-3系列の脂肪酸との摂取バランスを取ることが大切。 比率は、リノール酸などのn-6系列の脂肪酸4に対し、n-3系列の脂肪酸1の割合が望ましいとされている。 ● 脂肪酸からつくられる生理活性物質(エイコサノイド)  多価不飽和脂肪酸の酸化によってつくられる炭素数20の化合物の総称。 プロスタグランジン(PG),プロスタサイクリン,トロンボキサン(TX),ロイコトリエン(LT)などがある。 ホスホリパーゼA2は細胞膜脂質の2位のアシル基に作用し,脂肪酸(主としてアラキドン酸)を遊離させる。 アラキドン酸から,以下のように,次々と活性物質が生み出される。これをアラキドン酸カスケードという。 PGE1 TXA2 LTA4 エイコサノイドは,血管拡張・収縮,血小板凝集,ホスホリパーゼA2阻害,免疫抑制作用など,多彩な生理活性を示す。 油脂(oil & fat) 常温で液体のものを油、固体のものを脂肪という。油脂はグリセリンの3価のエステルで、酸で加水分解すると3分子の脂肪酸と1分子のグリセリンが得られる。アルカリで加水分解(ケン化という)すると、脂肪酸のアルカリ塩となる。アルカリ塩を石けんという。 石けん分子は疎水性と親水性部分を併せもつ。 石ケンを水に溶かすと,石ケンは水と空気の界面に集まる。これを吸着と呼ぶ。 この結果,水の表面張力が減少する。さらに石ケンの濃度が増すと,石ケン分子同士が集合してミセルと呼ばれる集合体をつくる。ミセルが生じると,石ケンの濃度がこれ以上増しても表面張力は一定となる。 ロウ(wax) 高級飽和脂肪酸(長鎖の脂肪酸)と高級アルコールのエステルである。多くの生物で,ロウは保護被膜や水の防壁に利用。羽根、皮膚、毛皮、葉の表面に存在する。 マッコウクジラは浮力と衝撃波音発生に使う。種類 主成分 蜜ロウ パルミチン酸ミリシル C15H31COOC30H61 鯨ロウ パルミチン酸セリル C15H31COOC16H33 羊毛ロウ オレイン酸コレステロール C17H33COOC27H45 破線はエステル結合 リン脂質(phospholipid) リン脂質(phospholipid)は,リン酸を含む脂質である。 グリセリンを含むものをグリセロリン脂質、 スフィンゴシンを含むものをスフィンゴ脂質という。 リン脂質や糖脂質は水になじむ部分(親水性基)となじまない部分(疎水性基)の両方もつので,両親媒性脂質と呼ばれる。 両親媒性脂質は脂質二重層をつくり、細胞膜を構成する。 ホスファチジルコリン (レシチン) ホスファチジルエタノールアミン (ケファリン) リン脂質の構成と脂質二重層(右) 細胞膜は脂質とタンパク質でできている 糖脂質(glycolipid) D-ガラクトースなどの糖を含む脂質である。脳神経組織に多い。  糖脂質の構造 不ケン化物  脂質のうち,加水分解を受けないものを不ケン化物という。これには,カロテノイド、エイコサノイド、ステロイドなどがある。 コレステロールはステロイドの代表化合物で,これから種々のステロイドホルモン,胆汁酸,ビタミンD前駆体が生合成される。また,コレステロールは細胞膜の重要な構成成分である。 エイコサノイドの例(PGE1) ステロイドの例(左,男性ホルモン;右,女性ホルモン) カロテノイドの例(ビタミン K) 胆汁酸はその強い界面活性作用で食事で摂取した脂質を乳化し,消化・吸収を助ける。 コール酸(胆汁酸の1つ) コレステロール  脂肪は膵液のリパーゼでC1とC3のエステル結合が切られ,2-モノグリセリドが生じる。2-モノグリセリドは異性化されて1-グリセリドになり,さらに分解される。 生じた脂肪酸は胆汁酸塩(一種の生体内セッケンの役割)とミセルを形成して小腸粘膜の上皮細胞で吸収される。 ここで,再びトリグリセリドに再合成され,これにコレステロールや少量のリン脂質とタンパク質が加わり,カイロミクロンになる。 カイロミクロンは約1mmの血漿リポタンパク質の一種で,食後,一過性に増える。カイロミクロンはリンパ管を通って静脈内に入り,筋肉や脂肪細胞などの組織に運ばれる。 また,コレステロールに富んだ残存カイロミクロンは肝臓に運ばれ,細胞表面の受容体を介して取り込まれる。  水に溶けない脂質は血液中をどうやって運ばれるのだろうか?その役割を担うのが,種々のリポタンパク質(lipoproteins)である。 リポタンパク質は,トリグリセリド,コレステロール,リン脂質およびアポタンパク質で構成される。 ヒト血漿リポタンパク質 種類 比重 電気泳動の 移動度 大きさ (nm) 構成成分(%) 機能 タンパク質 トリグリセリド コレステロール リン脂質 カイロミクロン < 0.95 原点 100-1000 2 84-95 7 7-8 食事性脂質運搬 VLDL 0.95-1.006 プレβ 30-75 4-11 44-60 16-23 18-23 肝臓からの脂質運搬 LDL 1.006-1.063 β1 20-25 23-28 8-11 42-56 25-27 コレステロール運搬 HDL 1.063-1.21 α1 5-13 21-48 4-9 10-48 22-28 肝臓へのコレステ ロール運搬  肝臓で合成された脂質は,超低密度リポタンパク質(very low-density lipoprotein, VLDL)として血液中に放出される。 途中,VLDLの分解により,中間密度リポタンパク質(intermeadiate-density lipoprotein, IDL)や低密度リポタンパク質(low-density lipoprotein, LDL)になる。 LDLはコレステロールとそのエルテルに富み,コレステロールの運搬に関与している。 肝臓や他の組織でつくられる高密度リポタンパク質(high-density lipoprotein, HDL)は比較的タンパク質に富むので,密度が高く,カイロミクロンやVLDLとの間でアポタンパク質をやり取りする目的に使われる。  HDLに含まれるコレステロールは動脈硬化を予防するので,善玉コレステロールと呼ばれる。 逆に,高濃度のLDL中のコレステロールは動脈硬化の原因となることから,悪玉コレステロールといわれる。

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