(黒背景に白字幕)

世紀末・・・

人々が太陽を忘れた
暗黒の時代

闇の一族の出現により
世界は恐怖に包まれた

生者は死者となり
死者は世界をさまよった

最後の希望たる
戦士の活躍により

一時は取り戻されたかに
見えた太陽も

戦士が仲間の裏切りに
倒れると

二度とその姿を
現すことはなかった

破壊の獣は目覚め

世界は永遠の暗黒に
閉ざされた

太陽の光を得たとき
戦士は再び目覚めるという

しかし戦士のいない今

いったいだれに
太陽を取り戻すことなど
できよう・・・


 (頭蓋骨が敷き詰められている空間に一人の少年が立っている)

黒衣の少年
「ここはいったい・・・
どこなんだ?」

 (辺りを見回す少年)

黒衣の少年
「夢・・・なのか?
だが少なくとも、おれの夢ではないようだ・・・」

 (後ろに振り返り、背後に居る「何か」に近づく少年)

黒衣の少年
「こいつか、
おれをよんだのは?
ねむっている?
いや、これは・・・
月の一族による封印か?
だとすれば、なみの怪物ではあるまいが・・・」

 (少年の体が白く輝く)

黒衣の少年
「これは・・・
俺の身体に流れる月の血が、月の一族が警告している!?」

 (「何か」が起き上がり、驚く少年)

黒衣の少年
「すでに目覚めていたか
・・・」

 (雄叫びを上げる「何か」)

黒衣の少年
「なるほど
お前の復活には俺の血が、月の巫女(月下美人)の力が必要というわけか・・・
だが、そうはいかん!
おまえにはふたたび、永遠のねむりについてもらうぞ!!」


 (少年と「何か」との戦闘開始、「何か」の目から発せられる光線に吹き飛ばされ叫ぶ少年)


 (「何か」の前に膝を附く少年)

黒衣の少年
「クッ、
まさかこいつは・・・」

 (少年の目の前に突然何者かが現れる)

白装束の少年
「残念でしたね、サバタさん」

サバタ
「闇の一族(イモータル)!?」

 (肩を震わせ笑うイモータルの少年)

白装束の少年
「ウフフフフ・・・
破壊の獣、
ヴァナルガンド
生も死もあたえられず、ただそこに存在するもの、絶対存在(エターナル)
たとえ夢の中であろうとも・・・
暗黒少年であるあなたに、たおせる相手ではありません
命を持たないものを殺すことなど、できはしない
太陽の力をあやつるあなたの弟太陽少年ジャンゴにもね」

サバタ
「絶対存在(エターナル)・・・やはりな
だがこんな怪物をよみがえらせてどうする?
この星に生きるすべての命、
それをほろぼすことが銀河宇宙の意思だとしても、
おまえたち自身をもほろぼすつもりはあるまい?」

白装束の少年
「だからこそ、あなたの協力が必要なのです」

サバタ
「どういうことだ?」

 (髪を掻き揚げるイモータルの少年)

白装束の少年
「人形使いとよばれるわたくしにも・・・
絶対存在(エターナル)であるヴァナルガンドをあやつることなど、できはしない
ですが、暗黒少年でありながら月の血を宿したあなたであれば話は別です
月の巫女(月下美人)の力をもってすれば、
ヴァナルガンドの魂とつながることができる
破壊の獣、そのものに成ることができる
そう、この大いなる力を手にすることができるのです」

サバタ
「フッ・・・
このおれが、そんなことをゆるすと思うのか?」

 (肩を震わせ笑うイモータルの少年)

白装束の少年
「ウフフフフ・・・
わたしにはあなたのゆるしなど必要ありません
人形には意思など・・・
必要ないのです!!」

 (身体が赤黒く脈打つサバタ)

サバタ
「ヌグッ、これは・・・!」

 (血色に染まる画面)

サバタ
「グワアアアアアアッ!!」


 (黒背景 回想シーン開始)

 (ジャンゴとおてんこさまの目の前に腕を組んだ少年が立っている)

黒衣の少年
「伯爵をたおしたようだな、ジャンゴ!!
さすがは太陽少年・・・

おてんこさま
「おまえは!?」

 (腕を下ろす少年)

黒衣の少年
「おれは暗黒少年・・・サバタ
敵でも味方でもない。
今のところはな・・・」

 (画面が切り替わる ジャンゴの目の前に立ちはだかるサバタ)

サバタ
「おれは・・・
闇の一族(イモータル)でもなければ人でもない・・・
銀河意思(ダーク)に選ばれし者暗黒少年!!
闇の女王(クイーン)ごときにかしずきはしない
 (身体が赤黒く脈打ち始め、膝を突き俯くサバタ)
・・・ヌグッ!!」

 (顔を上げるサバタ)

サバタ
「・・・
もはやゆうよはない。
決着のときだ・・・」

 (画面が切り替わる 膝を突き俯くサバタ)

サバタ
「ケハッ・・・ハァ・・・ハァ・・・なぜだっ!!
暗黒物質(ダークマター)を宿し4大元素の力、太陽の力をも手にしたこのおれがっ!!
父と母に守られ、ぬくぬくと育ったおまえなどに・・・
負けるのか?
 (顔を上げ、立ち上がるサバタ)
いや負けんっ!!」

 (画面が切り替わる 膝を突き俯くジャンゴの目の前に腕を組み現れるサバタ)

サバタ
「何をボサッとしている!
ジャンゴ!!」

 (顔を上げるジャンゴ)

おてんこさま
「サバタ!?」

サバタ
「おれたちが父母から受けついだ太陽と月、2つの血・・・
2人がそろえば、おたがいの弱点も克服できるはず
闇の女王(クイーン)をたおし、母を救うぞ!」

 (画面が切り替わる ジャンゴとおてんこさまの前で膝を突くサバタ)

サバタ
「どうしても行くというのか?
 (俯くサバタ)
フッ・・・
この星に生きるすべての生命を切りすてようとする銀河宇宙の意思
 (顔を上げるサバタ)
それにさからおうというおまえたちだ・・・勝ち目のない戦いにはなれている、か?」

 (画面が切り替わる ジャンゴとサバタの目の前に一人の男が立っている)

サバタ
「フッ・・・
相手はすべての生命の起源たる銀河宇宙の意思、ダーク
始めから勝ち目などない
 (俯くサバタ)
だがおれは・・・
その結果になど興味はない
・・・すべてはどう生きるかだ
あらがい、戦い続けること。
それがおれの・・・
 (顔を上げるサバタ)
生きるということだ!!」

 (画面が切り替わる ジャンゴとおてんこ様に背を向け立っているサバタ)

サバタ
「母を失い、父をたおし・・・
それでも、
おれたちは前に進まなければならない
あらがい続けること・・・
それだけが、銀河意志(ダーク)に対抗するための唯一絶対の手段!!
 (画面がブラックアウトしつつ)
そうだろう、ジャンゴ?」

 (回想シーン終了)


(黒背景に白字幕)

新・ボクらの太陽
逆襲のサバタ


by kame


S目次
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最終更新:2005年08月19日 18:47