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Oral Clinical Case Presentations

"Case Presentationは医師に必須のClinical skill !"

A. Purpose of the case presentations---プレゼンテーションの目的は?


  1.患者の情報を的確に同僚に伝えることで、初めてレベルの高いディスカッション・質の良い診療が成立する。
  2.的確に情報を伝えようとする過程において、個々のケースに対する理解がより深まることになる。

B. Basic principles ---Tell a story to your audience ! --- 物語を話そう!


  1プレゼンテーションはカルテの棒読みではない。内容を編集すること。
  2.下に述べる基本的な形式に従う。
  3.診断の道筋から外れることなく、簡潔・明瞭、そしてできるだけ短く!
  4.内容を可能な限り記憶しておく。カルテを見る時も参照程度で、棒読みしない。
  5.アイ・コンタクトなどの非言語性表現も利用する。
  6.有用な情報を適切に選択し、同僚が鑑別診断や今後の検査治療を考えられるように的確に伝える。
   (正常なデータを全て述べる必要ない!)
  7.状況に応じて時間を変える。時間は短いに越したことはない 。
    例:a. 病棟での新患紹介--- 7分(決して10分を越えない)
      b. グループ回診 --- 3〜5分(決して5分を越えない)

C. Basic structure for oral case presentations ---基本骨格


  1. Identifying documentation (ID) / Chief complaint(C.C) :プロフィール/主訴
  2. History of present illness ( HPI ): 現病歴
  3. Past medical history ( PMH ) : 既往歴
  4. Family medical History ( FH ) : 家族歴
  5. Social medical history ( SH ) : 社会歴
  6. medication / allergy : 投与薬剤 / アレルギー
  7. Physical Examination : 身体所見
  8. Labs : 検査所見
  9. Brief Summary : 要約
  10.Problem list / Assessment / Plan : 問題リスト/ 鑑別診断 / 治療計画

  日本ではPMH/FH/SH/ medication/allergyを先に述べてから、現病歴に入る形式が好まれている。

D. Content of case presentation


  1. Opening Statement--- Make a one sentence ! ---1文で話そう!

   プレゼンテーションの導入部分。聴き手の興味をしっかりと引きつけるようにする。
   ID,C.Cが主体であるが、重要な既往歴も含めて良い。入院日もできれば加える。

    例.「患者さんは34才の独身男性で、職業は農業、3カ月続く咳にて昨日入院になりました」
    例.「患者さんは10年間の高血圧と糖尿病の既往がある65才の主婦ですが、1時 間以上続く
      背部痛を訴えて3日前に入院になりました」

   #IDには性別、年齢、職業、人種、婚姻の有無などを述べる。

  2. History of present illness (HPI)--- 最も時間をかけるところ!

    時間の1/3~1/2を現病歴に費やす。関連のある既往歴から始めても良い。

    a.主訴を特徴づけていく。
     どういう状況で起こったのか?---突然、急に、徐々に?, 何をしている時?
     間欠性か持続性か?
     持続時間は? 
     進行性か、安定しているのか、改善しているのか?
     以前のエピソードは無いのか?、それと較べて今回はどうなのか?
     症状を改善する、増悪させる因子は?
     関連する症状は無いか?
     その症状にて、どれくらい困っているか?
    b.主訴に関連性のある病歴の有無---Pertinent positives and negatives
     リスクファクターの存在や、毒性物への曝露歴、全身症状(発熱や体重減少)の 有無、
     主要臓器症状の有無など
      例えば胸痛の場合は、呼吸器・消化器・筋骨格系・精神神経症状は鑑別において重要なので、
      その有無を述べる。
    c.以前の治療歴とその効果について。

  3. Past medical history ( PMH ) ---重要なものから優先的に!
    患者の問題と関連していると思われるものから優先して述べる。
    新患紹介の時は全部述べても良いが、グループ回診の時には重要なものだけで良い。

  4. FMH, SMH, Medication / allergy ---重要なものは詳細に!
    グループ回診時には、重要でなければ省略して良い。

  5. Physical examination --- Be colorful! --- 頭の中で絵を描こう!
    聴く人が患者の状態をイメージしやすいように述べる---visualize the patient !
    バイタルサインは常に述べる--- Vital sign is vital !
    問題に関連性のある所見を中心に述べる--- pertinent positive and negative !

  6.Laboratory results --- 順序よく、明快に!
    検査結果は全て覚えるべきだが、プレゼンテーションは必要なデータのみで良い。
    毎回、同じ順序で検査結果を述べる --- CBC,Chemistry,EkG,chest X-ray...
    異常があれば、以前と比較する。

  7.Brief summary--- 簡潔に!
    長くて複雑なプレゼンテーションを簡潔にまとめる。
     例「まとめると、患者さんは10年来の糖尿病、高血圧の既往歴があり、背部痛を主訴に
       昨日入院された54歳女性で、身体所見は正常ですが、心筋酵素の上昇とEKGにて
       陰性T波が認められています。」

  8.Problem list / Assessment / Plan --- 腕の見せ所 !
    例「第一の問題点は背部痛で、鑑別には心筋梗塞、大動脈解離、気胸、肺梗塞...が
      挙げられますが、心筋酵素の上昇とEKG所見より下壁の心筋梗塞を最も疑います。
      治療はCCUに入院させ、...で治療し現在経過良好です。
      第二の問題点は糖尿病 ですが、...」

E. Non-verbal communication --- 非言語的コミュニケーションを有効に!


  1.Body Language
   ・Arms
     腕は自然な形で,体側に置く.
     ジェスチャーを交えるならば,腰より上方で行う.
   ・Legs
     両足にバランス良く体重をかけて立つ.片方の膝のみ曲げない.
   ・Eye contact
     良好なeye contactは非常に重要である.
     カルテを読み上げるスタイルでは,Eye contactは困難である.

  2.Voice
   ・Rate
     プレゼンテーションにかける時間は短いことが重要である.
     しかしながら,明確に表現することも同様に大切であるである.
   ・Volume
     当然だが,聴き手に聞こえるように伝える.
     Between wihspering and shouting.
   ・Vocal variety
     単調で抑揚のない話し方はしない.
     聴き手に提示する症例に対して,興味をもってもらえるように話す.
   ・Verbal pause
     「えー...」や「んー...」などの,言語性のポーズは不必要であり,聴き手の注意を
     そらしてしまう.
   ・Silent pause
     有効.2,3秒のポーズは,聴き手に今話したことを復唱する間を与える.



                               July, 2000. Yoshikazu Hisamatsu,M.D.