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Case 4 症例4 ATLの経過中に呼吸不全を併発した68歳男性

患者は68歳男性です。
生活歴は、喫煙が20本×40年を5年前まで、飲酒が1日2合を
10年前までです。家族歴は両親がいとこ同士で、同様の症状のものはありません。
既往歴では、63歳時に前立腺肥大・胆嚢摘出術を施行されていますが、輸血歴はありません。

【現病歴】
H11年6月体幹・咽頭に紅斑出現したが、7月初めには消退した。
7月中旬、再び四肢に紅斑・丘疹出現し、その頃より悪心も出現した。
8月12日から、急速にせん妄出現し、13日には歩行不能となり近医入院となった。
入院後検査で高Ca血症を認め、HTLV−Ⅰ抗体陽性であった事より、
ATLを疑われ当科紹介入院となった。 

【入院時現症】
 (一般身体所見) 身長162cm, 体重55kg
  体温37.2℃,血圧86/40 mmHg, 脈拍 57/min, 呼吸数 24/min
  頚部、鎖骨上、腋窩、鼡径部に弾性硬のリンパ節を多数触知  
  呼吸音:右下肺にfine crackleを聴取 
  心音:雑音無し 
  腹部:肝脾腫なし  
  皮膚:紅斑・丘疹(全身)  浮腫(1+)
 (神経学的所見) 意識:JCS Ⅱ-20 項部硬直 (+)
  瞳孔 正円同大  対光反射 迅速
  眼底 乳頭浮腫なし  運動・感覚系:評価できず 

【入院時検査】
 末梢血
  WBC 9600 /μl Neut 70%,Lymph 6%,Mono 4%,Ab-lymph 20% )
  RBC 409万/μl, Hb 12.0 g/dl, Ht 36.9 %
  Plt 16.5万/μl
 血液ガス( O2マスク 4 l/min )
  pH 7.411
  pO2 53.6 mmHg
  pCO2 48.5 mmHg
  HCO3 30.2 mmol/l
  A-aDO2 35.8
 生化学
  Na 141 mEq/l Cl 100 mEq/l, K 4.3 mEq/l,
  BUN 115 mg/dl, Cre 4.4 mg/dl, UA 14.6 mg/dl
  Ca 17.0 mg/dl IP 4.4 mg/dl
  AST 40 IU/l , ALT 23 IU/l LDH 642 IU/
 血清
  PTHrP 0.3 pmol/l, Intact-PTH 3 pg/ml↓,CD4/8 ratio 1.2
  HTLV-Ⅰ抗体 (+) 
  可溶性IL-2レセプター 20900
 入院時胸部レントゲン
 

救急車で来院時より酸素吸入しており、呼吸状態悪かったため気管内挿管した。
この急性型ATLの患者に起こった呼吸不全の鑑別診断は?

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