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小児の処方               2001.2.9 上原


 ・体重を確認すること(年齢で約束処方がつくられている場合が多いが…….)
   親が最近の体重を知らなければ、できるだけその場で測定すること
   (抱いて測った後、親の体重を引いてもよい)。
   およそ30kgくらいから成人量になるが、内服可能な剤形(カプセルが飲めるか、粉末は苦手か etc.)、
   またこれまで投与された薬剤の反応性等についても確認
   (体温が下がりやすい、気管支拡張剤を飲むと興奮して眠れないetc.)。
 ・今飲んでいる薬の名前、量。
 ・当直帯であれば1日分の処方にすること。翌日の日中に小児科の受診を勧める。
 ・ 6ヶ月未満はできるだけ小児科へ。
    特に4ヶ月未満の発熱は、入院の場合が多いため、入院も可能な施設への紹介を。
 ・話を聞き始めるときに一緒に体温を測りはじめるなど、時間の節約を。
 ・注意すべき既往歴:未熟児ではなかったか、
    新生児期の人工呼吸管理の有無(幼児期まで呼吸器感染症から喘息様気管支炎が遷延しやすいので、
    早期にきちんと治療する必要がある)
    卵アレルギー(アクディーム、ノイチーム、レフトーゼは卵白アレルギーに禁忌)

(1)上気道炎
  ・ 解熱剤:アセトアミノフェン 7-8mg/kg/回 家庭では6-8時間あけて投与。
     ※坐薬:アンヒバ、アルピニー  内服:カロナール、ピリナジン
    38.5℃以上が目安。機嫌がよく、水分がとれていれば不要。Coolingの方が大事。      
    6ヶ月未満は外来では原則として投与しない。* 坐薬は5分以内にそのままの形で出てきたら再投与可。
     ※学童ではイブプロフェン(15〜30mg/kg/日 分3〜4)を使うことも。 (max400mg 分2)
  ・抗生剤:中耳炎も疑われれば(耳を痛がる、気にして触る)必ず加える。      
     ウィルス感染では二次感染予防のためだが、最近抗生剤投与を控えすぎて、溶連菌感染を見逃し、
      リウマチ熱を来す例が出ている。
     セフェム系:ケフラール 30mg/kg(分3)、セフスパン 10mg/kg(分2)、
           トミロン 9〜18mg/kg(分3)、バナン 3〜4.5mg/kg/回X3  
     ペニシリン系:パセトシン 30mg/kg(分3)、サワシリン 20〜40mg/kg(分3〜4)、
            ビクシリン25〜50mg/kg(分3〜4)、バストシリン 25〜50mg/kg(分3〜4)   
     マクロライド系:エリスロシン 30-40mg/kg(分3),クラリス 10mg/kg(分2)(非常に飲みにくい
            ので、家庭で粉砂糖を少量混ぜるとよい)
           ※テオフィリン製剤投与中の児では、エリスロシン・クラリス処方は注意。

  ・ ベネトリン・イノリン 0.3mg/kg(控えめの量で。分3)  *イノリンは苦くて飲みにくい。
    またはアトック4μg/kg(分2)、ホクナリン0.04-0.06mg/kg(分2〜3)  
    ※原則として鎮咳剤は出さない。
      ビソルボン    0.3mg/kg(分3)
      ペリアクチン   0.2mg/kg(控えめの量で。分3)  *鼻閉感が却って増すことも。
    ※またはポララミン0.2mg/kg(分3)  ノイチームor アクディーム3mg/kg(分3) など 
      卵白アレルギーで禁忌

    ※マイコプラズマ感染が疑われる場合:ミノマイシン 2〜4mg/kg(分2)
    ※インフルエンザウィルス感染が疑われる場合:アマンタジン 5mg/kg(分2 max100mg/日)

(2)急性胃腸炎:乳製品・かんきつ類を避ける指導を。
 ・水分は母乳または乳幼児用の電解質飲料(大人用では塩分が不足で糖が多い)を。

    ※水分の与え方:体重(kg)の50倍ml(体重8kgなら400ml)を4時間かけて与える。
     スプーンなどで1口ずつ。のどが乾いて欲しがっても、急いで与えない。
 ・腹痛、嘔気は便秘が原因になっていることもある。
 ・原則としてロペミンは処方しない
    (本の記載としては6ヶ月未満の乳児は禁忌。6ヶ月以上2歳未満の乳幼児は原則禁忌)。
 ・LacB ビオフェルミンRなど  0.1g/kg(分3)
      アドソルビン  0.05-0.1g/kg(分3)
 ・ナウゼリン  内服 1mg/kg(控えめの量で。分3) 
     坐薬(10mgと30mgの剤形) 1mg/kg/回を目安に、切って使用することもあり。
     8時間以上あけて投与。

(3)熱性痙攣:初回の痙攣で、明らかに熱性痙攣の範疇に入るものでは、ダイアップの処方は不要。
 ・6ヶ月以上で、発熱があり、数分以内におさまる全身性の痙攣であること。家族歴があることが多い。 
 (起こった時には発熱がなくても、来院して検温すると発熱を認めることがある)
 ・来院時意識清明で、身体所見に問題なければ、翌日の小児科受診で問題ないことが多いが、初回の
  痙攣であれば、電解質・血糖値をチェックできればより安心。
 ・24時間以内にもう一度起こる可能性が約1/3の例であることを説明。
  保護者の不安が強い場合、また3回以上繰り返している場合は、ダイアップ坐剤(4・6・10mgがある)
  を処方。   
  0.4〜0.5mg/kg/回。1mg/kg/日を超えないように。
 ※痙攣直後に1回投与、さらに8時間後にもう1回投与すると、最初の痙攣から24時間の再発が予防できる
  とされる。
 ※熱が急激にあがるときに起こるので、解熱剤はできるだけ使用せず、coolingで対処する。
  家庭でどうしても使用する場合は、よく説明しておくこと。
 ※熱性痙攣を繰り返す例では、熱の上がりはじめに、まずダイアップを投与。
  解熱剤の坐剤を続けて使う場合には、30分はあける。

(6)じんましん
 ・24時間以内に食べたもの、新しい衣類・石鹸などを確認。
 ・2〜3日は出やすい状態が続くこと、入浴後・布団に入って温まると増悪することを説明。
 ・ポララミン 0.2mg/kg(分3)、レスタミン軟膏処方。
 ・痒みが強く、眠れない場合 アタラックスP (1mg/kg max 25mg/回)点滴静注。
   ※血管痛があるので、必ず生食等に入れてゆっくり投与。

(7)小児の鎮静・ 乳児ではできるだけ薬剤を使わず、ミルクを飲ませたあとの自然睡眠に検査を合わせる。
  (意識障害の既往、外傷後などは特に。本来の意識レベルがわからなくなる。)
 ・予定検査の場合は、朝1時間早く起こす、昼寝をさせないなど。
 ・トリクロリールシロップ(10%): 約0.8ml/kgを予定の30〜60分前に飲ませる(食直前が効果的)。
   →30分たっても眠らなければ初回の半量を追加(総量20mlまで)。
 ・エスクレ坐薬(250mg・500mg): 30(〜50)mg/kg/回を予定の約30分前に投与。
 ・アタラックスP 1mg/kg(max 25mg/回)を点滴静注。
  ※痙攣の閾値を下げるので、痙攣の既往がある場合は避ける。
 ・ホリゾン 0.3mg/kg/回(初回max 5mg/回) 
 ・ドルミカム 0.15mg/kg 1分以上かけて静注。