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診断 皮膚型結節性多発動脈炎


皮膚生検の結果、herpes simplexによる水疱の下の真皮内の小動脈に、好中球・リンパ球浸潤およびフィブリノイド変性を伴う血管炎の所見が明らかになり、診断としては皮膚型結節性多発動脈炎が考えられた。発熱、MPO-ANCA陽性、寒冷時皮膚にlivedoが生じやすいことも合致する所見であった。クリオグロブリン血症に伴う血管炎も考えられたが、皮膚科的には否定的とのこと。
文献上はHCVとの関連も示唆された。(皮膚型結節性多発動脈炎、クリオグロブリン血症ともに)プレドニゾロン開始後はCRP・ESRとも徐々に低下していき、10mgまで漸減するも再燃はみられず、炎症反応も陰性化している。

皮膚限局型PNはmicroscopic PNの皮膚限局型と考えられ、腎や肺などの内臓疾患は伴わないが、発熱や関節痛はある。
MPO-ANCAについてはまだはっきりした報告はない。
通常は不明熱というより下肢の紫斑や有痛性膨疹、潰瘍と炎症反応高値などで皮膚生検を行い発見されることが多い。

この症例の場合そのような明らかな皮疹はなく、たまたまおこったherpes simplex部位の生検で診断となった。なおherpes simplexでこのような血管炎をおこすことはなく、また水疱も通常のherpes simplexより大きく、血管炎のために血流が悪く、このように大きくなったとの皮膚科のコメントであった。

明らかな所見がなくMPO-ANCAだけが陽性の不明熱の場合、判断に迷う。この症例では結果的に治療が遅れたが、軽い筋肉痛や寒冷時のみだが見られたlivedoを重視すべきであった。

                                        2000.10.20 西垂水

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