二三一(したなが さい)


『現世への執着』

三一が死んで悲しむ二の元へ戻ること。
なぜなら彼は彼女が好きだから。

キャラクター設定

希望崎学園発明部部員。一年生。
真っ黒な短髪の少年。サンバイザーにゴーグルを頭につけている。
身体能力は一般的な高校生程度。自作の武装を駆使して戦闘する。
手先は器用。工具と材料があればいろんなものを作ったりできる。
性格はどちらかといえばヘタレ気味だが、やる時はやる。
幼馴染の二のことが好き。部に入ったのも彼女が好きだからである。

通り魔から二をかばって死亡した。


【単分子高振動ブレード】
単分子の刃の振動により分子を切断し、どんなものでも一撃で切り裂く。
刃渡りは1m前後。

【捕獲用ネットランチャー】
網を飛ばして敵の行動を抑制する。網は並みの魔人程度は簡単にちぎれない。
10mぐらい飛ぶ。

【スカイブースター】
自動車程度の速度で空を飛ぶ事ができる。持続時間は10分程度。

【ゴーグル型分析装置】
ゴーグルをかけることでなんか色々分析できる。
サーモグラフィーで熱源も感知可能だ



以下、関係者。

  • 一二三二(ひふみ いちご)
三一の幼馴染。発明部部長。2年。
肩で切りそろえた赤毛の姫カット。眼鏡をかけている。細身で胸は薄い。
一見弱そうな印象を与えるがそれなりに喧嘩は強い。
友人を集めて部を作った、発明部の創設者。
幼馴染の三一のことが好きだが、彼への態度はツンデレ気味。


  • 九十七(くとう なな)
希望崎学園発明部副部長。2年。前開きの水色のジャージの少女。Fカップ。ボクっ子。
真っ黒な髪を二つ結びのおさげを三つ編みにしている。そのためしゃべらなければ真面目そうに見えるとよく言われる。
剣術の達人であり、中学時代は剣道部だった。
二の友人。よく二をからかって遊んでいる。
自分が触れている物体を生物以外の物体に通り抜けさせる魔人能力「パーミエイト」を持つ。


  • 四十万百(しじま もも)
希望崎学園発明部会計担当。2年。長身で深緑のツナギを着た少女。茶髪のショートカット。
たれ目なのを気にしてるため、いつもサングラスをかけている。
二の友人。真面目な性格。

特殊能力『機械仕掛けの恋人(マシーナリーラヴァーズ)』

機械に愛される能力。機械の声が聞こえ、機械のポテンシャルをフルに発揮できる。
死後に目覚めた能力であり、本人すら完全には把握していない。当然知ってる人間などいない。

プロローグSS

膨大な部活動の部室を集めた部室棟の一角に希望崎学園発明部の部室は存在する。
部室内は工具や何かの材料のようなものが雑多に所狭しと並べられ、部屋の中央には大きなテーブルといくつかのイスが置かれている。
発明部は元々、部長である一二三二(ひふみ いちご)が友人達を集めて作った部であり、みんなですごい発明を考えようという漠然とした動機で作られたものである。
実際二の幼馴染である二三一(したなが さい)が入部するまでは主にただ友人たちで集まって会話をしているだけということも多かった。
そして現在――

「ふざけんなあいつら」
「二ちゃん落ちついてよ」
今にも飛び出していきかねない様子の二を三一が必死でなだめている。
「落ちついていられないわよ。私の偉大なる発明に事もあろうにガラクタと間違えたって言ったのよ、あいつら」
どうやら話によると部外者に塵のように扱われたらしい。
事実二が発明と称するものはほぼ思い付きで作られるため客観的に観ればガラクタと言わざるを得ないのだが、本人としてはとても心外とのことだ。
「だいたい誰がにのまえなのよ、私はひふみよ、ひふみっ!」
二の名字が一で始まり、さらに名前が数字のみで構成されているから一家の人間と間違えられたという華芦田。
本来彼女の名前がまともに読めないことなど日常茶飯事であるはずなのだが、自分の作ったものがバカにされたのもあり大変ご立腹なのだ。
「二三二って書いて何て読むんですかじゃないわよ。人の名前を間違えるなんて失礼だと思わない?
今度会ったらただでは済ませないわ。ぶん殴ってやるんだからっ!」
「いや、気持ちはわかるけどさ……やっぱり、そういうのは良くないよ」
三一がおずおずと口を開く。
長い付き合いでそういって聞くような性格ではないのは分かっているがそれでも言わざるを得ない。
「何よ!文句があるわけ?私の方が年上なのよ、黙っていうことを聞きなさいっ!!」
「り…理不尽だ…」
なおも二が口を開こうとしていたとき、部室の扉が開く音が聞こえる。
「遅れた、すまんな。七も一緒だ」
その言葉とともに茶髪のショートカット、サングラスをかけた深緑のツナギの少女―――会計を担当している四十万百(しじま もも)が部屋に入ってくる。
「おお、ひふみん、今日も夫婦喧嘩?熱いねー♪近づいたら火傷しちゃうかもー♪」
百のあとに続いて水色のジャージを着た少女が二人の方に手を振りながら、部屋に入ってくる。
髪を二つ結びの三つ編みにしたその少女は副部長の九十七(くとう なな)といい、黙っていれば真面目そうな美少女に見えると評判なのだが、
その実態は悪ノリと悪ふざけを愛するこの上なくろくでもない人間であり、発明部においては主に二がターゲットになっている。

「ば、ばっかじゃないの!?誰がこんな奴と夫婦なのよっ!毎回毎回あんたはね」
七の言葉が心外だとばかりに二が口を開く
「だって私たちと出会う前からずっと一緒なんでしょ。夫婦みたいなもんだよね♪」
「違うわよ!何言ってんのよ」
「…そこまで全力で否定しなくても」
「うるさいっ!アンタは黙ってなさい!!」
三一が口をはさむが、すぐに二に黙らされる。
「それに~♪昔、結婚の約束したんでしょ」
「子供のころの話じゃない!というか、あんた何で知ってるのよっ!」
七に話したらこうなることは分かり切っているため、二はそのことについて教えた覚えがない。
疑問に思うがその疑問はすぐに氷解された。
「えっ、当事者に聞いただけだけど~♪」
三一の方をチラ見する七。
以前、部室で二人きりになった時、昔の思い出を聞かれた三一が話したのだ。
余計な事をと言った様子で二が舌打ちをする。
「ふーん。でも、そっか~♪いらないなら、ボクがもらっちゃおうかな~♪」
そういうと七が、いつの間にか椅子に腰かけていた三一に覆いかぶさってくる、そしてそのまま三一の頭に豊満な胸をぐいぐいと押しつけてくる。
「ちょっ…やめ…」
突然の行動に三一がふりほどこうとするが、七の力の方が強いため抵抗もままならない。
中学時代は剣道部に所属していた七は今も鍛錬を欠かしてはいない。
そんな戦闘型魔人である彼女に大して力のない三一が逆らえという方が酷だろう。
「な、なにしてんのよ、あんた!」
「えっ、何って誘惑しようって思ってるだけだよ♪」
七が三一の頭に胸を押しつけたまま言う。まったく悪びれた様子はない。
「あーそっだ、もっと直接の方がいいのかな♪」
そういうと三一から片手を離し、豊満な胸を包み込んでいるジャージの前面のジッパーを下ろし始める。
「やめなさいよ、バカッ!」
「えーっ♪だって、ボクの自由でしょ♪ひふみんには関係ないじゃない♪」
「部長として破廉恥な行為を注意するのは当然でしょうが」
「本当に部長としてだけなのかな~♪」
「ほ、ほ、ほかに何があるっていうのよっ!」
「なんだろうね~♪」
実に楽しそうな表情でニヤニヤしながら二の方を見つめて七が言う。

「いいかげん、からかうのはやめてやれ。七」
様子を見守っていた百が見かねたのかたしなめるように口を開く。
「えー♪これからが面白いところなのにな~♪」
七が不満げに言う。
「三一の方を見ろ」
みれば七の腕と胸に挟み込まれた三一がいつのまにかぐったりしている。
口論で二人とも気付かなかったようだが、いつの間にか少し力を入れすぎてしまったみたいだ。
「あっ、やりすぎちゃった」
「やりすぎちゃったじゃないわよバカっ!」
三一を拘束していた腕を七が離すとそのまま二人で三一の介抱を始める。

「まったく…」
ふう、と溜息をつく百。
いつものことではあるが、七の行動には呆れざるを得ない。
(あいつの気持ちも分からなくもないのだがな…)
長い付き合いなのだ、本人たちは口には出さないが三一と二が両想いなのはわかる。
それだけに今の状況は見ていてもどかしい。からかいたくもなるのも理解できなくはないのだ。
とはいえ二の性格を考えるとそんなことをしてもより意固地になるだけで逆効果だとは思うが。
(あいつのことだから面白いからというだけの可能性も否定できんな)
百が雑多に積まれた道具の中から救急箱を探しながらそんなことを考えているとまた騒ぎが聞こえてくる
「なんで膝枕してんのよ」
「え~♪地べたに頭を良くないかな~って思ってさ~♪」
「普通に枕を持ってきなさいよ」
そのあともギャーギャーと二人の声が続いていた。
「まあ、こういうの悪くはないか」
毎回巻き込まれる三一はたまったものではない気もするが。



――こうしてその日もいつものように発明部の日常は過ぎていった。

MPおよびGKスタンス

キャラ 能力 SS ボーナス 増減 仕様
2 2 3 7 ドM


最終更新:2012年05月29日 21:32