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『反対進化』 エドモンド・ハミルトン


訳が良いのか、全体的に読みやすい。翻訳SFは読みにくいのがデフォだが、国産SFのごとくサクサク読める。作品そのものの評価とは別に、全体的に好印象。

「アンタレスの星のもとに」 ☆
これはダメだろ・・・これをトップにもってくるとは。巻末の解説によると、この作品が書かれた当時は転送が珍しかったらしいが、さすがに今ではこれはキツイぞ。話の筋は良いのだが・・・

「呪われた銀河」 ☆☆☆
「反対進化」と基本的に同じ。だが「反対進化」の方がアメーバ生命体と分かりやすく、完成度は上だろう。また「我々の銀河が宇宙の中心である」というのは明らかな間違い。これは今ではちょっとキツいかも・・・
しかし、その時代ゆえの間違いが「呪われた銀河」という発想を生み、そこから同じテーマの傑作「反対進化」を生んだのだとすると、興味深いものがある。

「ウリオスの復讐」 ☆
脳を他人と入れ替えて、無限に生きる話。主人公は従者と共に何千年も生き、かつての妻に復讐しようとする。
これも長いわりにつまらない。歴史上の重要人物と入れ替わっているようだが、良く分からんし。オチ(奥さんは年をとる)は良いけど長すぎ。

「失われた火星の秘宝」 ☆☆☆
これはちょっと子供向けかな。でも半漁人の金星人のキャラがなかなか良い。また読み易くサクサク進むので良いでしょう。

「審判の日」 ☆☆☆
核戦争で人類は絶滅、代わりに放射能で進化した動物たちが地上にいる。
金星から最後の人間のカップルが飛来。紆余曲折の末、かつて地上を滅ぼしたことは水に流し、猿の末裔として迎えられる。
「猿の惑星」みたいな、「のび太とアニマル惑星」みたいな。

「超ウラン元素」 ☆☆☆☆
これはなかなか。エネルギー生命体というのは面白い。そいつの注意をそらすために、エネルギーのおもちゃを持ってゆくアイデアが秀逸。
それに興味を示す生命体が憐れ・・・。プロットも良い。陰口を叩かれている所長がリーダーシップを発揮し「最終的には基地を爆破する」と決める辺り、良い。

「異境の大地」 ☆☆☆☆
これも面白い。フナチというゆっくり動く人がいる。で、主人公も葉緑素主体の薬を打ち、フナチになる。植物の感覚で流れる時間。数分おきに昼と夜が来る。
物を落としても瞬時に地面に転がる。蔦が蛇のような速さで絡み付いてくる。面白いなあ。

「審判のあとで」 ☆☆
軌道上にある研究所にいる研究員二名。地上は滅亡した。「チャーリー」なる人造人間を他の惑星へ向け打ち出し、「他の生命体にあえるかも・・・」と思い、自分らは地球へ帰る。
何というか、そういう叙情の話。あまり好かん。

「プロ」 ☆☆
SF作家の息子が宇宙パイロットになる。そのことをマスコミにしつこく聞かれる。TVで宇宙船の打ち上げを見る。あの子はプロだ、俺とは違い、その手で実際に宇宙をつかむのだ、ちくしょう・・・と思った。
つまらなくは無い。