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地球最後の日


「The end of the world」 那須正幹 ☆☆☆☆

"ズッコケ3人組"の作者の作品。子供向けだ。
主人公の子供は、両親と一緒に、自宅地下のシェルターにいる。
どうやら核戦争により、地上はほぼ壊滅的な被害を受けている模様。
子供は、無線で通信を試みていたが、やがて全く聞こえなくなる。
そのうち、母も死ぬ。そして、父親も死ぬ。このあたり、主人公の目線を通して、
世界の現状を語らせているが、非常に自然でうまい。

父が死んだことで、主人公はシェルターから出て、遠い町にいる女の子に
会いに行くことにする。外には灰が積もっている。目的地へ辿り着けるか分からないが、
少年は車を走らせるのだった。


「悪夢の果て」 赤川次郎 ☆☆☆☆

これもいい。赤川次郎の作品を読んだのは、多分初めてだ。
"奉仕活動の義務化法案"の査問委員会に属する大学教授が主人公。
(一人で何ができる?仕方ないんだ)そんな風に考えている。その実態は、
もちろん徴兵制の原型なのだ…。

気がつくと、主人公は昭和20年にタイムスリップしている。
自分含め、周りの環境は、現代と一緒だ。
主人公は、リアルな戦時下の日本の現実に直面する。

非常に読みやすく、しかし内容は軽くない。
惜しむらくは、そのまま現代へ戻って来なかった(そこまで書いていない)ことだ。


「おとうさんがいっぱい」 三田村信行 ☆☆☆

まあまあかな。
理由は不明だが、父親が三人に増える。言うことはビミョ~に違うが、判断不能。
最終的に、役人が家に来て、主人公の子供は、あみだくじで本物の父を選ぶ。
これで日常に戻ったぞ、と思ったら・・・今度は自分が二人いる。


「電話がなっている」 川島誠 ☆☆☆

SFのアイデアより、話が面白い。でも紹介文を読んだ感じでは、
この作者一発屋みたいだけど・・・

人間がランク付けされていて、Eランクは15歳で不要と判断される。
主人公の恋人も、15歳になる前に事故で片足を失ったことで、Eランクに。
主人公は恋人同様Eランクに行こうか、テストを白紙で出そうかと思う。
が、生きていきたいがために、普通に受け、Aー4ランクに入る。
祝福と別れを告げるための電話がなっている・・・。


「おむかえがくるよ」 曽弥まさこ ☆☆☆

人間が70歳になると、お迎えがきて連れ去られる社会。
で、宝くじに当たると、それを延ばすことができる。主人公の少年は、
自分の宝物などを売って10万円つくり、クジを2枚買う。で、それが「20年」を
当てる。

が、それを祖母は別の人間に売り、傾きかけている工場の足しにしろ、と笑って
死んでゆく。

良くまとまっていて、非常にレベルが高い。が、SF短編としては、もっと素直に
アイデアを前面に出した方が面白いのではないか、とも思ってしまう。難しいところだ。