喫茶店で向かい合わせに座る女性二人。
二人の間のテーブルにはケーキと紅茶。

友人(以下「友」) : やっぱりここのケーキ美味しいよね。
プレイヤー(以下「主」) : ほんと! どれ頼んでも外れがないよね。お店、ここにして良かった。

プレイヤー、友人の持っているバッグに気づく。

主 : ねえ、そのバッグ、また作ったの? かわいいね!
友 : そう? ありがと♪
主 : シンプルだけど、おしゃれな感じ。
   パッチワークていうんだっけ、柄の組み合わせが素敵だし、その小花がすごくかわいい。
   新作?
友 : そうなの。こんな感じのを何点か作って、さっきお店に預けてきたとこ。
   一つずつ柄の合わせ方を変えてるのよ。つまり、どれも一点物なんだ。
主 : この前言ってた「委託販売」だよね。そっかあ、頑張ってるんだ。

友人、嬉しそうに笑う。

友 : お店の方は段々数が出るようになってきたし、インターネットのオークションも落札価格がちょっとずつ
   上がってきたの。本当に楽しいよ、やりがいがあって!
   あ、そういえばこの間、自分も何か作ってみようかなって言ってたじゃない? あれ、どうなったの?
主 : うん……あれから本をぱらぱらっと見てみたりしたんだけど……
友 : だけど?
主 : 私が作ってみたいのってポーチとかバッグなんだけど、そういうのはだいたいミシンで縫うことが前提
   だったのよね。
   私、ミシン持ってないでしょ? だから、そこで止まっちゃってて。
友 : そっかぁ。うーん、そうだね、バッグを縫うなら、ミシンは無いと、辛いかなぁ……
主 : あなたはミシンどうしたんだっけ。買ったの?
友 : ううん、母のを使ってるの。母が昔、洋裁の仕事をしていてね、家に、一昔前のなんだけど
   職業用ミシンとロックミシンがあって、それを借りてるんだ。だから私も、最近のミシンとか、
   職業用以外のミシンは詳しくないんだ。

プレイヤー、内容がいまいち理解できない。

主 : ……なんか……ミシンにもいろんな種類があるんだね……
友 : アドバイスしてあげられなくてごめんね。
   でも、せっかくやる気になってるんだし、もし買えそうなら、買ってみたら?
主 : だけど、結構高いんじゃない?
友 : まあ、機械だからね。あ、でもほら、通販のカタログとかにも出てたりするじゃない?
   あれならそんなに高くなかった気がするけど。
主 : あのかわいいのね。そういうのでいいなら、買ってみようかな……

友人、思い出したように言う。

友 : そういえば、駅前にミシン屋さんがあるの、知ってる?
主 : ミシン屋、さん? この近くに、そんなお店あったんだ。
友 : 私も入ったことはないんだけど、ああいうお店なら、いろいろ話を聞かせてくれるんじゃない?
主 : そうかも……帰り、時間があったら寄ってみようかな。
友 : そうしたら? せっかくだから、いろいろ考えて決めたらいいと思うよ。

友人、席を立つ。

友 : じゃあ私、そろそろ時間だから先に行くね。
主 : うん、またね!

友人、去っていく。プレイヤー、それを見送る。

主 : ミシン屋さん、かあ……



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