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小説:ちっちゃなお姉ちゃん(第4話)」(2005/11/04 (金) 02:33:45) の最新版変更点

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*ちっちゃなお姉ちゃん 第4話   オレの家は学校から近い方だ。歩きでも十分間に合う。変に寝坊しない限りだが。   しかし、歩きでも通えるから別にいいんだが、なぜか自転車を使わない。理由は、姉ちゃんが自転車通学を嫌がってるからだ。   自転車だと若干だが、寝ていられる時間が増える。ほんの2、3分だろうけど。   「姉ちゃん、自転車通学にしないの?」 一応、家が近くても学校側に申請すれば可能なことだ。実際、生徒のほとんどが自転車通学だ。   「いやよ」 さらっと否定される。何がそんなにイヤなのだろう?   「少しでも寝ていたい、とか思わないの?」   「・・・・・・」 オレの質問に、姉ちゃんは黙り込んだ。答えにそこまで悩む必要ないだろう。と、   「・・・言っても笑わない?」   またこの返答だ。笑わない、と聞くってことは、笑える話なんだろうか。   「笑わないよ」 ここで笑う・なんて答えると、絶対話してくれないだろう。・・・って誰でもそうか・・・。   「えとね、私が自転車乗っちゃうと、余計ミニに見えるというかなんというか・・・」   「身体のサイズが、ってこと?」   「それ以上言わないで・・・・・・」   どうやら当たったらしい。先程笑わないで・みたいなことを言われたが、もう大概慣れているので、笑おうにも笑えない。面白いことは確かだが。   「まぁ姉ちゃん、ちっちゃ・・・・・・」   「もうゆーな!」   そして、オレを見上げ睨み付けてくる。それを優しい目で見下すオレ。見下してる時点で、普通はオレの方が視線がきつくなるはずなんだが、なぜか不思議と見上げてる姉ちゃんの方がきつい。そう感じるのはオレだけかも知れんけど。   「第一私、自転車うまく乗れないのよね・・・・・・」   「そういえば昔から嫌いだったね、自転車」   「うん・・・」   ていうか、ヤケクソになったのだろうか、そこまでカミングアウトせんでも・・・・・・。 もういい加減、自分がちっちゃいのを素直に受け止め始めたのだろうか?   「でも、祐樹の後ろに乗るのは嫌いじゃないわよ?」   「それはよかった」   昔から自転車に乗れない(?)姉ちゃんは、いっつもオレと二人乗りだった。当然、オレが前で姉ちゃんが後ろ。逆になったことは1度も無い。というか不可能だ。   「また今度二人でどこか行こうか」   「久々に、それもいいわね」   了承する姉ちゃん。なぜか仕方ないなぁ的口調。運転するのはオレなのに。 ・・・・・・   「このままいくと姉ちゃん、車にも乗れないんじゃ?」   「うるさいわね、そういうのはどうにかなるもんよ」   「だといいけど」   仮に乗れたとして、身長がアレだから何回も白バイに止められそうだな。 ・・・・・・なんて口にしたら殺されそうだし、黙っておこう・・・。 [[第5話へ進む>小説:ちっちゃなお姉ちゃん(第5話)]] [[第3話へ戻る>小説:ちっちゃなお姉ちゃん(第3話)]] [[小説部屋へ戻る>小説部屋]] [[トップへ戻る>トップページ]]
*ちっちゃなお姉ちゃん 第4話   オレの家は学校から近い方だ。歩きでも十分間に合う。変に寝坊しない限りだが。   しかし、歩きでも通えるから別にいいんだが、なぜか自転車を使わない。理由は、姉ちゃんが自転車通学を嫌がってるからだ。   自転車だと若干だが、寝ていられる時間が増える。ほんの2、3分だろうけど。   「姉ちゃん、自転車通学にしないの?」 一応、家が近くても学校側に申請すれば可能なことだ。実際、生徒のほとんどが自転車通学だ。   「いやよ」 さらっと否定される。何がそんなにイヤなのだろう?   「少しでも寝ていたい、とか思わないの?」   「・・・・・・」 オレの質問に、姉ちゃんは黙り込んだ。答えにそこまで悩む必要ないだろう。と、   「・・・言っても笑わない?」   またこの返答だ。笑わない、と聞くってことは、笑える話なんだろうか。   「笑わないよ」 ここで笑う・なんて答えると、絶対話してくれないだろう。・・・って誰でもそうか・・・。   「えとね、私が自転車乗っちゃうと、余計ミニに見えるというかなんというか・・・」   「身体のサイズが、ってこと?」   「それ以上言わないで・・・・・・」   どうやら当たったらしい。先程笑わないで・みたいなことを言われたが、もう大概慣れているので、笑おうにも笑えない。面白いことは確かだが。   「まぁ姉ちゃん、ちっちゃ・・・・・・」   「もうゆーな!」   そして、オレを見上げ睨み付けてくる。それを優しい目で見下すオレ。見下してる時点で、普通はオレの方が視線がきつくなるはずなんだが、なぜか不思議と見上げてる姉ちゃんの方がきつい。そう感じるのはオレだけかも知れんけど。   「第一私、自転車うまく乗れないのよね・・・・・・」   「そういえば昔から嫌いだったね、自転車」   「うん・・・」   ていうか、ヤケクソになったのだろうか、そこまでカミングアウトせんでも・・・・・・。 もういい加減、自分がちっちゃいのを素直に受け止め始めたのだろうか?   「でも、祐樹の後ろに乗るのは嫌いじゃないわよ?」   「それはよかった」   昔から自転車に乗れない(?)姉ちゃんは、いっつもオレと二人乗りだった。当然、オレが前で姉ちゃんが後ろ。逆になったことは1度も無い。というか不可能だ。   「また今度二人でどこか行こうか」   「久々に、それもいいわね」   了承する姉ちゃん。なぜか仕方ないなぁ的口調。運転するのはオレなのに。 ・・・・・・   「このままいくと姉ちゃん、車にも乗れないんじゃ?」   「うるさいわね、そういうのはどうにかなるもんよ」   「だといいけど」   仮に乗れたとして、身長がアレだから何回も白バイに止められそうだな。 ・・・・・・なんて口にしたら殺されそうだし、黙っておこう・・・。 [[第5話へ>小説:ちっちゃなお姉ちゃん(第5話)]] [[第3話へ戻る>小説:ちっちゃなお姉ちゃん(第3話)]] [[小説部屋へ戻る>小説部屋]] [[トップへ戻る>トップページ]]

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