第2話
~あらすじ~
瑩は「亀のゲーム屋(ゲーセン)へ行け」という指令を受け取った!
そんなわけで今、オレは真悟とよく来るゲーセン、亀のゲーム屋へ来ている。
店内へ入り、例の指令が書いてある紙を探す。しかし見回しても見つからない。
「くっ、どこだ!? どこにあるっ!?」
ゲーセンにいるということを忘れて叫んでしまったため、周囲から冷めた目で見られてしまった。しかし今はそんなこと、どうでもいい! いや待った・やっぱよくねぇ!
「なんだ今の奇声は・・・・・・ってやっぱり瑩か」
「真悟!?」
UFOキャッチャーの影から真悟が顔をのぞかせる。『やっぱり』っていうのが気になる点だが、こいつがここにいるのは何かと頼もしい。
ていうかコイツ今日ヒマだったんだな・・・。一人でゲーセン来てるし。
「ちょうどよかった真悟、ちょっと探してほしいも・・・」
「コレのことか?」
「なっ!?」
真悟がポケットから出した物。それはオレの探してる”白い紙”だった。なんでコイツが持ってるのかは謎だが、とにかく助かったぜ!
「真悟、それだよ!」
――――ヒョイッ
オレが真悟から紙を受け取ろうとした瞬間、真悟はそれをポケットに戻してしまった。
「・・・・・・なんのつもりだ?」
「いやぁ、なんか勝負に勝ってからじゃないと渡しちゃダメだよ♪って言われててさ」
「貴様、奴に会って・・・・・・! くっ、オレを裏切るつもりか!」
すると真悟は、奥の方からジャラジャラと金属音のする大きな箱を持ち出した。
「・・・なんかよくわからんオッサンにメダル3000枚もらっちゃってさ・・・」
「買収されとんかい! ってそんな話に軽く乗ってんじゃねえよテメェ!」
メダルとは、メダルゲーム専用のやつだ。ちなみにこのゲーセンでは100円で12枚。
こんな小学生でも乗らないような取引に簡単に乗りやがって。このボケ高校生が。
「そういうわけだ、瑩。先へ進みたければオレを超えていけ!」
「戦うしか・・・ないのか!?」
「・・・・・・そのようだな」
――――風が舞う。
闘志という名の風が。
「雪音ちゃんも、お前にはうんざりしてたのではないか?」
「!?」
真悟がふと言い出す。
思えば、雪音がやすやすと敵の手の内に落ちるはずがない。以前、身内であるオレを地球儀で撲殺しようとしていたからな。
・・・・・・あんま理由になってねえなぁ、コレ。
「オレは信じたい・・・雪音を、この世界を、そして・・・オレ自身を! だから戦う・・・・・・生き抜くために!」
最終更新:2006年06月21日 17:12