五代目リプレイ10

「五代目リプレイ10」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

五代目リプレイ10」(2012/01/15 (日) 15:11:12) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

――数年後―― 「…士郎の髪、すっかり白くなったわね」  体質か、魔術の反動か、それとも少し早く老化が始まったのか。  記憶の脳裏に宿る誰かの面影に酷く似ていて、けれど私はそれを思い出せない。 「これはこれで、結構気に入ってるんだ」 「…似合わない、とは言わないけど」 「ほら、イリヤともお揃いだろ」  遊んでいたイリヤが、こちらを振り向く。 「イリヤの髪みたいな綺麗な銀髪じゃないけど、これなら兄妹に見えないか…って、見えないよな」 「お揃い、お揃い!」  今度は縁側で読書していたライダーが、くすり、と可笑しそうに笑った。 「五鈴と私は兄妹に見えない、と、士郎は言いたいようですね」 「…へえ。そうなの、士郎?」 「い、いや、そういう意味じゃなくてさ」 「ちょっと、士郎を虐めないでよ。お兄ちゃんはイリヤだけのお兄ちゃんなんだから」  意地の悪い笑みを浮かべて詰め寄る、私とライダー。  それから庇うように士郎に抱きついて、イリヤは誇らしげに胸を張った。  四人暮らしとなった衛宮邸は、仲睦まじい兄弟姉妹が暮らしていると近所でも評判だ。  親も、生まれた時も、何もかも違うけれど。  そんなことがどうでもよくなってしまうくらい、心地良い日常が、この家の中にはあった。  困っている士郎の表情をみて、とびっきりの悪戯を思いつく。  イリヤが抱きついている方とは反対側の腕をとり、そして体を寄せ合うようにして抱きつく。 「じゃあ、私は士郎のお嫁さんで良いです」 「な、お前っ…」 「五鈴、ずるい! ずるーい!!」 ――第五次聖杯戦争、終結――
――数年後―― 「…士郎の髪、すっかり白くなったわね」  体質か、魔術の反動か、それとも少し早く老化が始まったのか。  記憶の脳裏に宿る誰かの面影に酷く似ていて、けれど私はそれを思い出せない。 「これはこれで、結構気に入ってるんだ」 「…似合わない、とは言わないけど」 「ほら、イリヤともお揃いだろ」  遊んでいたイリヤが、こちらを振り向く。 「イリヤの髪みたいな綺麗な銀髪じゃないけど、これなら兄妹に見えないか…って、見えないよな」 「お揃い、お揃い!」  今度は縁側で読書していたライダーが、くすり、と可笑しそうに笑った。 「五鈴と私は兄妹に見えない、と、士郎は言いたいようですね」 「…へえ。そうなの、士郎?」 「い、いや、そういう意味じゃなくてさ」 「ちょっと、士郎を虐めないでよ。お兄ちゃんはイリヤだけのお兄ちゃんなんだから」  意地の悪い笑みを浮かべて詰め寄る、私とライダー。  それから庇うように士郎に抱きついて、イリヤは誇らしげに胸を張った。  四人暮らしとなった衛宮邸は、仲睦まじい兄弟姉妹が暮らしていると近所でも評判だ。  親も、生まれた時も、何もかも違うけれど。  そんなことがどうでもよくなってしまうくらい、心地良い日常が、この家の中にはあった。  困っている士郎の表情をみて、とびっきりの悪戯を思いつく。  イリヤが抱きついている方とは反対側の腕をとり、そして体を寄せ合うようにして抱きつく。 「じゃあ、私は士郎のお嫁さんで良いです」 「な、お前っ…」 「五鈴、ずるい! ずるーい!!」 ――第五次聖杯戦争、終結―― ---- [[一日目>五代目リプレイ1]] - [[二日目>五代目リプレイ2]] - [[三日目>五代目リプレイ3]] - [[四日目>五代目リプレイ4]] - [[五日目>五代目リプレイ5]] - [[六日目>五代目リプレイ6]] - [[七日目>五代目リプレイ7]] - [[八日目>五代目リプレイ8]] - [[九日目>五代目リプレイ9]] - 数年後

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。