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ふきだまりな話3:異界映画寸感


前掲の拙文にあるようにこの夏は『姑獲鳥の夏』、『妖怪大戦争』と異界映画が二作封切られた。色々な縁と偶然もあり、結局二つとも観てしまったので、ちょっと詳しく書いてみたい。故に以下はネタバレである。


今回の話題の二作は異界映画であるとともに、実はエロス映画であったことをまず言っておかねばならない。『姑獲鳥の夏』は、もうすでに原作を読まれた方にとって、この指摘はある程度予想の範疇かとは思うのだが、後者もエロス映画とは奇異に思われる方もあるのではなかろうか。しかし、事実そうであり、さらには『妖怪大戦争』の方がエロス度は上だったのだ。

前者は、文庫版600ページ余りを2時間で見せようというのだから、原作を大胆に切り刻んでいくしかない。故に、話の無駄な所、つまり冗長性を犠牲にしているのだ。そして、それは、物語の雰囲気を作り出す詩想の源泉であることは言うまでもない。
原作を読んだ時、二つの衝撃があった。それは現実の土台を揺るがせる京極堂の饒舌な詭弁じみた論理と、もう一つは記憶の狭間で爛熟したエロスであった。それが絶妙に絡み合って、投稿用に一つの賞を出版社に作らせたほどの衝撃作を生んだのだ。映画はあの短い中で京極堂の大パロールはよく再現していた方ではないかと思う。しかし、エロスはどうか。あの襞のような脳髄にまとわりつくエロスを、説明的な台詞と原田知世の「あそぶましょ」、「ふふふふ・・・」の演技で補えるものであろうか。折角の「映像」化がもったいない。倫理規定や時間の制約があるのだろうが、芳醇な影を失ってしまったきらいがある。「人間は影の見る夢」(ピンダロス)にも関わらず……。影と夢のアルチザン、松本俊夫監督であったならば、と思わないでもない。

対して、『妖怪大戦争』は子供向け映画(違うかな?)とは思えないほど、エロい。
そのエロさを端的に言えば、「太ももと貫頭衣」である。
これに尽きる。
その真実は映画で、終わっていれば、いずれ出るDVD、ビデオで確認してみそ。

これは三池崇史監督作品であるが、彼の作品でおすすめは『中国の鳥人』である。これは文句なしにおもしろいし、ぐっとくるし、何より異界という観点で見られる作品である。これも大分ぶっとんでいるが、もっとはじけたものを、という方には『デッド オア アライブ』をおすすめしたい。彼の映画が宇宙的スケールであることが理解できるはずだ。

そして何より、激しい後悔と脱力があなたを襲うこと間違いなしである(屑)
  

屑屋(管理人)

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