実技試験は2グループに分けられて行う。
1グループごとにAとBと二か所試験教室が設けられ、A→Bの順に受験する。
それぞれ10分程度である。
A
①試験者の述べる関節運動を自分の体で示せ
・・・肩関節:屈曲、伸展、外転、内転、内旋、外旋
・・・股関節:屈曲、伸展、外転、内転、内旋、外旋
②示される杖の名前を述べよ。 正しい持ち方で持て。
・・・ロフストランドクラッチ
③示される装具の名前を述べよ。部品の名前を述べよ。適応を述べよ。
・・・短下肢装具 尖足変形
④人形を痙性四肢麻痺の児童に見立て、車いすへの移乗を行え。
→段差を移動せよ。
→車いすに足りない部分、調整が必要な部分を述べよ。
B
①人形を痙性両麻痺の児童に見立て、初対面の挨拶をせよ。
②視覚機能の評価を、用意された検査キットから適切な物を選び、人形に行え。
→選んだ物の理由や注意した点を述べよ
③人形に摂食指導を行うため、マット上に横抱き座位になれ。
→注意した点を述べよ
(5項目くらいで「いいですよ」と言われた。)
受験者により内容を変えられるように物品はたくさん用意されています。
理学療法士、作業療法士の免許などで試験免除になるということから推測される通りの内容です。
実技試験だけに、肢体不自由児とのかかわりがこの試験の練習になります。
麻痺に応じた介助は、現場で体で覚える部分が大きく、知識がいくらあっても難しいです。
だから、肢体不自由児への指導経験がないと難しすぎます。
肢体不自由児とかかわったことのない人は、肢体不自由児へのより深い指導を行う「自立活動教諭」にはなれないと思います。
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会場に掲示された受験番号リストと、合格発表を総合すると以下の通りの合格率とになる。
24年度一次試験の受験者数は294(内226名が肢体不自由教育、68名が聴覚障害教育)
24年度二次試験(肢体不自由)の受験者数は82名(内19名は実技免除)
24年度二次試験(肢体不自由)の合格者数は29名(内14名は実技免除)。
(実技は63名受験15名合格)
肢体不自由教育の推定倍率は7.8倍 (但し22年度一次合格で24年度一次を免除されている者の数は不明)