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普通じゃないよ潜水艦
http://www002.upp.so-net.ne.jp/mms/absub3.html
というサイトで見つけた話です。
ためになる話だと思って転載しました。
----------------------
母港に停泊中のある日のこと...
突然機械長(1曹)と補機長(2曹)ふたりがそろって士官室に来て
「機関士(2尉)、1群右気蓄器内殻弁からエアーが漏れているので交換します。
このことは、機関長(1尉)には了解を得ています。」
と言うので、
「了解」
と言うと、
すかさず機械長が
「機関士、見てみますか」
「では行く」
と答え、現場に向かう機関士の頃の私でした。
さて、上記の会話ですが、
まず組織上の立場は
機関長-機関士-機械長-補機長 の順です。
しかし年齢は
機関長-機械長-補機長-機関士 の順で私が最も若年で経験もあまりありません。
できた機械長と補機長でしたので、私は本当に勉強になりました。
もしあの時、機械長が間髪を入れず
「機関士、見てみますか」と言ってもらえなければ、”「了解」と言うだけのボンクラ幹部”だったかもしれません。
そのことを見越して、機械長が言葉を選んで話てもらっているのです。
上記の短い会話で、私は機械長に、潜水艦の船体と曹士の想いの2つを同時に教えてもらえたのです。
マニュアルや図面の上で知っているだけではなく、
実際にはどうなっているのか
微妙な調整をどうしているのか
整備はどうしているのか
などやらなければ身につきません。
上司はたとえできなくても、作業内容を身をもって知っていて、
作業する者の気持ちがわかる人でなければ
部下はついてきてくれません。
今回は機関科の例で話をしましたが、どの科もみな同じだと思います。
ひいては組織全体がうまく機能するようにするための人間関係はどんな組織でも同じだと思います
さて、話をもどします。
機械長と補機長に誘われて、私はすぐに士官室を出ました。
”エアーが漏れている”と聞いて私はてっきり
『 シュー 』
というものすごい音がしているものだろうと想像していました。
( みなさんもそうではないですか(笑) )
1群右気蓄器内殻弁のところに行っても音は聞こえてきません。
機械長:「機関士見てください。」
と言う言葉で、補機長が霧吹きで石鹸水を1群右気蓄器内殻弁に吹きかけました。
音が聞こえないだけで相当漏れているのだろう。
カニが泡を吹くように瞬く間に泡だらけになるのか
と想像していたら
30秒ほどで500円玉大のシャボン玉ができました。
( 内心 拍子抜けでした )
機械長:「機関士、漏れているでしょ。これくらい漏れると交換しなければいけません。」
機関士:「予備品はあるか。」
機械長:「あります。この程度ならすぐにできるので、○○3曹に交換させます。」
機関士:「了解」
それから機関士の私は、艦長、副長、当直士官に報告して交換作業に立ち会ったのでした。
普通じゃないよ潜水艦
http://www002.upp.so-net.ne.jp/mms/absub3.html
というサイトで見つけた話です。
ためになる話だと思って転載しました。
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母港に停泊中のある日のこと...
突然機械長(1曹)と補機長(2曹)ふたりがそろって士官室に来て
「機関士(2尉)、1群右気蓄器内殻弁からエアーが漏れているので交換します。
このことは、機関長(1尉)には了解を得ています。」
と言うので、
「了解」
と言うと、
すかさず機械長が
「機関士、見てみますか」
「では行く」
と答え、現場に向かう機関士の頃の私でした。
さて、上記の会話ですが、
まず組織上の立場は
機関長-機関士-機械長-補機長 の順です。
しかし年齢は
機関長-機械長-補機長-機関士 の順で私が最も若年で経験もあまりありません。
できた機械長と補機長でしたので、私は本当に勉強になりました。
もしあの時、機械長が間髪を入れず
「機関士、見てみますか」と言ってもらえなければ、”「了解」と言うだけのボンクラ幹部”だったかもしれません。
そのことを見越して、機械長が言葉を選んで話てもらっているのです。
上記の短い会話で、私は機械長に、潜水艦の船体と曹士の想いの2つを同時に教えてもらえたのです。
マニュアルや図面の上で知っているだけではなく、
実際にはどうなっているのか
微妙な調整をどうしているのか
整備はどうしているのか
などやらなければ身につきません。
上司はたとえできなくても、作業内容を身をもって知っていて、
作業する者の気持ちがわかる人でなければ
部下はついてきてくれません。
今回は機関科の例で話をしましたが、どの科もみな同じだと思います。
ひいては組織全体がうまく機能するようにするための人間関係はどんな組織でも同じだと思います
さて、話をもどします。
機械長と補機長に誘われて、私はすぐに士官室を出ました。
”エアーが漏れている”と聞いて私はてっきり
『 シュー 』
というものすごい音がしているものだろうと想像していました。
( みなさんもそうではないですか(笑) )
1群右気蓄器内殻弁のところに行っても音は聞こえてきません。
機械長:「機関士見てください。」
と言う言葉で、補機長が霧吹きで石鹸水を1群右気蓄器内殻弁に吹きかけました。
音が聞こえないだけで相当漏れているのだろう。
カニが泡を吹くように瞬く間に泡だらけになるのか
と想像していたら
30秒ほどで500円玉大のシャボン玉ができました。
( 内心 拍子抜けでした )
機械長:「機関士、漏れているでしょ。これくらい漏れると交換しなければいけません。」
機関士:「予備品はあるか。」
機械長:「あります。この程度ならすぐにできるので、○○3曹に交換させます。」
機関士:「了解」
それから機関士の私は、艦長、副長、当直士官に報告して交換作業に立ち会ったのでした。
この話にほとんど機関士の直属の上司の機関長が出てきませんが、
機関長が機関士の私を教育するために采配を振るっていたのでした。
500円玉大の大きさのシャボン玉ができる程度でも1群右気蓄器内殻弁を交換しました。
未熟な機関士の教育の仕方も参考になったのではないかと思います。
この会話は参考になることがあると思うのですが、よろしければお持ち帰りください。