圧倒的知を有する以神ツート伝神イェバカー、水文明と光文明の半数以上を傘下に収めたそれら神と、御神木を先駆けとする下界の者達の戦はなおも続いていた。最初期こそ神が優勢に見えていたが、味方植物の亡骸すらも自らの力として吸収する御神木の力は争いが長期化するに連れ顕著になっていき、点在する神の軍勢は次々に敗北、各地で神界への道が建造されつつあった。
 しかし、彼等神は全生物統制と言う名の支配の計画を緩める訳にはいかなかった。減り続ける戦力、それを補うために神は奥の手「神獣帰還指令」を発動した。
 …その瞬間、下界に生きるモンスター達が悶え始め、かと思えば突然下界の軍勢に襲い掛かった。神獣帰還指令、それは神がセームマインド計画の中核思想「思考の共有を行う細胞」と共に開発していた「身体を神の思うままに組み替える細胞」の技術を利用し、五元神の化身であった各文明のモンスター達を神の眷属へと引き戻す指令だった。セームマインド計画は、気付かれない所で既に発動していたのだった。更に神の手元からも、封印されていた獣「雅獣」と「ワールド・モンスター」が解き放たれ、凶悪化したモンスターは驚異的な戦場適応力を片手に下界の戦力を次々と奪い去った。

 だが、この獣達の謀反にいち早く反応したのが光文明だった。息を吹き返した神の攻撃の威力を見越し、現時点では本格的に参戦していなかった、敵対関係にある火文明に意を徹して協力を要請した。すると意外にも火文明は二つ返事で承諾し、謀っていたかのように一つの大兵団を出撃させた。アーマロイドを始めとするその兵団は「命空(ミコトソラ)」と名乗り、寄り付くモンスター達を正面突破のみで蹴散らした。彼等の行動は、神の思考に想像不可能な「本能」のみで活動していた。その発想に協力要請を出した光文明も便乗し「月奏(ツキカナデ)兵団」を結成、新たなる一大兵団を築いた。

 獣と機械が参戦した神対下界の争いは、拡大する一方だった……

作者:炭塵
 作ってから思った。新名称カテゴリは60枚の時に作るべきではなかった。



スーパーレア

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コモン
最終更新:2011年01月17日 22:09