肯定意見



 親御さんの意見です



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意見交換フォーラム




  術後の変化報告                                                                   (術後24日)+(術後5ヶ月)
手術年齢 女 3才  

    *手術を選択したことは正解だったと思う。

1 睡眠の安定化
 夜、睡眠薬を服用しなくても安定した睡眠が取れるようになった。夜驚症は消えた。
・5ヶ月後、問題なし。

2 発声音量の改善
 一定の調子で、かん高い大きな声を発することが多かったが、感情の変化に応じて声の強弱ができる様になった。
・5ヶ月後、さらに適切な声の強弱を獲得している。

3 感情表現の増大
喜怒哀楽はこれまでもあったが、表現が適性で大きくなった。
例:常にけわしい表情が、基本的におだやかな表情と変わり、子供らしく笑うこともあれば、感情が入った激しい怒りも出るようになった(本心で悔し そうに怒っている)
・5ヶ月後、よく笑い、うそや、冗談を覚える。また、疑問を持つことを出来るようになった。明らかに能力を向上させている。健常児の姉の小さい頃と比べてもそれほど差は感じられない。

4 発音の改善、音の識別
 発音できない音が、できる様になった。
 例:ファ(術前は「ハ」や「ラ」などの音と区別できなかった)
・5ヶ月後、少しだけ向上。療育関係者に年齢が上がると問題に成ることが有るため言語トレーニングを積極的に受けるよう進められた。(他の部分とアンバランスが有るための対策として)

5 話し方の改善
 話が始まる前に、「あのサー○○○サーあのー」等の前置き(思考)が長く有り、話のずれも多くあったが、前置きが無くなり、ずれが少なく話し方がスムーズになった。3語分→4語分へ少し変化有り。
・5ヶ月後、3文語は獲得。4文語もたまに出る。通常会話には困らない。

6 問い掛けの認知
親の問い掛けに対して、これまで返事という反応がほとんど無かったが、「うん」等の返事を返す様になった。(術後1日目から)
 例:親「わかったー?」子「うん」とうなずく

7 行動の事前確認
例:おもちゃの電源のスイッチを入れて良いか確認をする(術前には無かった行動)
 
8 行動の予測
例:スーパーのレジ待ちを、親の行動前に予測して先に並ぶ(術前には無かった行動)

9 多動の落ち着き
 少し落ち着いた。
・5ヶ月後、危険な多動はない。

10 遊びの変化
 例:ままごと遊びの時、エプロン、キッチンタイマー、なべ手袋などの準備を自ら行い、現実と同じように遊んでいる(術前より、一段深い遊び方になった)
・5ヶ月後、人形遊びや、姉とままごと遊びができる。

   
11 お絵かきの変化
 例:線を引く(意味は読みとれない物)で有ったが、明らかに人と認識できるものや、文字の形らしきもを書いている。
 ・5ヶ月後、家族と認識できる絵が書ける。自分の名前をひらがなで書ける。

12 排泄面変化無し
排泄面は、特に変化無し。小便はトイレ大便はおむつ
 ・5ヶ月後、寝るとき以外おむつは卒業。夜はトレーニングパンツ。

13 食事の変化
 偏食は基本的に変わらず。変化があったことは、哺乳瓶を入院中に卒業できた、好みの飲み物の幅が広くなったこと。
  ・5ヶ月後、食事に問題があることに変わりなし。

14 手先の器用さ変化無し
元々、お箸、スプーン、洋服のボタン・ファスナー、使用はできた。大きな変化は無し。
  ・5ヶ月後、お箸は起用に使うことができる。

15 運動・身体面の変化
 走ると体が、左前方向へ前のめりになりバランスが悪かったが、術後それが無くなった。 
 ・5ヶ月後、ケンケンが出来る。ブランコ立ちこぎ。100m位は平気で走れる

16 歌をうたう
 童謡や、テレビの歌を元気よく歌う。

17 術後5ヶ月に鼠径ヘルニアの手術をした。その時のことを三角頭蓋の手術前と対比させる。
  ・鼠径ヘルニアの術前検査の項目は、腹部レントゲン、心電図、血液検査 であるが、この検査のすべてに抵抗もなくスムーズに終了した。親の言い聞かせに対する認知力や、現状認識が以前とは明らかに違うと感じる一コマであった。
  ・反対に、三角頭蓋の術前検査は、パニックや泣き叫びで、薬で眠らさなけらばならなかった。当時大変なことであった。


わが子は、手術をした後言葉を獲得したりまた言わなくなったりを何度か繰り返しました。言葉を言わなくなるということは、後退したということになるでしょうし、実際わたしも一時期はとても落ち込みました。                                               でも、ある日わが子の発達をずっと見ていてくれた先生から意外なことを聞かされました。

「この子は言葉を話せないのではなく、話さないのだ。だから言葉が後退したというよりも、話さなくなったということだと言えるでしょう。」

親として、ガツンと頭を殴られたようなショックを受けました。確かによく見てみると、わが子は術後の発達検査を見ても、言葉以外は伸びています。逆に言語に関する全てが後退したのかというと、理解の部分では逆に伸びています。特に日常生活に密着した部分では不自由を感じないくらいになっています。わが子は三歳で手術を受けましたが、術後に実現したことを次に列記します。

・排泄(大便)の自立                                                              ・ボタンをはめることが出来るようになった                                                     ・終わりを理解できるようになり、延々と何かを続けることが無くなった                                                                 ・感情や行動に抑制が効くようになった                                            ・表情が豊かになり、子どもらしい反応が増えた                                                    ・運動能力が伸びた                                                ・人との関わりを求めるようになった                                               

正直に言いますと、術後の経過の中で、「ひょっとして手術を選択したことは間違いではなかったか?」と後悔しそうになったことがありました。でも、冷静に見てみるとわが子は間違いなく成長しています。

親として、手術をした効果を実感することは、とても難しいことだと個人的には感じています。だからこそ、冷静な第三者の評価を聞くことは大事なことだと思います。さらに必要なことは、人間としての土壌を育てることだと思います。これこそが、親がすべき仕事であり、欠かせない療育・教育・養育なのだと痛感しています。言葉や行動は、その土壌が出来たら自然に育つものかも知れません。

よって手術は、(軽度三角頭蓋を持つ)わが子が成長する可能性の種を撒いたことに他ならないと思っています。その後、種から芽が出てすくすくと育つ為の土壌こそ療育によって育まれるもので、努力なくして芽は出ないのだと、体験からそう理解しています。                                                                                                               

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最終更新:2005年12月26日 19:03