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「疑惑の横浜アリーナ」(2006/08/17 (木) 15:21:54) の最新版変更点
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-○栄側が八百長の証拠を隠滅する前にストーリーをあげておきます。
466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:39:06.54 ID:O7vRLNLuO
マスコミ「やりましたね亀田さん、世界王者ですよ!!」
「まあ実力や、実力!!(………ランダエタさん……)」
ファン・ランダエタはベネズエラでも特に治安の悪いスラムの生まれだった。
スラムの住人達はみな、ランダエタが息子や弟であるかのように接した。
そしてランダエタが子ども達から兄と呼ばれる年になった時、最大の転機が訪れた。
ボクシングとの出会いである。
467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:40:07.58 ID:O7vRLNLuO
少年と青年の狭間にあったランダエタはケンカに明け暮れる日々を送っていた。
しかしランダエタは自分のためのケンカは決してしなかった。
ケンカの相手はスラムの平和を乱すよそ者や、スラムの仲間を不当に攻撃した者のみ。
冷静で強く、カリスマと優しさを併せもったランダエタはいつしかスラムのリーダーとなっていた。
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:40:59.72 ID:O7vRLNLuO
そんなランダエタに一人の老人が声を掛けた。
「ファン。お前、ボクシングに興味はないか。」
ボクシング?ランダエタはなぜ格闘技の話を突然しだしたのか府に落ちず、理由を訊いた。返事はこうだった。
「それはな、ファン。お前のその拳なら世界一になれると思ったからだよ。」
老人はかつて自分がプロボクサーだったこと、そして結局世界には手が届かなかったことをランダエタに語った。
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:42:13.15 ID:O7vRLNLuO
「ファン。お前、世界一のボクサーになってみないか。」
ランダエタの心はもう決まっていた。プロボクサーになって活躍を続ければ莫大なファイトマネーが手に入るという。
自分を育ててくれたこのスラムのみんなに恩返しをしたい。
毎日をギリギリで生きているみんなに楽をさせてあげたい。
その日から、ランダエタの血のにじむような特訓が始まった。
471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:43:06.22 ID:O7vRLNLuO
ランダエタがプロボクサーとなるのに時間はいらなかった。
天性の勘にケンカで鍛えた度胸と拳。ランダエタはベネズエラを離れた遠い地で戦い続けていた。
孤独ではなかった。スラムのみんなは俺と共に戦ってくれている。待っていてくれ、みんな。
スラムの住人達もみな、頼れるリーダーに心から声援を送っていた。
そして、ついに。
ランダエタは世界王者となったのだった。
472 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:44:03.15 ID:O7vRLNLuO
スラムは歓喜にわいた。その後王座は奪われたが、そんなことはランダエタにとって問題ではなかった。
貯め続けていたファイトマネー。
ついにランダエタはスラムのみんながまっとうに暮らせるほどのファイトマネーを手にしたのだ。
さらに、ランダエタは妻と二人の子どもという家族まで得ていた。
もう、引退しよう。そしてスラムに帰って、この新しい家族をみんなに見せてあげたい。
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:47:01.74 ID:O7vRLNLuO
しばらく、平和な日々が続いた。ランダエタはふたたびリーダーとしてスラムを仕切っていた。
「政府の……命令だと……?」
スラムを、破壊する。
それはあまりにも突然の死刑宣告だった。
477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:51:21.97 ID:O7vRLNLuO
スラムは絶望に沈んだ。
住みかが奪われれば彼らはどうなる?
政府にそんな考えは皆無だった。
どうしたらいい?
俺に何が出来る?
スラムを救う方法は1つだけ。金だ。
478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:55:23.58 ID:O7vRLNLuO
ランダエタはふたたび闘う決意をした。
必要なのは法外なほどのファイトマネー、つまりは世界戦である。
「コウキ……カメダ…」
相手が決まった。日本で大きな人気を誇る男、コウキ・カメダ。
481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:59:04.13 ID:O7vRLNLuO
階級を1つあげて、タイトルマッチ。
ランダエタは亀田の挑発にも挑発で返す余裕をみせた。
ただの子どもだ。勝てる。俺は勝てる。
心のどこかに感じる確かな恐怖を打ち消すように、ランダエタは何度も呟いた。
483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:02:29.95 ID:O7vRLNLuO
―――試合が、始まった。
俺は負けられない。負けたらスラムのみんなは―――っ!!
バグン、と鈍い音をたてて亀田の顔面にランダエタの拳がめり込んだ。
ダウン。あっけないダウン。
ランダエタは確信した。勝った。
484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:06:10.38 ID:O7vRLNLuO
その後もランダエタは打つ、打つ、打つ。
かわし、ブロックし、打つ。
しかしランダエタはあることに気付いていた。
「この少年は―――」
似ている。あの時の自分と。
世界王者を目指して、ひたすらに戦っていた自分と。
485 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:09:36.06 ID:O7vRLNLuO
――ふっ。
11R。ランダエタの優位はもはや動かなかった。
審判も、観客も、そして亀田本人も分かっていた。
ランダエタの勝ちだ。
486 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:14:33.15 ID:O7vRLNLuO
しかし、ランダエタの考えは違った。
亀田の勝ちだ。
この勇気。がむしゃらさ。根性。
―――忘れていたよ。
ついに試合は判定にもつれこんだ。
488 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:19:32.71 ID:O7vRLNLuO
判定の結果は―――
2・1で、亀田~~~っ!!
こ~う~きぃぃ~~!!
まさか。観客は絶句した。
八百長か?
やらせか?
その時審判団は、さっき唐突に現れたランダエタの言葉を噛み締めていた。
490 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:24:17.98 ID:O7vRLNLuO
『皆さん、この試合はカメダの勝ちです。私は彼に負けたのです。』
審判は一瞬ランダエタが何を言っているのか分からなかった。
間違いなく、ランダエタの勝ち。そのはずだった。
『私は負けたのです。どうかミスジャッジの無いようにお願いします。』
493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:28:40.23 ID:O7vRLNLuO
勝者がコールされる寸前に、亀田陣営に手紙が届いた。
『カメダ。君の勝ちだ。俺の魂はお前に託した。頑張れよ、チャンプ。』
会場を去ったランダエタは自嘲的な笑顔をたたえていた。
494 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:36:24.42 ID:O7vRLNLuO
負けちまった。
まあ俺の内蔵や脳を売り払えば少しは足しになるかな?
帰国したランダエタを軍の連中が取り囲んだ。なぜかスラムのみんなもいる。
軍人の一人がすっ、と手を挙げた。
498 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:44:59.95 ID:O7vRLNLuO
「真の勇者に敬礼っ!」
軍人達が一斉に敬礼した。
きょとん、としているランダエタに軍人が話し掛ける。
「見てたんだよ俺たち、君の闘いをさ!」
「あれこそ戦士の姿だ。敬服したよ。」
「勇者に免じて―――」
スラムの取り壊しは撤回する
スラムのみんなはランダエタに駆け寄り、胴上げを始めた。
ランダエタの目からは涙が一筋こぼれ落ちていた。
新ジャンル「無関係」
完
-○栄側が八百長の証拠を隠滅する前にストーリーをあげておきます。
466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:39:06.54 ID:O7vRLNLuO
マスコミ「やりましたね亀田さん、世界王者ですよ!!」
「まあ実力や、実力!!(………ランダエタさん……)」
ファン・ランダエタはベネズエラでも特に治安の悪いスラムの生まれだった。
スラムの住人達はみな、ランダエタが息子や弟であるかのように接した。
そしてランダエタが子ども達から兄と呼ばれる年になった時、最大の転機が訪れた。
ボクシングとの出会いである。
467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:40:07.58 ID:O7vRLNLuO
少年と青年の狭間にあったランダエタはケンカに明け暮れる日々を送っていた。
しかしランダエタは自分のためのケンカは決してしなかった。
ケンカの相手はスラムの平和を乱すよそ者や、スラムの仲間を不当に攻撃した者のみ。
冷静で強く、カリスマと優しさを併せもったランダエタはいつしかスラムのリーダーとなっていた。
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:40:59.72 ID:O7vRLNLuO
そんなランダエタに一人の老人が声を掛けた。
「ファン。お前、ボクシングに興味はないか。」
ボクシング?ランダエタはなぜ格闘技の話を突然しだしたのか府に落ちず、理由を訊いた。返事はこうだった。
「それはな、ファン。お前のその拳なら世界一になれると思ったからだよ。」
老人はかつて自分がプロボクサーだったこと、そして結局世界には手が届かなかったことをランダエタに語った。
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:42:13.15 ID:O7vRLNLuO
「ファン。お前、世界一のボクサーになってみないか。」
ランダエタの心はもう決まっていた。プロボクサーになって活躍を続ければ莫大なファイトマネーが手に入るという。
自分を育ててくれたこのスラムのみんなに恩返しをしたい。
毎日をギリギリで生きているみんなに楽をさせてあげたい。
その日から、ランダエタの血のにじむような特訓が始まった。
471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:43:06.22 ID:O7vRLNLuO
ランダエタがプロボクサーとなるのに時間はいらなかった。
天性の勘にケンカで鍛えた度胸と拳。ランダエタはベネズエラを離れた遠い地で戦い続けていた。
孤独ではなかった。スラムのみんなは俺と共に戦ってくれている。待っていてくれ、みんな。
スラムの住人達もみな、頼れるリーダーに心から声援を送っていた。
そして、ついに。
ランダエタは世界王者となったのだった。
472 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:44:03.15 ID:O7vRLNLuO
スラムは歓喜にわいた。その後王座は奪われたが、そんなことはランダエタにとって問題ではなかった。
貯め続けていたファイトマネー。
ついにランダエタはスラムのみんながまっとうに暮らせるほどのファイトマネーを手にしたのだ。
さらに、ランダエタは妻と二人の子どもという家族まで得ていた。
もう、引退しよう。そしてスラムに帰って、この新しい家族をみんなに見せてあげたい。
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:47:01.74 ID:O7vRLNLuO
しばらく、平和な日々が続いた。ランダエタはふたたびリーダーとしてスラムを仕切っていた。
「政府の……命令だと……?」
スラムを、破壊する。
それはあまりにも突然の死刑宣告だった。
477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:51:21.97 ID:O7vRLNLuO
スラムは絶望に沈んだ。
住みかが奪われれば彼らはどうなる?
政府にそんな考えは皆無だった。
どうしたらいい?
俺に何が出来る?
スラムを救う方法は1つだけ。金だ。
478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:55:23.58 ID:O7vRLNLuO
ランダエタはふたたび闘う決意をした。
必要なのは法外なほどのファイトマネー、つまりは世界戦である。
「コウキ……カメダ…」
相手が決まった。日本で大きな人気を誇る男、コウキ・カメダ。
481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 09:59:04.13 ID:O7vRLNLuO
階級を1つあげて、タイトルマッチ。
ランダエタは亀田の挑発にも挑発で返す余裕をみせた。
ただの子どもだ。勝てる。俺は勝てる。
心のどこかに感じる確かな恐怖を打ち消すように、ランダエタは何度も呟いた。
483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:02:29.95 ID:O7vRLNLuO
―――試合が、始まった。
俺は負けられない。負けたらスラムのみんなは―――っ!!
バグン、と鈍い音をたてて亀田の顔面にランダエタの拳がめり込んだ。
ダウン。あっけないダウン。
ランダエタは確信した。勝った。
484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:06:10.38 ID:O7vRLNLuO
その後もランダエタは打つ、打つ、打つ。
かわし、ブロックし、打つ。
しかしランダエタはあることに気付いていた。
「この少年は―――」
似ている。あの時の自分と。
世界王者を目指して、ひたすらに戦っていた自分と。
485 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:09:36.06 ID:O7vRLNLuO
――ふっ。
11R。ランダエタの優位はもはや動かなかった。
審判も、観客も、そして亀田本人も分かっていた。
ランダエタの勝ちだ。
486 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:14:33.15 ID:O7vRLNLuO
しかし、ランダエタの考えは違った。
亀田の勝ちだ。
この勇気。がむしゃらさ。根性。
―――忘れていたよ。
ついに試合は判定にもつれこんだ。
488 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:19:32.71 ID:O7vRLNLuO
判定の結果は―――
2・1で、亀田~~~っ!!
こ~う~きぃぃ~~!!
まさか。観客は絶句した。
八百長か?
やらせか?
その時審判団は、さっき唐突に現れたランダエタの言葉を噛み締めていた。
490 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:24:17.98 ID:O7vRLNLuO
『皆さん、この試合はカメダの勝ちです。私は彼に負けたのです。』
審判は一瞬ランダエタが何を言っているのか分からなかった。
間違いなく、ランダエタの勝ち。そのはずだった。
『私は負けたのです。どうかミスジャッジの無いようにお願いします。』
493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:28:40.23 ID:O7vRLNLuO
勝者がコールされる寸前に、亀田陣営に手紙が届いた。
『カメダ。君の勝ちだ。俺の魂はお前に託した。頑張れよ、チャンプ。』
会場を去ったランダエタは自嘲的な笑顔をたたえていた。
494 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:36:24.42 ID:O7vRLNLuO
負けちまった。
まあ俺の内蔵や脳を売り払えば少しは足しになるかな?
帰国したランダエタを軍の連中が取り囲んだ。なぜかスラムのみんなもいる。
軍人の一人がすっ、と手を挙げた。
498 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/03(木) 10:44:59.95 ID:O7vRLNLuO
「真の勇者に敬礼っ!」
軍人達が一斉に敬礼した。
きょとん、としているランダエタに軍人が話し掛ける。
「見てたんだよ俺たち、君の闘いをさ!」
「あれこそ戦士の姿だ。敬服したよ。」
「勇者に免じて―――」
スラムの取り壊しは撤回する
スラムのみんなはランダエタに駆け寄り、胴上げを始めた。
ランダエタの目からは涙が一筋こぼれ落ちていた。
新ジャンル「無関係」
完
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3スレ目より
917 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/07(月) 18:45:57.30 ID:nkGrCIWuO
ランダエタ
亀田と戦ったボクサー。
俺がその強さに感動して、新ジャンル『無関係』として駄文を書く
その後俺が保守時に日和とセットで使い始め、今にいたる
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