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それからハバネロ三人 不良  「もう・・・いいだろ?・・・なぁ!?」 覇気を含んだ声で廻りの連中を威嚇する 友も手に持ったイスを足下に置く 不良  「金輪際・・・俺達に・・・そしてあの女に手を出すな、出そうと思うな・・・」 友   「出したら?」 不良  「・・・一人づつ何年かかっても殺す・・・」 その雰囲気に息を飲む女Aと友 しかしその雰囲気をうち破る女の言葉 女   「それより・・・警察本当に呼んだんだけど?」 その言葉を吐いた瞬間、不良は女の手を引っ張り 友は既に上級生のバイクのエンジンをかける 友  「おい!お前はその女の面倒みろ!」 不良 「はあ?って・・・このちちしりか?」 女A どむっ 脇腹を殴られた 寄り添う二人 バイクの後ろの女はそっと自分の制服に掴まる 何も言わず、何も問わず バイクはただ街を抜けていく ここまでこれば大丈夫か、自分のアパートにバイクを止める 不良  「送って行きたいのは・・・あるが・・・」 女A  「かまわないわ、ここで」 不良  「ああ・・・すまんな・・・」 息があがる、どうやらどこか骨も何カ所かいっちまったみたいだ 女A  「肩・・・貸しなさい」 不良  「・・・すまんな・・・」 二階の自分の部屋まで送ってもらう 女A  「病院は?」 不良  「明日行くさ・・・どうせしばらくは・・・停学だろ・・・」 女はそっと不良の頬に手を添える 不良  「なっ!何すんだおめぇーは」 女A  「・・・話は聞いたわ・・・お店の外で・・・貴方本当に馬鹿ね」 まっすぐ見つめられ何も言えない不良 女A 「ホント・・・馬鹿」 不良 「馬鹿馬鹿言うな・・・これでも・・・結構凹んでる」 女A 「ふふ、馬鹿ね・・・今日のことちゃんと話せばいいじゃ」 不良は不意に女の眼前に顔を寄せる 不良 「言うなっ!!」 女は少しびくっとする、しかし目は逸らさず未だ問いかける 女A  「・・・貴方の・・・誤解殺気さんへの想いは?」 不良  「別にそんなの関係ねぇ・・・ただ・・・その・・・怯えたり怖がったりするじゃねーか・・・あの馬鹿女」 女はキョトンとした顔で不良の顔を見つめ返す、そしてふふふと笑いながら 女A  「やっぱ貴方、相当な馬鹿ね」 そう呟きながら、彼女は身を翻し帰っていった 不良  「・・・今日くらいはタクシーで帰れ!」 女A  「そうさせてもらうわ」 背を向けたまま掌をひらひらとさせながら 帰り道の二人 誤解殺気とウエックス 真っ赤な夕日の帰り道 ふんふんと鼻歌を歌いながらの誤解殺気の帰り道 横を通り過ぎる中学生や小学生がひるんでも気にしない ふとウエックスが立ち止まる ウエックス 「誤殺さん・・・?」 誤殺  「ふえ?」 まっすぐ見上げるようにウエックス ウエックス 「誤殺さん・・・あの人のこと好きなんだよね」 誤殺  「へ・・・・ふええええええええ!!!」 その瞬間近くに居た猫が塀から落ち 犬は遠吠えを始め 冬を遠くの国で過ごして帰ってきた渡り鳥の編隊が大きく歪んだ ウエックス 「うう・・・また漏らした・・・」 誤殺  「すっすすすすす・・・好きだなんて・・・そそそっそそそ」 たまたま横を通ったゴルゴが冷や汗をかいた だけどウエックス、眼は揺るがない ウエックスの想い ウエックス  「誤殺さん・・・一杯綺麗になったよ」 誤殺   「うううえうえうえうえうえウエックス君・・・なんあなんあわわわわ」 びしっと指を誤殺さんに向ける ウエックス  「一杯楽しいこと・・・クラスのみんなでやろう・・・」 誤殺   「ふぇ・・・?」 ウエックス  「そして!一杯笑おう!」 誤殺   「・・・あ」 ウエックス  「・・・そしたらもっともっと一杯・・・綺麗になれるよ!誤殺さんなら!」 誤殺   「・・・」 ウエックス  「そしたら・・・誤殺さんは・・・きっとあの人と・・・」 目にじわっと何かが溢れそうになる、鼻もすすってたまるか、もうちょっとボク頑張れっ ウエックス  「素敵な恋出来るといいよね!」 既に目がうるうるしている誤殺 そしてぶんぶんと真っ赤になりながら頷き 誤殺  「あ・・・あじがど・・・」 言葉にならないありがとうをウエックスに伝えた 一週間後 一人暮らしの不良のアパートの玄関が叩かれる、建付けの悪いドアをぐいと開ける 不良  「・・・またお前か・・・」 女A  「随分な物言いね・・・ホラ・・・停学とけたわよ・・・貴方」 不良  「あ・・・早いな・・・意外と・・・」 女A  「しかし、大分大げさな格好ね、そのギブスといい」 肋骨数カ所と、頭の傷、指の骨折その他切り傷打撲打ち身 まったくサマにならない 不良  「安心しろ・・・しばらく行かねぇよ・・・」 女A  「・・・駄目よ・・・下駄箱に快気祝いが置いてあるわ・・・生ものだから早く取りなさい」 不良  「この姿のどこが快気だ!それに生ものならもってこい!」 女A  「イヤよ・・・重いもの」 ぷいと顔を背ける女 不良はとりあえず頭をがしがしと掻き 不良  「わーったよ!行くよ・・・ったく・・・」 女A  「そうね・・・そうしなさい、じゃ明日待ってるから」 そしてふっとまた消える同じクラスの隣の席の・・・ちちしりふともも ったく・・・あの女 そしてそれから 校門前で友に会う お互いみっともない姿だ 友  「・・・」 不良 「・・・」 無言でこつんと右手のギブスをぶつけ合う そしてなぜか大爆笑 そういや生ものが靴箱の中にあるって・・・何考えてんだあの女 かちゃっと一週間ぶりに開ける靴箱 その中に一通の封に閉じられた手紙 シンプルなそれでいてシックな雰囲気の手紙 がしゃん! 全力で閉じる、そしてまたそっと開け全速力でポケットにねじ込む 友は・・・ニヤニヤしている・・・見られた 教室に入るや否や、いきなり 誤殺 「・・・約束破ったんだね!!!!酷いよ!!」 やっぱり怒られた、よくわからんカタコトの日本語でぼそぼそやられた後 そしてまたあの可愛い猫の絆創膏をそっと胸のポケットに入れてくれた 誤殺 「・・・心配・・・してるんだから」 そっと手を握られる、あ、あの女が睨んでる---------なぜだ? そして机に座り小声で隣の女に話しかける 不良 「おい・・・お前・・・」 女A  「話してないわ・・・宣戦布告はしたけど・・・」 不良 「あ?」 女A  「・・・ま、いいけど、何のことかよくわかって無いみたいだし」 誤殺はほやほやと隣のウエックスと話をしている 良く笑うようになったな・・・あの女 とりあえず空いた左手で後ろのチビの頭を掻きむしる ウエックス 「ふえええぇぇぇぇ!!!」 大した野郎だ、こいつは 屋上 誤殺 「ふ・・・ふやぁぁぁぁ・・・」 女B 「あっはっはっはっは!駄目だよ誤殺さん!案外つか相当トロいよ!」 誤殺 「う・・・きゅうぎは・・・その」 女B 「ひひー駄目なんだからね!そんなんじゃ!」 お昼の誤殺、ウエックスと二つ前の席の女の子とバレーボール でも誤殺さんわたわたしてて・・・全然駄目だ・・・ボクもだけど 何時も一緒のもう一人の女の子は用事があるからって席を外しちゃっぶべらっ! 誤殺 「あ・・・」 女B 「あちゃあ・・・」 ウエックス 「はにゃが・・・はにゃが・・・」 ウエックスの顔面にボールがめり込む でも楽しい、大切な君が笑ってくれて 誤殺 「あの・・・その・・・ごめんなさい・・・名前・・・おし・・・おし」 女B 「ツンバカだよ!ってべ・・・別に名前覚えてもらってなかったからってショックじゃ・・・あれ?ボールは?」 ウエックス 「だからここだよぉ・・・ツンバカさんがボクにぶつけたんじゃないかぁ・・・」 太陽が高い、夏も間近だ 誤殺さん・・・明るくなった・・・そして、綺麗になって行く 待ち合わせ場所 不良 「・・・ここ好きなのか?」 女A 「ええ・・・」 手元の本をめくりながら彼女は答える 不良 「その・・・手紙・・・」 女A 「重くて生もの・・・正解でしょ」 不良 「ったく・・・」 女A 「でも嘘は書いて・・・ないから・・・」 手元の本を閉じる 不良 「嬉しい、正直・・・だが大問題だ」 女A 「何よ・・・大問題って」 不良 「・・・お前名前は?」 女A 「最低・・・」 不良 「いや、何時もその・・・ちちしりとかそんな風にがぶぅ」 顔面に本がぶつけられる、そして軽く押し倒され顔の前に自らの顔を近づける 風が優しく吹き抜け、世界が繋がる ---- そしてねこつん・サメイドへ テラスの二人 何時間そこに居ただろうか 鮫子 「そんなお話よ・・・」 ツン子 「・・・その人が・・・あのca、メイドの時の・・・」 ふふっと鮫子は微笑む 鮫子 「そうよ」 ツン 「・・・本当に・・・好きだったんだね」 鮫子 「・・・まあね」 ツン 「でも!鮫子・・・その・・・」 鮫子は手に持ったホットミルクのカップを置く そして外のほうを見ながら呟く 鮫子 「後悔・・・しないようにね・・・ツン子・・・」 ツン  「・・・うん・・・」 外はうっすら明るくなっていく、何時間たったのだろう もうすぐ修学旅行2日目が始まる

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