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plus 狂う」(2006/10/31 (火) 21:14:52) の最新版変更点

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プルルルル―――ガチャ 狂『はいは~い♪狂うですよ~』 殺「私だ……」 狂『あ、さつきちゃん?今日どうしたの~?急にいなくなっちゃうから心配したよん♪』 殺「ごめん」 狂『むぅ?謝る必要はないんだよ?』 殺「そうね……今から、いつもの場所で会える?」 狂『うん?たぶん、大丈夫だよ♪』 殺「ありがとう」 狂『お礼なんて必要ないんだよ?』 殺「……そうね」 狂『じゃ、後でね~』 殺「うん……後で」 ガチャ――ツーツーツー 大丈夫。 私ならできる。 大丈夫。 【ホントニ大丈夫カ?】 殺「大丈夫よ」 廃病院 狂「さつきちゃん、どこ~?狂うだよ~♪」 大きな声を出し、狂うが病院内を歩き回る。 月の光さえも届かない暗闇の中を、彼女は臆する事無く進んでいく。 殺「ここよ」 狂「もぅ、早く出てきてよね~」 親友を見つけた喜びで、狂うの表情は明るく輝いた。 狂「で、何で私を呼んだのかな?」 殺「大事な……大事な話があるの」 言葉が上手く喉を通らない。 狂「ふむふむ。何かな、何かな?」 殺「私………」 言え。 言うんだ。 戸惑いなんて……… 必要ない。 殺「私、この街から出ていこうと思ってるの」 狂「へ?」 殺「もちろん……学園も辞める」 私は、誰かを殺さないと生きていけない。 狂「本気~?」 殺「…うん」 好きな人は殺せないから、どうでもいい人しか殺せない。 狂「そっか♪寂しくなっちゃうな~」 殺「ごめんね」 学園の皆はどうでもいい人? 違うよ。 狂「……」 殺「もう行くね……、バイバイ」 狂う……大好きな親友。 君にお別れを言えて、本当によかった。ありがとう、さようなら。 愛する人たちを殺さないために、私は旅立つよ。 ドスッ 殺「――っ!?………く……る…う…?」 狂「さつきちゃんが悪いんだよ♪私を裏切ったりするから……」 ドサッ 床に倒れた私を、狂うが見下ろす。 狂「寂しくなるね♪今日でさつきちゃんともお別れか~」 相変わらずの調子で、彼女は私の顔を覗き込む。 殺「…なん……で…?」 私の質問を聞いた狂うの表情に悲しみの色が浮かぶ。 狂「約束、忘れたの?最低だね♪」 殺「……え…?」 約束………やくそく………ヤクソク? 狂「ほら、私たちが初めて出会ったときだよ」 初めて………出会ったとき……… 殺「…あぁ……」 狂「思い出した?」 殺「……うん」 思い出したよ、狂う。 ごめんね、忘れてて。 あの時のことは、君との大事な思い出だったのにね。 あれは、私がまだ入学したての頃 狂「へぇ、あなたって中々いい感じ♪」 クラス中に殺気を放っていた私に、いきなり話し掛けてきたのが狂うだった。 私は、すぐに懐からナイフを取出し、彼女の首筋に刃を当てた。 殺「死にたくなければ、気安く話し掛けないことね。それとも死にたいの?」 あの頃の私は、今より少し荒れていたと思う。 狂「あはは~♪殺れるものなら殺ってみてよ」 殺「!?」 いつのまにか、私の首筋にも刃が当てられていた。 クラス中に緊迫した空気が流れる。 私たちを止める生徒は――― ?「お、おい、落ち着けって」 一人だけいた。 ?「な、何があったか知らないけど、同じクラスなんだから仲良くしようぜ」 狂「あは♪格好いい~」 第三者の出現に狂うは気を取られ、隙が生まれた。 ヒュッ ?「危ないっ!!」 狂「え―――きゃあっ!!」 私のナイフが狂うの首筋を掻き切る寸前に、第三者が彼女を突き飛ばす。 ナイフは、第三者の肩を切り裂いていた。 ?「っ…いってぇ……」 狂「え?あれ?」 殺「……馬鹿?」 自分からナイフに飛び込んでくるなんて…… 狂「あ、私を助けてくれたの?」 今、理解したのか…… 狂「わぁ♪ありがと~」 ソイツに狂うが抱きつく。 ?「ちょ、やめ、放せ」 それが、私と狂う―――そして男の出会いだった。 狂「男くんかぁ~////」 私たちに仲良くするように忠告して男が立ち去る。 その背中を狂うが顔を赤くして見つめていた。 殺「惚れたのか?」 狂「えへ♪バレた?」 見ればわかるよ。 狂「う~ん、男くんの言うことなら仕方ないよね。私たち仲良しになろっか?」 単純だな。 狂「じゃ約束だね。ほら指切り。これからずーっと友達だよ♪」 殺「……はぁ」 仕方なく小指を出……すぐに引っ込めた。 殺「…それは指切りじゃなくて指斬りだ」 狂「バレちゃった♪」 彼女が残念そうに包丁をしまった。 狂「じゃ、これからは友達としてよろしくぅ♪」 殺「……よろしく」 これが私と狂うとの約束だった。 狂「ずっと友達って言ったのに言ったのに言ったのに言ったのに……」 殺「…離れ……ても…友達…」 狂「違う違う違う違う!!離れちゃったら友達じゃない!!一緒じゃないと友達じゃない!!」 彼女の目からは、大粒の涙が流れ続けていた。 狂「だからだからだから!!友達じゃなくなる前に、私がさつきちゃんを殺してあげるのっ!!」 あぁ、この子はこんなにも私のことを…… 殺「………わかった…」 そうだ、ここで死のう。 親友に殺されるなら、本望だ。 狂「地獄で待っててね、さつきちゃん」 振り上げられる刃。 殺「うん……待ってる」 狂「うぁぁぁぁああああああああ!!」

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