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シーン2-2」(2006/11/02 (木) 02:34:21) の最新版変更点

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魔幼「はっ! 羊さんを数えていたら寝ちゃったです」 先ほどまで夢の中にいただろう、キャスターは思い出したように右手を前に突き出す。 魔幼「メラゾーマ」 俺「ちょwwwwww」 その右手から吐き出される強大な炎。お茶の間の人々があきらめた瞬間だった。 セイバーが俺の目の前に颯爽と飛んできて、持っている黄金の剣―――エクスカリバーを一振りする。 なんの因果がそうさせるのか。バットに打たれたボールのように、炎は明後日の方向へと跳ね返された。 俺「セイバー! キャスターをいじめるな!」 クー「ん? 令呪(3つまである絶対命令権)を使うか、マスター?」 俺「すいません、俺が悪かったです」 クー「・・・・・・ここで死しても構わないのか? キャスターのマスター」 セイバーはシオンと一瞬視線を合わせる。それが戦いのゴングとなったのか。セイバーを地を思い切り蹴り、 仁王立ちしているシオンへ突進する。 セイバーの太刀が、美しい弧の起動を描く。上から下、右から左へと。 が、それらをシオンはたやすくかわす。そしてあろう事か、セイバーの突きを両手の平で挟む。白刃取りというやつか。 そんな人間離れな技に一瞬でも恐怖なるものを感じたのか、とっさに剣を引き抜き、セイバーは後退する。 クー「すべて防がれた・・・?」 火星人「キャスター。拳に補助を頼む」 魔幼「です」 シオンの両手が一瞬だけ、白っぽく輝く。 俺、ツン、セイバーの誰もが、拳で攻撃を仕掛けてくると思っていた。 俺「十本触手・・・! ミギーかっ!?」 ツン「いや、後藤よ!」 シオンの背中部分の服を突き破り、十本の触手が現れる。それらの触手は刃のように鋭利な形へと姿を変貌させる。 刹那、その触手が手始めにとセイバーを襲う。 クー「・・・いくら英霊でも十本の剣にはかなわないと思うぞ」 火星人「残念。触手は見せかけの囮だ」 触手は空中でピタリと静止し、突進してきた宇宙人のみが動いている。 魔力によって強化された拳の一撃は重く、流石のセイバーもそれを腹に食らって無事であるはずは無い。 クー「ぐっ!?」 うめき声をもらし、セイバーはその場に崩れ落ちた。 俺「セイバー!?」 ツン「セイバーが・・・こんな馬鹿な・・・」 火星人「マスターの役割を後方支援と決め付けるのはいい。だが、例外は常に存在する。     わたしのように、前に立つこともできるマスターがいる、ということだ」 火星人「・・・キャスター。お前にはマスターの始末を命じたはずだが?」 魔幼「Zz・・・はっ! あ、えと。ごめんなさいです」 火星人「・・・まぁいいか。小腹も空いたし、どこか手ごろなエビ料理店はないか?」 ツン「戦闘放棄する気!?」 こちらがピンチだというのに、なぜ敵にこちらを振り向かせるのか。ツンは人差し指を再び突き出し、ガンドを 放とうとする。 が、瞬きをし、目を開けた俺の視界には、シオンの硬くて太い触手を口に突っ込まれているツンがいた。 ツン「・・・・・・!」 火星人「どんなに優れた魔術師でも、詠唱を封じられては魔術は使えない。     これぞダイオキシンの元を断て、ということだ」 俺「そぉいっ!!」 ああ、なんて俺は馬鹿だろう。勝ち目の無い相手に突っ込んでいくなんて。 ・・・やはり勝てない相手への捨て身に終わる。 ヒュッ、と空を裂く音の後、強化された木刀が2分された。刃物のようなシオンの触手が木刀を分割したのだ。 俺(殺される、もとい犯される! こいつを止めなければ犯される!   ―――武器、強い武器がほしい。そうだ、アーチャーが持っていたような・・・) 俺「―――トレース・オン!」 武器。いつか見た、アーチャーの持っていた双剣、もとい双エクレア。それが欲しい。 手順などどうでもいい。・・・造る。・・・偽装する。 ――――強化と投影に、違いは無いものと思い込め―――! 俺を見たシオンは新たな危険因子が生まれたことに気がついたのか。ツンの口に突っ込まれていた触手を抜き、 知覚できない速さで、俺の目前へとやってきた。 振り上げられた彼女の拳を、俺は投影したエクレアで防ぐ。キィン、と耳障りな音があたりにこだました。 ツン「嘘・・・。こいつもエクレア・・・?」 一度間合いをとるシオン。もはや以前のように遊び半分の視線をこちらに向けてはいない。鈍い俺にでもわかる。 彼女の視線からは、ただ殺気しか感じられない。 刹那、彼女の侵攻が開始される。左右から不統一に繰り出されるパンチ。俺はそれらを二つのエクレアを駆使し、防ぐ。 次に、十本の触手によるコンビネーション攻撃。上段から下段へ。視界の左から右へのなぎ払い。予測不能な軌道を描いて 突進してくる突き。それらを混ぜ合わせた触手の織り成す猛攻。俺はエクレアでただ防ぐことしかできない。 火星人「衝撃のファーストブリッド」 彼女の一本の触手が緑色の炎のようなものを出し、その体をピュッ、と宿主の背中に引っ込める。 するとあら不思議。彼女の体に異常な勢いがつき、これまでに無かった強力な右ストレートを放った。

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