「第一話」(2006/08/15 (火) 20:27:55) の最新版変更点
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- 第一話 -
ヒート「男おおぉぉ!!弁当一緒に食べようぜえぇぇ!!」
クール「いや、私と食べよう」
シュール「君と食べる米が一番うまいんだ」
ツン「な、なによみんなっ!男は私とお弁当食べるんだからねっ!?」
武士「拙者と!」
㍉子「私と!」
男「ああもうわかった、みんなで一緒に食べよう、な?!」
渡辺さん「すご~い、男くんモテモテだね~」
佐藤さん「そうね…ごはんつぶ付いてるわよ」
ランダエタ「どうやったら額に付くんだ?」
――この日常が、ずっと続くと思ってた――
『新ジャンル☆スクール~追憶のセレナーデ』
友「あ、ほらほらみろよ男!」
男「ん?」
友「低血圧の胸元を…な?見えてるぞ」
男「ぶほっ?!」
友「うわっ、午後茶吹くなよ…」
俺「なに盛り上がってんの?」
男「な、なんでもねーよ」
低血圧「Zzzz…」
ゆうや「さて、昼休みをどう過ごすか」
ゴロゴロゴロ……
ゆうや「…急に曇ってきたな」
日和「きたな」
ガシャーン!!パリーン!!
男「な、なんだ?」
武士「一階…一年の教室でござるな」
㍉子「…これはただ事じゃないな」
ガシャーン!!『ぎゃあー!』
男「ひ、悲鳴っ!?」
友「や、ヤバそうだぞこれは?!」
カラカラッ(ドアの開く音
義弟「に、兄さんっ…」
男「!!お前どうしたんだよその右肩の怪我…!」
義「あ、あいつらが…兄さん、逃げて…」
すうっ……
友「なっ!義弟が…透けてきてる…?」
男「おい大丈夫か、おい!」
義「兄さん……逃げ…」
友「…消え、ちまった…」
ツン「い、いやああっ!何が起きてんのよっ!」
―――なにが起きてるんだよ。
なんであいつが、弟が消えたんだよ。
なんで―――教室の外に、化け物がいるんだよ。
ヒトに近いシルエット。
だが腕の長さは2mはあり、腹に当たる部分にでかい口がある。
顔には目なのだろうか、ぼんやりとした灯りが2つ。
そして極めつけにヒトと違うところは、全身が真っ黒なところだろう。
影――。こいつは影なんだ。
俺はふとそんな風に思った。
化け物「グルルルルルルゥ……!」
あ。目があっちまった、やば―――
ぱぱぱぱぱぱぱぱ!!
男「…っ、㍉子!」
㍉子はやたらでかいマシンガンを化け物に向けて発砲していた。
化け物「ガウ……ルルルゥ…」
㍉子「ほう……ミニミでも殺せはしないのか。」
㍉子「ちなみにミニミマシンガンは全長1m重さは7kgほど、武骨な軍用のマシンガンで」
バキッ!
化け物「ルルゥ…!」
㍉子の講釈にも耳を貸さず、化け物は㍉子を殴りつけた。
男「㍉子っ!?」
㍉子「大丈夫だ…い、一撃が…重いな」
ぱぱぱぱぱぱぱぱ!!
㍉子「男、取りあえずは逃げてくれ」
男「…は?」
何を言っているんだ、こいつは。
ぱぱぱぱぱぱぱぱ!!
㍉子「聞こえなかったのか?ここは危険なんだ」
㍉子の視線を追うと、化け物が5体ほどこちらに向かってくるのが見えた。
―――こいつらは群れなのか?全部で何体いるんだ?
㍉子「教室の中にはまだ大勢のクラスメートがいる。みんなと一緒に逃げてくれ」
男「じゃあお前は」
㍉子「私はプロだぞ?それに独りじゃない」
ズバッ!
化け物「ガアアアアァ!!」
刀の一閃で化け物の左腕が切断された。
武士「そうでござる、男殿。化け物ごとき拙者と㍉子殿の二人で十分でござる」
くっ……
確かに、俺がここにいても足手まといだろう。
でも……
㍉子「早く!……そうだ、これを持っていけ」
男「こ、これは…?」
拳銃だった。ずっしりと重い、鉄の感触。
㍉子「それはニューナンブ三八口径リボルバーだ、警官が持ってるやつだ」
男「なんで、俺に」
呆けた顔で訊いた俺に、㍉子は笑顔で答えた。
㍉子「君に、死んでほしくないからだ」
㍉子「それでみんなを守ってくれ」
……。
㍉子「ほら急げ!!」
男「…死ぬなよ」
㍉子「ああ、当然だ。また会おう」
㍉子達の戦闘開始と同時刻――学校外
定食屋「なんだあ、この変な霧は……?」
空が急に曇ったかと思えば、今度は学校が霧に覆われている。
只の霧ではない。紫色の霧であった。
美容師「あ、チャッスwww」
定食屋「おっ、あんたかい。なあ、あの霧はなんだと思う」
シリアスな定食屋に対して、美容師は軽いノリである。
美容師「さあ?分かんないッス、サーセンwwwww」
…はあ。定食屋は溜め息をつきつつも考えていた。
定食屋「(こいつぁ…ヤバい感じがするな…)」
学校になにか異変が起きている。
学校の生徒達はみんな自分の子や孫のように大切だ。
ならば、とるべき行動は1つ。
定食屋「…学校に行ってみよう」
そこは闇の中だった。
ひとりの男が絶えずパソコンのキーボードを叩き続けている。
そしてそのカシャカシャという音のみが響き続ける。
???「さて……一仕事と行きますか…」
ぶつぶつと呟くその瞳からは、確かに強い決意が感じられた。
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