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エクレアと時間の寓話


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  • 【カオスな】新ジャンル♪スクール【シュール】より

俺「東海道の五十三の宿場を通り……」
友「お前はどうかしたのか最近」
俺「……今日に至る」
友「…………」
俺「Love is over」
友「帰っていいっすか」
俺「エクレアを食われた」
友「ああ」
俺「三つも!」
友「妹か」
俺「うるさい黙れ!」
友「義兄さん」
俺「黙れ黙れ黙れ!お前にはこの苦しみは分からんだろう!?」
友「誰が食べたんだ」
俺「……分からん」
友「妹じゃないのか」
俺「見つけたら………八つ裂きにしてやる………ハラワタを切り裂いて………足の先から少しずつ………許さない………」

俺「時に聞くが」
友「ああ」
俺「今日は何日だ」
友「知らん」
俺「携帯見てみろ」
友「知らんな」
俺「ははあ………」
友「どうした幼女」
俺「……今は何年だ?」
友「……知らない」
俺「………とっくに賞味期限は切れた」
友「…………」
俺「見てみろ、夕日がきれいだ。いつまでもこうしていたい」
友「…………」
俺「夕日の次は夜で………月が出る………月は人を狂わせるんだと」
友「………帰っていいっすか」
俺「駄目だ」

俺「いつからここにいる?」
友「知らない」
俺「俺はこうして夕日を見つめている。夕日と俺の間に主体と客体の関係がある」
友「………それは嘘だな」
俺「そう、嘘。実際は夕日と俺は渾然一体としていて、主体と客体の関係は曖昧」
友「はいはい……」
俺「さてここで、強烈に自分を意識してみる。自分は、強烈な自己である事を感じる。心臓の鼓動が身体中に血液を送る。夕日を見てなくてもいい。本を読んでる時……テレビを見ている時……」
友「壊れたか」
俺「しかし、この強烈な自己が他人に共有された、情報の固まりであるとしたら?」
友「お前の言ってる話が久しぶりに訳わかんねーから流し聞きだけど、どうなるわけ」
俺「……俺は悲しくなる」
友「あっそ」
俺「胸が張り裂けそうになる」
友「はいはい」

俺「本当の自分が認めてもらえないのは誰でも悲しい。情報のみでしか物事を図れないのはとても辛い」
友「あっそ」
俺「どうするべきかな」
友「さあ。もう帰っていいっすか」
俺「今日は何日だ」
友「だから知らない」
俺「今は何年だ」
友「しつこい」
俺「何で知らないんだよ」
友「設定されてないからじゃね?もう帰るわバーイ」

俺「久しぶり」
妹友「久しぶりですお兄ちゃん」
俺「何年ぶりかな」
妹友「さあ」
俺「君の笑顔はまるで月のように美しい」
妹友「古典的で新鮮です」
俺「ちょっと肥えた?」
妹友「はい」
俺「なんで」
妹友「まさか」
俺「あれ?」
妹友「これはポーズですよ」
俺「ポーズ?」
妹友「はい」
俺「どこまで?」
妹友「全てが」
俺「あっそ」
妹友「ざ・わーるど・いず・めいど・ふろむ・はったり」
俺「そうかもね………」

俺「ポーズで出来た世界か」
妹友「そんなものですよ」
俺「暑い」
妹友「夏ですからね」
俺「あれ?今は夏なのか」
妹友「夏です。それは確実です」
俺「…………」
妹友「どうしました?」
俺「ここって何処だっけ」
妹友「学校ですよ」
俺「学校」
妹友「はい」
俺「学校もポーズかな」
妹友「きっとそうです」
俺「何しに来てたんだっけ」
妹友「さあ」

俺「俺何も分かんないんだけど」
妹友「そうなんですか」
俺「ボケが始まったのかな」
妹友「まだ若いのに……」
俺「俺って何才だっけ」
妹友「私の先輩でした」
俺「ああそう……」
妹友「夢を語らった青春の日々」
俺「ああ、あったねぇ」
妹友「本当に?」
俺「きっと」
妹友「今は?」
俺「多分………夢か現実か死んでるか」
妹友「この世は大体その三つですけどね」
俺「ねえ?俺死んだのかな」
妹友「かもしれませんね」
俺「俺確か童貞だった記憶があるんだけど」
妹友「残念でしたね」
俺「やらして」
妹友「屋外はダメです」
俺「残念」

妹友「と言うか目的があるんですよきっと」
俺「目的」
妹友「あなたは御仏の力を信じますか」
俺「時々……」
妹友「生まれたことは意味があるんです」
俺「全ての事に意味が………」
妹友「何か目的があるんですよ」
俺「ああ」
妹友「どうしましたお兄ちゃん」
俺「気づいた」
妹友「はい」
俺「ここは、思い出の学校だ」
妹友「正解!」
俺「現実じゃなくて夢じゃなくて死後の世界でも無いんだ」
妹友「大正解ですよお兄ちゃん」
俺「冴えてるでしょ俺」
妹友「触れると切れそうです」
俺「かっこいい?」
妹友「超かっこいいです」
俺「キスして」
妹友「外はダメです」

俺「何か分かってきたっぽい」
妹友「その調子です」
俺「いける……これはいける」
妹友「………」
俺「………駄目だ」
妹友「駄目でしたか」
俺「駄目と言うか」
妹友「と言うか」
俺「やり残した事が多すぎるんだな、後悔のしっぱなしだわ」
妹友「人間そんなもんですよ死ぬ時は」
俺「そうかなあ」
妹友「たぶん」
俺「断定しないんだ」
妹友「死んだこと無いですから」
俺「そりゃあね……つうか」
妹友「………」
俺「別にここに居てもいいかな」
妹友「………」
俺「可愛い女の子もいるし。夕日に照らされた学校の屋上で二人っきり。おっきしちゃう」
妹友「夢は醒めるものですよ」
俺「だから覚えておきましょうよ」
妹友「はい」
俺「ねえ」
妹友「はい」
俺「抱き締めるだけ………」
妹友「公衆の面前です」
俺「誰もいないんすけど………」
妹友「お天道様は見てます」
俺「……そうですか」

妹友「…………」
俺「全ての事に意味がある、って言ったよね」
妹友「はい」
俺「全てが強烈に存在している」
妹友「はい」
俺「でもさ」
妹友「はい」
俺「あれ?でもさっき『世界の全てはポーズ』って言ってなかったっけ」
妹友「言いましたよ」
俺「それってホコタテしない?」
妹友「突っ込みませんよ」
俺「急に厳しくなるからなあ………」
妹友「考えて下さい」
俺「うーん」
妹友「全てが明示されてるわけじゃありませんよ」
俺「うーんうーん」
妹友「事実を乗り越えた所に真実はあります」

俺「………あ」
妹友「分かりましたか」
俺「あの……スゲーしょうもない答えなんだけど……思い付いちゃったんで……」
妹友「構いません」
俺「うーん………色即是空?」
妹友「はい」
俺「つまり………存在するはずなのにない状態………0」
妹友「はい」
俺「……………………………………………………エクレア」
妹友「はい」
俺「君がエクレアを食べたんだね」
妹友「その通りです」

俺「夕日が沈んでゆく」
妹友「嫌ですよね」
俺「嫌だ」
妹友「ありがちですよね」
俺「ありがちだね」
妹友「お兄ちゃん」
俺「何?」
妹友「死んだ方がいいですよ」
俺「そう」
妹友「見てると憎たらしいです」
俺「俺もだよ」
妹友「ていうか殺します」
俺「俺も」
妹友「月の光は人を狂わせます」
俺「みたいだね」
妹友「お兄ちゃんの血が見たい」
俺「潰したいか」
妹友「とても」
俺「こっちも凄くリョージョクしたい感じ」
妹友「構いませんよ」
俺「エクレアを食われたからには、殺らなきゃ」
妹友「受けてたちます」
俺「ハラワタを切り裂いて、足の先から少しずつ切り取ってやる」

俺「……………月の光」
妹友「お兄ちゃん」
俺「………」
妹友「いーらない」

ザクッ

俺「…………」
妹友「お兄ちゃん」
俺「…………」
妹友「お兄ちゃん」
俺「…………」
妹友「お兄ちゃん」
俺「…………」
妹友「お兄ちゃん」
俺「…………」
妹友「お兄ちゃん」

俺「…………」
妹「起きろ」
俺「………起きてる」
妹「顔色悪いぞ」
俺「よく言われる」
妹「起こした代出せよ」
俺「…………」
妹「エクレア」
俺「無い」
妹「は?」
俺「食われた」
妹「冷蔵庫にあったのは何だよ」
俺「………………」
妹「あれもらうぞ」


俺「おい」
妹「何」
俺「今は何年だ」
妹「………分からない」

俺「おはよう」
友「今は何年だ」
俺「…………………」

俺「…………」
妹友「こんにちは」
俺「…………こんにちは」
妹友「元気無いですね」
俺「…………今は何年だっけ?」
妹友「ここは1575年の長篠です」
俺「…………」

妹友「どうしました?」
俺「なんか変な世界に滑り込んだみたいでさ」
妹友「あらあら」
俺「どうしたらいいと思う?」
妹友「知るか」
俺「…………」
妹友「貴様で答えを探せ」
俺「…………」
妹友「甘えるな」

俺「甘えるな」
妹友「そうだ」
俺「眠い」
妹友「黙れ」
俺「………許してあげる」
妹友「…………」
俺「ぞんざいに扱った事も、俺を殺した事も、俺の身勝手に対する反抗も」
妹友「…………」
俺「暖かい愛で包んであげる」
妹友「…………」

俺「正直後ろめたい」
妹友「…………」
俺「俺死んだのかな」
妹友「…………」
俺「タルトおごるよ」
妹友「…………」

俺「……………」
友「何ぼーっとしてるんだ幼女よ」
俺「……………」
友「キスするぞ」
俺「いや、ちょっと妄想してただけ」
友「何の」
俺「いや、死んでたかも」
友「それは大変だな」
俺「いや、夕日が綺麗だなあって思ってただけだよ」
友「たったそれだけで済むはずがないな」
俺「詳しく聞きたいか」
友「遠慮しとくよ」
俺「……今日は何日だっけ」
友「8月6日」
俺「日付が分かるっていい事だよな」
友「いつまでも寝てないで、早く行くぞ」
俺「だるい」
友「いいから」
俺「ああ……夕日が」
友「あれは朝日だ」
俺「あんな学校行きたくないよ……」



終わり