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【マイケル】俺とシュール【洋館】


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side 俺

背後から迫る気配を振り切って、俺とシューは光源に辿り着いた。
そこに待ち構えていたのは古びた洋館だった。
門や壁は蔦で覆われて不気味な雰囲気を醸し出している。
シュー「羊羹ね」
俺「洋館だ」
だがあまり悠長に観察している暇は無かった。
俺「鬼が出るか蛇が出るか。ともかく行こう」
シュー「米」
それは返事なのか?
僅かに開いている門の隙間から、身を滑らせて進入。
重く古臭い匂いと雰囲気が庭を支配している。
荒れ放題の庭。
中央には涸れ果てた噴水があった。
シュー「……」
俺「どうした?」
シュー「なんでもないわ」
ならいいけど。
ともかくこんな場所でもたもたしていられない。
館の中に入ってしまえば隠れる場所もあるだろうし、狭い通路などを利用して各個撃破できるだろう。
走って扉まで近づくと、ぎぎぎぎぎと錆びた蝶番の音を高く響かせて勝手に扉が開いた。
……怪しい。
カモンベイベー!と誘われている気配がぷんぷんする。
シュー「ゲロ以下の臭いってやつだぁ!」
全く持ってその通りだが、虎穴に入らずんば虎子を得ず。
俺「先に行け」
シュー「此処は俺に任せろ?」
俺「レディーファーストを前面に押し出した罠調べ」
シュー「望むところだ!」
本当に望んでいたのか、シューは迷う事無く開いた扉から館に入った。
まあ、俺もすぐに飛び込んだが。
俺が飛び込むと同時に、大きな音を立てて扉が閉まった。
その直後に、がいん!と扉に激突する音がした。
どうやらあの化物でも、この鉄の扉を突き破る事が出来ないらしい。
だが油断は出来ない。
何処かの窓ガラスでも突き破って侵入してくるかもしれない。
俺「まずは状況の整理、だな」
シュー「おなかすいた」
日和の真似か?


俺達は、理由は全く判らないが、気が付けば無人の電車で変な場所を走っていた。
そして辺りが暗くなって、電車が化物に襲われた。
電車から逃げ、走ってこの不気味な洋館に辿り着いた。
……なんか作為を感じるな。
…………ばたん。
シュー「音がしたわね」
俺「扉が閉まる音だったな」
誰か居る。
もしくはナニかが居る。
シュー「よくゲームだと、こういう時単独行動を取るわよね」
俺「……セオリーに従う?」
シュー「まさか」
同意見だ。
扉が閉まる音が聞こえてきたのは、玄関ホールの左手の扉の奥から。
なるべく音を立てないように歩き、扉に手を掛ける。
俺「……」
シュー「……」
俺「……さっきから何してやがる」
シュー「迷子にならないようにお米を」
そのネタはもういい。

扉を開く。
扉の奥は食堂になっていた。
古い作りのテーブルや椅子が並んでいる。
上手いのかどうか判らない絵画や、高価そうな置物。
大きな時計がかちこちと時を刻んでいる。
天井を見ると、二階部分まで吹き抜けになっている。
シュー「ここまで洋館チックだと、出るものが出るわね」
俺「ゾンビか」
俺とシューは視線を合わせて、一度頷く。
ゾンビなんざ、あの学校にもいたわ。別に出ても怖くねぇ。
よく死体も落っこちてたしな。
……それってどうよ?
シュー「ちょー危険」
シューの言葉を聞きながら、俺は食堂奥の扉に手を掛け、開ける。
番が軋む僅かな音。
隙間から辺りの気配を探っていると……。
…………ばたん。
また、扉が閉まる音。
俺「……誘われてるのか?」
シュー「かもんべいべー」
行くしかないのかもしれない。
手掛かりが、あまりにも少なすぎるから。
果たして俺達は何処に迷い込んでしまったのだろうか……。