- 一週間前 PM:20:30 丘の上の木の下
鮫子 『はぁ・・・はぁ・・・居るの!!居るんでしょ!!』
ヴァル 『・・・落ち着け鮫子・・・曲がりなりにも霊体だ、普通の人間には見えぬよ』
鮫子 『あいつがメイド服見たいって言ったんでしょ!!ほら!しっかり着てるじゃない』
ヴァル 『・・・そう・・・だったな』
鮫子 『本当に・・・会えるの?』
ヴァル 『正直、困惑している』
鮫子 『どうして?』
ヴァル 『彼は、もうこの世のものでは無いんだぞ、それを』
鮫子 『・・・』
ヴァル 『鮫子!』
鮫子 『わからないの・・・自分がどうしたいか』
- 一週間前 PM:20:35 丘の上の木の下
鮫子 『皆、簡単に言うの「前の恋なんて忘れて、次の恋をしたほうが」とか』
ヴァル 『鮫子・・・』
鮫子 『・・・「何時までも過去に囚われちゃいけない」とかね』
ヴァル 『・・・』
鮫子 『でもあたしは、自分の思うとおりにしか生きたくないの、世間の恋愛感なんてどうでもいい」
ヴァル 『後悔したとしても?』
鮫子 『その時は、その時ね』
ヴァル 『・・・わかった』
そう呟くとヴァルの体が光る、あたりに優しい光が広がり、風が少し吹いた
そう呟くとヴァルの体が光る、あたりに優しい光が広がり、風が少し吹いた
ヴァル 『・・・』
鮫子 『・・・あ・・・ああ』
彼 『・・・?・・・!?・・・メイドさんじゃああああ!!!ちちーーーー!!しりーーーー!!ふとも!!』
鮫子 『このお馬鹿ーーー!!!』 がすん
鮫子 『このお馬鹿ーーー!!!』 がすん
- 一週間前 PM:20:40 丘の上の木の下
鮫子 『このケダモノ!!』
彼 『堪忍やーーー!!仕方なかったんやーーー!!』
彼 『堪忍やーーー!!仕方なかったんやーーー!!』
ヴァル 『・・・もう一度聞くけど・・・こいつでいいのか・・・』
鮫子 『・・・今既に後悔してるわ』
鮫子 『・・・今既に後悔してるわ』
彼は白いこの高校の制服を纏い、にこやかに笑いながら立ち上がる
彼 『あ、その・・・久しぶり』
鮫子 『・・・ええ、そうね』
鮫子 『・・・ええ、そうね』
鮫子は既に顔を伏せている、少し涙目だろうか
ヴァル 『・・・少し向こうに行っている・・・おい、鮫子の彼氏』
彼 『・・・?』
彼 『・・・?』
ヴァル(伝えたい事を忘れるなよ)
テレパスだろうか、鮫子の肩を優しく抱く彼にそう伝える
テレパスだろうか、鮫子の肩を優しく抱く彼にそう伝える
彼 (ああ・・・難しいかもしれんが、言わないといけないんだよな)
鮫子 『・・・何、黙ってるのよ』
彼 『へ?ああ、何か照れてしまってなぁ』
鮫子 『・・・何、黙ってるのよ』
彼 『へ?ああ、何か照れてしまってなぁ』
彼 ( オ レ の 事 は 、 も う 忘 れ ろ と )
- 一週間前 PM:20:45 丘の上の木の下
無言で踵を返し、ヴァルは離れていく
鮫子は相変わらずオレに顔を見せない
鮫子は相変わらずオレに顔を見せない
彼 『なぁ?』
鮫子 ばっ!
彼 『なあ!?』
鮫子 ばばっ!!
彼 『おーい』
鮫子 『・・・何よ』
彼 『顔を隠すな、顔を』
鮫子 『う、うるさい・・・』
彼 『なあー!?』
鮫子 ばばばっ!!
彼 『メイド服、似合ってるぞ』
鮫子 『見たいって、言ってるってヴァル姐から聞いてたから・・・』
彼 『・・・さんきゅ』