あらすじ
素直になれないツン子
最近出番というか扱いがおざなりなツン子
最近出番というか扱いがおざなりなツン子
男の前で素直になれない己に嫌気は差しながらも、変われない自分
男の為に二時間も早起きして作ったお弁当
結局渡せずに、昼食の時間に見つけた猫へ渡してしまう
結局渡せずに、昼食の時間に見つけた猫へ渡してしまう
しかし、この猫。ただものじゃない
夕焼けの綺麗な屋上で
ツン子に抱きかかえられ、彼女の本音を聞いたとき
ツン子に抱きかかえられ、彼女の本音を聞いたとき
猫は語りだした
猫 「その表情見せたらいいじゃねえか」 と
とりあえずツン子は唖然とした
「AIBO・・・?」 と
夕闇迫る校舎の上
何時も一匹で寝転んでる
猫が急に喋りだす
何時も一匹で寝転んでる
猫が急に喋りだす
ツン 「・・・」
猫 「・・・何かリアクションが欲しいんじゃがのぅ・・・」
キリキリキリキリ------------
猫 「・・・ちょっと苦しいんだが・・・」
キリキリキリキリ------------
猫 「ぐぉ・・・息が・・・でき・・・ニャ・・・って!!苦しいわい!」
ツン 「聞いたわね・・・私の秘密を・・・私の告白を・・・」
猫 「誰が見てもわかるわい!!」
ふらふらとへたり込むツン子
へたり込んだツン子の太ももに猫が片方の前足を乗せる
へたり込んだツン子の太ももに猫が片方の前足を乗せる
猫 「弁当美味かったぞ」
ツン 「うう・・・夢じゃない・・・猫が喋ってる」
ツン 「うう・・・猫に慰められるなんて・・・」
猫 「さりげなく失礼なツインテールだな」
ツン子は猫を真正面に見据えるように座りなおし
猫に問いかける
猫に問いかける
ツン 「・・・弁当・・・本当に美味しかった?」
猫 「おう、特に出し巻き卵。あれは絶品じゃわい」
その言葉を猫が発した時、ツン子は猫に接近し
がっと抱きかかえ
がっと抱きかかえ
ツン 「ほんと?美味しかった!?な・・・なんかおかしい所ななな・・・無かった・・?」
猫 「きゅ・・・急に乗り出すな!!まあ美味かったぞ」
でろんと胴を伸ばしながら猫は肯定する
ツン 「そっか・・・ふふ。美味しかったのね・・・えへへ」
今度はぎゅうと猫を抱きしめる、ふふふと微笑みながら
猫 (ったく・・・その表情だっての・・・)
ふと、ツンの猫を抱きしめる手が固まる
目線は校門の方
目線は校門の方
校門を出る男とハーレムズ
皆和気藹々としながら、男の左右を取り合ってるのだろうか、何かバタバタとしている
皆和気藹々としながら、男の左右を取り合ってるのだろうか、何かバタバタとしている
猫 「むぅ・・・」
ツン 「・・・」
少し悲しげに男を目で追うツン子、瞳に揺れる夕焼けが写る
猫 「・・・」
ツン 「羨ましいよ」
猫 「わからんのう・・・」
ツン 「あーあーあー・・・男はハーレムで・・・アタシは猫と戯れて・・・不公平だわ」
猫 「ふん、大きなお世話じゃ」
ツン 「拗ねないの。ひひー」
とりあえず、猫のヒゲをくいくいと引っ張ってみた
猫 「ふぎふぎ」
ツン 「さて・・・帰るわ」
猫 「・・・」
猫は相変わらず男の去って行った方向を見つめている
そしてけだるそうに後ろ足で耳をかいかい
そしてけだるそうに後ろ足で耳をかいかい
ツン 「まったく・・・じゃあねの一言くらいいいなさいよね!」
猫 「うーむ・・・」
ツン 「な、何よ」
そして、欠伸
猫 「あふぁ・・・うにゃ」
ツン 「何か言いなさいよ」
猫 「猫派か?」
ツン 「はぁ?!・・・何言ってるんだか・・・まあ猫派かもね、アンタは嫌いよっ」
ふふと笑いながら答えるツン子
しかし猫はその後、遠くへ目線を送りながら呟いた
ふふと笑いながら答えるツン子
しかし猫はその後、遠くへ目線を送りながら呟いた
猫 「オレはアンタの好いとるあの男はどうも好きになれんな」