あらすじ
猫とツンのお話
猫も男の子
男にねじ伏せられる姿を見られた事が悲しく、恥ずかしく
ツンの両腕を振り切り姿を消す
ツンは男の無神経な一言に、男の顔面に蹴りをいれてしまう
怒る仲間たちを余所目に
事情を知るのか知らないのか
鮫子もまた男の顔面に蹴りを入れる
そこまでの話
ヒー 「鮫子!!!貴様!!!!」
激るヒート
激るヒート
クー 「どういうことだ・・・鮫子」
ゆらりと立ち上がるクー
ゆらりと立ち上がるクー
荘厳 「内容如何によっては・・・」
背後から黄金のオーラを立ち上らせる荘厳
背後から黄金のオーラを立ち上らせる荘厳
ミリ 「許さん!!」
既にトリガーに指を掛けるミリ子
既にトリガーに指を掛けるミリ子
その四人が鮫子を囲むように立ち位置を取る
鮫子 「・・・ふん」
鼻で四人を笑う鮫子
鼻で四人を笑う鮫子
男 「ちょ!お前ら止めろ!!!」
四人を必死で止める男、しかしその時
四人を必死で止める男、しかしその時
佐藤 「・・・私は・・・鮫子さんに付くわ」
渡辺 「ふえぇ!?」
渡辺 「ふえぇ!?」
すっと鮫子の背後に回る佐藤さん
佐藤 「・・・ずっと・・・男は・・・渡辺さんを、泣かしているもの」
ツン 「いいかげんにしてよ!!」
ツン子は叫ぶ
ツン子は叫ぶ
ツン 「こんな・・・こんなの無いよ!!私、そんなの・・・」
鮫子 「・・・私には皆と喧嘩する理由は無いわ」
佐藤 「言われてみれば・・・そうね」
鮫子 「・・・私には皆と喧嘩する理由は無いわ」
佐藤 「言われてみれば・・・そうね」
しかし引き下がらないヒート
ヒー 「じょ・・・冗談じゃないぞ!!お前らぁぁ!!!
男がヒートの肩を掴み、後ろへ流す
ヒー 「じょ・・・冗談じゃないぞ!!お前らぁぁ!!!
男がヒートの肩を掴み、後ろへ流す
男 「・・・その、何が理由かは・・・その良く判らないが、一応」
クー 「男、謝るな」
男 「クーは黙ってろ!」
クー 「!」
一瞬びくんと体を揺らし、目を伏せるクー
男 「クーは黙ってろ!」
クー 「!」
一瞬びくんと体を揺らし、目を伏せるクー
鮫子 「・・・猫以下ね」
そう呟くと鮫子は背を向けすたすたと歩き始める
佐藤さんもまた、渡辺さんの所に戻るのだった
佐藤さんもまた、渡辺さんの所に戻るのだった
アレから数時間、既に夕方
あの共に歩いたツンのウチまでの帰り道
あの共に歩いたツンのウチまでの帰り道
電柱の明かりの下、道路の脇の壁の上。猫は座っている
ちりんちりんと自転車のベルが鳴る
赤い世界の中で、猫はずっと考えていた
赤い世界の中で、猫はずっと考えていた
もうここには居られないと。
これ以上居たら彼女の学校での居場所すら無くしてしまう
これ以上居たら彼女の学校での居場所すら無くしてしまう
もしかしたらもうすぐここをツン子が通るかもしれない
身を翻し、そこを離れる
身を翻し、そこを離れる
猫 「・・・」
ふと見上げる空の彼方
今度生まれ変わったら
幸せな彼女の傍らの、木陰になりたいと
だから今まで信じた事の無い神よ、今だけ彼女の幸せを心より願おう
幸せな彼女の傍らの、木陰になりたいと
だから今まで信じた事の無い神よ、今だけ彼女の幸せを心より願おう
ツン 「猫っ!!!どこ行ったのよ!!」
あれからどのくらい探しただろう
ツン 「猫ぉぉぉぉぉぉ!!!!出て・・・来てよぉ・・・」
男 「ツン・・・その、オレのせいで、その」
ツン 「・・・猫が・・・居なく・・・あやまっだら・・・ぶんなぐる・・・猫ぉ・・・」
あれから猫は姿を消した
今度生まれ変わったら
幸せな彼女の傍らの、木陰になりたいと
だから今まで信じた事の無い神よ、今だけ彼女の幸せを心より願おう
幸せな彼女の傍らの、木陰になりたいと
だから今まで信じた事の無い神よ、今だけ彼女の幸せを心より願おう