ねこつん 完結編
猫が姿を消して数日
ツン子はあれから幾度と無くこの、町内を探す
ツン子はあれから幾度と無くこの、町内を探す
あの帰り道、夕方の屋上、ウチの近くのコンビニ付近も
猫はやはり姿を見せなかった
男 「ツン子!」
ツン 「・・・?」
男 「その・・・」
ツン 「邪魔よ」
男 「あ・・・」
クラスの中の空気も違和感がある
やはり男とツンの奇妙な空気と
鮫子と佐藤さんの男への反発からだろうか
やはり男とツンの奇妙な空気と
鮫子と佐藤さんの男への反発からだろうか
優 「・・・なんか・・・変な空気なんだよー」
渡辺 「佐藤さん~・・・」
渡辺 「佐藤さん~・・・」
太田 「さて・・・来週の修学旅行だが・・・って暗っ!!!」
友 「はいはいはーい!先生!お尻にバナナは入りますか!?」
太田 「え?ああ・・・入るんじゃない?」
友 「素かよ!?つかクラス暗っ!!」
クラスの空気は相変わらず重い
ツン子は相変わらず俯くように目線を落とし
鮫子は心ここに在らずと外をぼうっと見つめ
佐藤さんは渡辺さんのぼそぼそ話す声に耳を傾けていた
ツン子は相変わらず俯くように目線を落とし
鮫子は心ここに在らずと外をぼうっと見つめ
佐藤さんは渡辺さんのぼそぼそ話す声に耳を傾けていた
太田 「えっと・・・その行き先は皆も知ってるだろうが・・・京都だ」
友 「ありきたりー!!」
俺 「ありきたりー!!」
俺 「ありきたりー!!」
ミリ子 「煩い・・・静かにしろ・・・」
友・俺 「サーセンwwwwwwww」
渡辺 「佐藤さん~・・・私・・・私今の佐藤さんおかしいと思うよ~」
佐藤 「・・・ごめんなさい、でも」
渡辺 「謝ろう?ね?でないと・・・」
佐藤 「・・・」
渡辺 「うぅ~」
放課後、並んで歩きながら二人帰る
これもまた幾度となく繰り返された会話
これもまた幾度となく繰り返された会話
佐藤 「渡辺さん・・・」
渡辺 「ほぇ!?な・・・何?」
佐藤 「・・・男の事・・・好きなんでしょ?」
渡辺 「ほ!ほわああぁぁぁ~!!そ・・・そんな事ななんあな」
渡辺 「ほぇ!?な・・・何?」
佐藤 「・・・男の事・・・好きなんでしょ?」
渡辺 「ほ!ほわああぁぁぁ~!!そ・・・そんな事ななんあな」
佐藤さんはそっと渡辺さんの頬に触れ
もう片方の手で髪の毛を撫でる
もう片方の手で髪の毛を撫でる
渡辺 「ふぁ・・・はへ~?」
佐藤 「・・・誰だって・・・幸せになりたいのにね・・・」
渡辺 「・・・?」
佐藤 「・・・誰だって・・・幸せになりたいのにね・・・」
渡辺 「・・・?」
鮫子 「鯱子・・・?」
鯱子 「・・・」
鮫子 「猫居なくて寂しい?」
鯱子 「・・・」
鮫子 「猫居なくて寂しい?」
鯱子 こく
鮫子 「そう・・・」
鯱子 「でも・・・あのねこ、いなくなった」
鮫子 「・・・そうね、元々は野良猫だしね」
鯱子 「ちがう」
鯱子 「でも・・・あのねこ、いなくなった」
鮫子 「・・・そうね、元々は野良猫だしね」
鯱子 「ちがう」
そう呟くと鯱子は俯きながら
鯱子 「・・・ねこは。ツンコおねえちゃむ・・・すきだった」
鮫子 「・・・かもね」
鯱子 「やさしい、ねこだた・・・」
鮫子 「・・・かもね」
鯱子 「やさしい、ねこだた・・・」
ひぐひぐと鼻を鳴らす鯱子
そのぽわぽわの髪の毛を覆うように鮫子は鯱子を撫でる
そのぽわぽわの髪の毛を覆うように鮫子は鯱子を撫でる
鮫子 「八つ当たり・・・かもね」
鯱子 「・・・?」
鯱子 「・・・?」
修学旅行の班決め
運良く、いや必然的に
運良く、いや必然的に
ツン子・鮫子・佐藤・渡辺、そしてなぜか優が班に入る
その他も上手く散らばったようだ
その他も上手く散らばったようだ
ツン 「京都・・・」
鮫子 「京都ね・・・暑いのよね・・・」
優 「修学旅行楽しむんだよー」
渡辺 「おー!!」
佐藤 「・・・」
鮫子 「京都ね・・・暑いのよね・・・」
優 「修学旅行楽しむんだよー」
渡辺 「おー!!」
佐藤 「・・・」
あれからツンは男のウチに行ってない
朝もお互い顔を合わさぬように、見かけぬように登校するのだ
朝もお互い顔を合わさぬように、見かけぬように登校するのだ
男性陣は男性陣で班を組み
京都での予定に話の華が咲く
京都での予定に話の華が咲く
そんな中、やはり男の顔は暗い、声をかけても生返事で
目に見えるように悩んでいた
目に見えるように悩んでいた
そんな中
ウエックス 「はえ?・・・日にち違ってたよー!!」
お爺さん 「こりゃあこりゃあ・・・金沢にようこそ・・・」
お爺さん 「こりゃあこりゃあ・・・金沢にようこそ・・・」
ウエックス:脱落
修学旅行の準備
向こうで着る私服、夜の寝間着、タオルその他生理用品をかばんに詰める
向こうで着る私服、夜の寝間着、タオルその他生理用品をかばんに詰める
ツン (こんな・・・もんかしら・・・) ごそごそ
ツン 「音楽も・・・持って行こうっと・・・って。アイアンメイデン持って行ったら、引くだろうな」 ぽいっ
ツン 「・・・」
ツン (せっかくの・・・修学旅行なのに・・・なぁ)
ツン 「音楽も・・・持って行こうっと・・・って。アイアンメイデン持って行ったら、引くだろうな」 ぽいっ
ツン 「・・・」
ツン (せっかくの・・・修学旅行なのに・・・なぁ)
鮫子 「・・・」
鯱子 「・・・」
鮫子 「昨日二時間かけて詰めたかばんひっくり返して・・・」
鯱子 「・・・」
鮫子 「何で貴方が入ってるのかしら・・・?」
鯱子 「あたちはただのまくら・・・」
鯱子 「・・・」
鮫子 「昨日二時間かけて詰めたかばんひっくり返して・・・」
鯱子 「・・・」
鮫子 「何で貴方が入ってるのかしら・・・?」
鯱子 「あたちはただのまくら・・・」
佐藤 「あの・・・渡辺さん?」
渡辺 「これと~これと~これと~これと~これと~これと~」
佐藤 「あの・・・」
渡辺 「あれれ~かばんのスペースが無いよぅ!!」
佐藤 「・・・お、お菓子入れすぎだから・・・ね?」
渡辺 「これと~これと~これと~これと~これと~これと~」
佐藤 「あの・・・」
渡辺 「あれれ~かばんのスペースが無いよぅ!!」
佐藤 「・・・お、お菓子入れすぎだから・・・ね?」
優 「うんしょ♪うんしょ♪」
優 (・・・ツン子さんと男君・・・やっぱ)
優 「仲直りさせるんだよっ!!!」 どがーん
優 (・・・ツン子さんと男君・・・やっぱ)
優 「仲直りさせるんだよっ!!!」 どがーん
囚 「わ!私も修学旅行行けるんだよね!!?」
看 「ん・・・?おー」
囚 「やったーーー!!!!」
看 「さてと・・・」ごそごそ---がばっ
囚 「ふやあぁぁ!!な・・・なんで箱に詰めるのよ!!」
看 「へ?いやだって・・・クール宅急便」
囚 「アッー!!!!って・・・もう運んじゃうの!!?」 がたがた ぶるんぶるん ぶーん
囚 「はぁ・・・ってあれ?」
ダン じたばた
囚 「ダンボールちゃん・・・」
ダン じたばたじたばたじたばた-------------しくしく
囚 「・・・混ざっちゃったんだね・・・」