あらすじ
誤解殺気、ウエックス、不良の三人のお話
夕暮れ間近の中庭の男との出会い
白い猫を助けた誤解殺気の思い人
そっと出された手を取る
白い猫を助けた誤解殺気の思い人
そっと出された手を取る
ウエックスはただただ笑っていた
そして街の薄暗い喫茶店で
誤解殺気を傷つけようとする輩を
誤解殺気を守るため
誤解殺気を傷つけようとする輩を
誤解殺気を守るため
不良は誤解殺気の優しさを無碍にする
中庭の三人
誤殺 「あ・・・」
そっと差し出された手を見て、誤解殺気はゆっくり男を見上げる
男 「ひいっ!」 ちょっとびくっとした
誤殺 「う・・・うぇぇ・・・ごめんなさい!」
男 「は!はい!!」
誤殺 「ねこさん・・・無事だった・・・?」
誤殺 「う・・・うぇぇ・・・ごめんなさい!」
男 「は!はい!!」
誤殺 「ねこさん・・・無事だった・・・?」
うん?と顔を一瞬する男、思い出せないのか
そして思い出したかのように、おお、と顔をする
そして思い出したかのように、おお、と顔をする
男 「あ・・・あはは、あの見てたのかな・・・白い猫?」
その瞬間、ずいずいっと男への距離を縮める誤解殺気
男はまたびくっとする、脂汗たらり
男はまたびくっとする、脂汗たらり
誤殺 「うん!あの・・・ねこさん・・・大丈夫・・・?」
男はにこやかに、答える
男はにこやかに、答える
男 「ああ、無事だったよ、今ウチで飼ってるわ」
誤解殺気はほわあっと笑顔になり
誤殺 「えへへ・・・そっか・・・良かった」
誤解殺気の長い黒髪が夕焼けに染まる、少し見とれる男とウエックスだった
誤解殺気の長い黒髪が夕焼けに染まる、少し見とれる男とウエックスだった
ハバネロの不良
ガスッ
不良の拳が何人目かの上級生の顎にヒットする
拳は既に真っ赤に染まっていた
拳は既に真っ赤に染まっていた
友も誰かにやられたのだろうか
口元を少し切っている
口元を少し切っている
不良 「ごああぁぁぁぁ!!」
蹴りを目の前の男の腹部にめり込ませる、ここで
蹴りを目の前の男の腹部にめり込ませる、ここで
不良 「があっ!!」
後ろから来る上級生のこめかみに裏拳をたたき込む、痛ぇ
その時背中を誰かに蹴られる、一瞬バランスを崩した瞬間に
後ろから来る上級生のこめかみに裏拳をたたき込む、痛ぇ
その時背中を誰かに蹴られる、一瞬バランスを崩した瞬間に
テーブルを脳天に叩きつけられる不良
不良 「がふうっ!!」
そしてまた別に男に胸ぐらを掴まれ引きずり回される、糞ぅ血が出やがる
不良 「がふうっ!!」
そしてまた別に男に胸ぐらを掴まれ引きずり回される、糞ぅ血が出やがる
こんな力をあの女にぶつけようと思ってたのか
太股に力が入る
そしてその胸ぐらを掴んだ男を上級生の集団に投げつける
シャツが破れた、知るかこんなもん、終わらせてやる
そしてその胸ぐらを掴んだ男を上級生の集団に投げつける
シャツが破れた、知るかこんなもん、終わらせてやる
不良 「さっさ来いやオラァ!!!」
中庭の三人
男 「へへ・・・命に別状は無いけど・・・まだ完治してないから」
誤殺 「ううん・・・それで充分」
誤殺 「ううん・・・それで充分」
気がついたら男の手を取っている誤殺
誤殺 「ふやぁぁぁあ!ご・・・ごめんなさい!!」
男 「ひいっ!!び・・・びっくりしたぁ・・・」
ウエックス 「あ・・・あはは」
男 「ひいっ!!び・・・びっくりしたぁ・・・」
ウエックス 「あ・・・あはは」
きーんこーんかーんこーん
授業が始まる、まずい
授業が始まる、まずい
男はすっと歩き出し
男 「俺は一年P組だ!今度猫見せてやるから!」
誤殺 「うん!わたしは・・・一年・・・V組の誤k」
男 「俺は一年P組だ!今度猫見せてやるから!」
誤殺 「うん!わたしは・・・一年・・・V組の誤k」
自己紹介だけでもと叫ぶ誤解殺気
しかし後ろで面白くない顔をしているクーとヒートに
がしっと両脇を掴まれ連行される
しかし後ろで面白くない顔をしているクーとヒートに
がしっと両脇を掴まれ連行される
誤殺 「・・・お・・・お話・・・れきた・・・うへへぇ~」
ウエックスの手を取りぶんぶんと振り回す
ウエックスの手を取りぶんぶんと振り回す
ウエックス 「・・・良かったね、誤殺さん」
無邪気に笑う誤解殺気の影が伸びる
ハバネロの不良
友 「がぁ・・・はぁ・・・さっさと・・・頭出せ・・ああ!」
不良 「あの女に手ぇ出そうとした奴・・・誰だぁ!!」
不良 「あの女に手ぇ出そうとした奴・・・誰だぁ!!」
息を切らせつつ、残りの集団に目線を送る
何が気に入った、何を見ていたお前は
何が気に入った、何を見ていたお前は
あの子は焼きそばパンにかぶりつくただの目つきの悪い女だ
出てこい、極道女呼ばわりした奴
出てこい、極道女呼ばわりした奴
出てこい
不良 「あの女さらうとか言った奴は誰だぁ!!」
誤解殺気を無理矢理壊そうとした奴
二人の拳からは血がぼたぼたと垂れる
口元からも血、傷からは膿、顔には大きな痣
破れたシャツ、切れたズボンの膝の部分
口元からも血、傷からは膿、顔には大きな痣
破れたシャツ、切れたズボンの膝の部分
そして
後ろから棒で殴りかかる糞野郎
後ろから棒で殴りかかる糞野郎