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シューと荘厳さん


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 私の名前は学、学習型クールとも呼ばれる。
 以下略

 ~あらすじ~
 荒鷹さんを皆で襲った。
 荒鷹さんは可愛いと思った。
シュ「 シ ョ ウ タ イ ム 」
荒鷹「ひ……、い、嫌ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 よくわかった所で続きをどうぞ。



 照りつけるような陽射しがなりを潜め、めっきり肌寒くなり秋の到来を感じさせる朝の登校時間。
 「おはよう」「おはよー」と元気にかわされる朝の挨拶を聞きながら私は憂鬱な心持ちで校門をくぐる。
 恐らく今の私は辛気臭い顔をしているのだろうな。

学「はぁ……」
 溜息が出てしまうのも無理はない。
 結局昨日はなんの収穫も無いままだった。
 それに、何故か放課後の記憶があまりない。
 覚えているのは、涙目で抵抗する荒鷹さんを私とクーとツンの三人で押さえ込んでいたことだけである。
 あの後気が付けばシューもおらず、ひとしきり荒鷹さんに頭を下げてから私達は下校した。
 帰って冷静になってから、またシューに一杯食わされたのだと気付いた。

学「はぁ……」
 私は昨日一晩考えてようやく一つの結論を出した。
 『素直シュールを学習するのは無理である』と。
 もはや彼女を理解することは神を理解することに等しいのではないか、とそんなことをすら時々考えるほど、まことに理解しがたい存在である。
 恐らく彼女を完璧に学習することはほぼ0%であろう。


 しかし、私はただ諦めるわけではない。
 “ほぼ”0%、つまり確実に0%では無いのであれば、万に一つでも可能性があるならば、私はそこに賭けてみようと思う。
そう、例えば芹沢茜が一条さんを完璧に真似ていたように(注:作者は最近ぱにぽににはまっています)。

 私は自分で期限を一週間と決めた。
 ダメ元精神で一週間悪あがきして、それでも学習しきれなかった場合、私はキッパリと諦め、金輪際素直シュールを学習しようとはしない。
 私はそう決めたのである。

 ……とは言っても
学「はぁ……」
 彼女はただ観察しているだけで異常に疲れる存在なのだ。
 これからの一週間を考えれば憂鬱にもなろうというものだ。ららる~。
 下駄箱で上履きに履き替えながら私がブルーになっていた時。
荘厳「ごきげんよう、学さん」
 ……という声を後ろからかけられた。


 パァっと急に私の周りが暖かくなった。
 殺風景だった昇降口は暖色系の絵の具で描かれた絵画のように煌き、雲の合間から一筋の光が降り注ぐように私の周りが明るくなり、重苦しかった私の心はまるで晴れ渡った空のようである。
私は後ろに立っている女性に振り向いた。
荘厳「今日は肌寒いですね」
 聖母マリア様がそこにいた。

 ……もちろんマリア様というのは比喩であるが、事実、彼女はそれほどの偉大さ、尊さ、清らかさを併せ持っている。
 荘厳さん。
 彼女の周りにはいつも独特のオーラが漂っており、美しい花が咲き乱れ、何処からともなくクラシックが流れてくる。
 この世の全てを慈しむような優しい瞳、鈴を転がしたような美しい声、見るものに安心を与える柔和な笑顔。
 いったい何人の人間が彼女のありあまる母性に癒されたことであろう、優しさに救われたであろう、寛大な心に赦されたであろう。
 荘厳さんを見つめているだけで心が穏やかになり、小さな悩み程度ならば、彼女の傍にいるだけで吹き飛んでしまう。
 現に、今の私がそうである。

学「おはようございます、荘厳さん」
 すっかり元気いっぱいな私は、笑顔で荘厳さんに挨拶をした。
荘厳「何だかお顔色が優れないようでしたけれど、大丈夫ですか……?」
 本気で心配そうな顔をして、優しく声をかけてきてくれる荘厳さん。
こっちは荘厳さんが私を気にかけてくれたというだけでもうジーンときてる。
というか脳内でα波が出まくって、今の私は非常に心地良いリラックス状態にある。
学「ええ、実はさっきまで落ち込んでいたんですが、もうすっかり大丈夫です」
荘厳「あら、それはどうしてですの?」
学「だって朝一番に荘厳さんに出会えたんですから」
荘厳「まぁ、お上手ですね」
 私は荘厳さんと談笑しながら、彼女と会話する機会が巡ってきた幸せを噛みしめつつ教室へと向かった。

―――――ガラッ

学「うっ……」
 教室に入るなり、夢見心地だった私の意識を強制的に覚醒させる者の姿が目に入った。
シュ「おはよう、お二人とも」
荘厳「おはようございます、シューさん」
学「……おはよう」
 大丈夫、大丈夫よ、私。
 もうシューが何をやっても驚かない、納得できないことがあれば『シューだから』で片付けてしまえばいい、今の私は破れかぶれ、ただの悪あがきで既に負けているのだからこれ以上負けることは無い、大丈夫、大丈夫……。

シュ「そうそう、私は荘厳さんにちょっと用事があったんだ」
 シューがこちらに寄ってきたので思わず緊張してしまう。
 しかし用事とはいったい何なのだろう?
 また何かしでかすつもりだろうか……。
荘厳「あら、なんでしょう?」
シュ「うん、実はこれなんだが……」
 と、言うなりシューは自分のカバンをゴソゴソと探り始めた。

 一体シューが何を取り出すのだろうか、という好奇心から、関係無いのにずっと荘厳さんの隣で見ていると
シュ「うーん、どこにやったかな……、あ、これかな?」
 という言葉と共に
荘&学「一条祭り…………?」(注:作者は最近ぱにぽににはまっています)
 明らかにカバンよりも大きな用途不明のダンボールが出てきた。

シュ「あぁ、違うや……」
 …………
 ………
 ……
 …
学「今の何ーーーーーー!!!???」(ガビーン!!)
 ……ってツッコミてえええぇぇぇぇっっっ!!!!!
 でもツッコミはダメ!!!!
 ツッコミはダメなのよ私!!!!
 ツッコミは我慢しなさい私!!!!
 ツッコミたいけど私は一応『学習型”クール”』だから間違っても叫んだりしてはいけないし、昨晩シューが何をやっても驚かないと決めたばかりだし、何より一応観察は続いているわけだから、目立つ行動をして感づかれる訳にはいかない。
 だからツッコミはダメ。
 でもツッコミたい。
 あぁ、なんかだんだん『ツッコミ』がゲシュタルト崩壊してきた。

 他にもシューのカバンからは、何処へでも行ける扉や、よく出来た付け髭、中に四つの星が入っているオレンジ色の球体、メ○ウサ、ち○の父、め○、ハ○ィ、ポ○ト、
ウホッ!いい男、666の獣の因子を持った裸コートのおじ様、嵐を呼ぶ幼稚園児、炎髪灼眼の人、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースが三人、etc……。

クラスメイツ「( ゚Д゚ )」
 教室にいた全員が↑こんな感じの顔をしている。
 それも無理は無い。
 ひょっとしてシューが今まで起こした中で最大の珍事なのでは無いかと思うほど今の百鬼夜行は非常識な出来事だった。
 恐らく誰かを冷やかしに来たであろうFが無言で何もせず逃げていったぐらいだし。

シュ「あ、やっと出てきた」
荘厳「…………え、あぁ、えぇそうでしたわね、シューさんは私に用事があるのでしたね」
 荘厳さんですら今の出来事に放心していたようだ。
 シューに言われてようやく当初の目的を思い出したようである。
シュ「これなんだが」
 そういってシューが取り出したのは、何の変哲も無い(ように見える)缶詰。
 それをパカッと開けるシュー。
 どうやらその缶詰は元々空らしく、中に何かを詰めるためのものらしい。

荘厳「えっと……それが何か……?」
シュ「……」
荘厳「あの……?」
シュ「……」
荘厳「……」
シュ「……」
荘厳「……」
シュ「……」
荘厳「……えーと?」
 いったいシューは何をやっているのだろうか。
 先ほど蓋を開けた缶詰を荘厳さんの傍に持っていって無言でじっとしているだけである。
 あ、今荘厳さんの周りに咲いてる花を摘んで入れた。
 初期の素直シュールスレのノリであろうか?
 不可解だ、わからない……。
 わからないときは魔法の言葉『シューだから』。
 あら不思議、理不尽さは残るけど納得はできる。

シュ「よし……」
 ある種達観の域に近い所に私が到達しているころ、ようやくシューは缶詰の蓋を閉じた。
荘厳「あの、何が『よし』なのでしょうか?」
 荘厳さんの問いにシューは満足げにこう答えた。
シュ「荘厳さんのオーラの採取成功」
荘厳「……はぁ」
 そ、そんな考えてもみなかったことをするなんて…………。
 やっぱり素直シュールは凄い、これは認めざるをえない……。
 すごい、すごいよ!!シュールさん。



おまけ

ベッキー「おーいお前ら早く席につけー、出席取るぞー」
 ……何故宮本先生がうちのクラスに来てるんだろう?(注:しつこいようですが作者は最近ぱにぽににはまっています)
クー「先生、先生のクラスは隣だが」
 真っ先にツッコむクー。
ベッキー「わかってるって、無口先生がお休みだから私が代わりだ」
 一応理由はあるらしい。
 だがまだ疑問がある。
男「じゃあ隣のクラスには誰が?」
 宮本先生がこっちに来ているということは、隣のHRは別の先生が担当しているということだが……。
ベッキー「稲井先生」
クラスメイツ「…………」
 だったら稲井先生がこっちに来ればいいと思うのだが……。
 よっぽど隣のクラスが嫌なのだろうか……?

ベッキー「ごちゃごちゃ言ってないで出席取る……ぞ…………?」
 宮本先生が、何故か教室の隅に未だに置いてある一条祭りと書かれたダンボールを見て固まる。
渡辺「あれれー? 先生が固まっちゃったよー?」
ベッキー「おかしいな、私間違って桃月学園に来ちゃったのかな?」
 むむむ、と唸りだす宮本先生。
男「先生、コイツの物だそれ」
 と、シューを指差しながら言う男。
シュ「学級委員のシュールです」
 何処からとも無く鳴る鈴の音と共に立ち上がるシュー。
 何故か口調が違う……。
バカ「何言ってんの!学級委員は私でしょ!?」
アホ「ふふん、愚かだな、学級委員は最初の日に私と決まったじゃないか」
鮫子「……二人とも違うわよ」
ベッキー「コントはいいから早くそれを仕舞えいちじょ……じゃなかった、シュール!」
シュ「わかりました」
 そう言うとシューは一条祭りと書かれたダンボール箱に入っていく。
 するとダンボールは勝手にたたまれていき、ポケットに収まるほどの大きさになった。
 そして何故か外から入ってきたシューがそれをポケットに仕舞って席についた。

ベッキー「お、お前……、一条?」
シュ「全ての素直シュールキャラは私であり、私は全ての素直シュールキャラなんですよ、先生。」