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ねこつん29


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あらすじ

各々が修学旅行を楽しむ

決別と覚悟の想いを背負って

男への想いを殺し
ただ生き抜くための未来の選択

貧嬢

これだけの女性を泣かし続けても
男は未だ動かない

それが優しさだと勘違い

ホテル「VIP・ザ・武道」

涙目で男を押し倒すクー
その部屋の鍵を打ち壊し、部屋に入って来たのは
陸路より合流したミリ子だった

ミリ 「・・・何をしている」
二人の姿を確認したミリ子の目に殺意のような鋭さが走る

クー 「・・・」
伏せ目で何も語らないクー

男  「違う!!その・・・悪いのは・・・オレが」
ミリ 「男は黙ってろ!!!」

庇おうとする男の言葉を遮るミリ子の声
ミリ子はそっと部屋のドアを閉じる

男  「ミリ子・・・」
ミリ 「男・・・久々に会ってなんだが・・・ここは外してくれないか?」
男  「だけど」
ミリ 「手を出すつもりは無いよ、だから、ね?」
ふっとその目を緩め、微笑むミリ子
先ほど感じた殺意は感じない

クー 「男、私は大丈夫だ・・・私もミリ子と話がしたい・・・」
男  「・・・クー」

微笑むクーに男はそっと部屋を出る、己の不甲斐なさを痛感しながら

ツン子の班

医者 「・・・不思議だな・・・」
聴診器をそっと耳から外す医者
優のはだけた胸元をそっと閉じる

ツン 「優・・・優は!?」
かけよるツン子の肩をそっと押さえる佐藤

宙を見上げふうと一息つく医者

医者 「・・・何も異常が無い・・・ただ寝ているだけです」
鮫子 「はぁ・・・?」

鮫子の目が医者を睨み付ける、ベッドの優はただ眼を閉じ動かない
この異常事態をただ寝ていると片付けた医者への不信感からだろうか

渡辺 「でも~何回起こしても・・・起きないよ~?」
医者 「もちろん・・・ここからきちんとした病院へ移してから、もう一度きちんと診察を」
鮫子 「じゃあ今すぐ移しなさい、そこでもう一度」

医者が付き添いの看護婦に耳打ちする

医者 「ええ、もちろん・・・今段取りしますので」

日下はきゅっと鮫子の裾を握りしめる、やはり何かおかしい

男はぼうっと廊下を歩いていく
先の異常な雰囲気に飲まれてしまったのか、目眩でふらっとする
そして廊下をどのくらい歩いただろうか、エレベーターホールのベンチに座る一人の男

常に変態古風の影・黒子「橘」が座りタバコをくゆらせていた

橘 「・・・男殿?」
男 「あ、橘さん・・・?」
橘 「はは、随分お疲れのようで」
男 「ええ、まあ」

黒いスーツに身を固めた橘はタバコの火を灰皿でねじ消す
そして深呼吸しながらすこし背伸びをした

男 「そういえば・・・変・・・ゲフンゲフン古風は?」
橘 「ああ、古風お嬢様はお部屋で少し見繕いのほうを」
男 「まだ出てないの?意外だなぁ・・・何かこういう古都、好きだと思ってた」
橘 「そうでもありませんよ・・・」
男 「ん?少女趣味とか?」
橘 「そうとも言えます、意外ですか?」
男 「正直」

二人へへへと少し笑う
しかし急に橘は真面目な顔になり
橘 「古風お嬢様は・・・男殿の事しか頭にありませぬよ」
男 「へ・・・?」
橘 「・・・育ちが少々変わってるだけですので、ま、嗜好の方もですけど」

そう呟くと橘は懐のタバコの箱を耳元で軽く振る
中身が無いことを確認すると、くしゃっと潰しゴミ箱へ投げ入れ窓の外の方へ向く

橘 「男殿・・・」
男に背を向けたまま橘は問いかける

橘 「古風お嬢様と添い遂げて貰えませぬでしょうか・・・」
橘は自分の長めの黒髪をぐしゃぐしゃと掻く
その口元は少し笑っている

男 「あ・・・その・・・」
橘 「・・・何なら妾としてでも・・・しかし似合いますなぁ」
男 「そ、そんな風にはちょっと!」
橘 「古風お嬢様は、本気ですよ」
男 「へ?」
橘 「・・・そういうお方ですから」

橘は胸元のサングラスを取り出しふいっと掛ける
その眼は未だ外に向けられている

男 「でも・・・オレは」
橘 「男殿」
男 「は、はい!」

急にくるりと橘が男のほうに向く。そして優しげな声で
橘 「・・・出来ませんなぁ」
男 「へ?」
橘 「いえ、本当は、男殿をさらって来いとの指示が出てましたが」
男 「は・・・はいぃぃいぃぃ!!!?」
橘 「・・・出来ませんなぁ」
橘は少し悲しげに上を見上げながら呟いた

橘が虚空を見つめたままぴたりと動きを止める
男はただそこに佇む

男 「・・・」
橘 「お気になさらずに、私の独断ですので」
ふっと橘が笑いかける

かさりと後方から物音がする
ホールの影からふっと一人の女性

変態古風がすっと姿を現す

古風 「橘・・・」
橘  「申し訳有りませぬ・・・やはり私めには」
古風 「いえ、つらい役目を・・・ご苦労でした・・・」

古風はそっと身を男の方に向ける、膝の部分をそっと撫でると
すっと床に正座をし、両手を前につく

古風 「申し訳・・・ありません」
そして深々と頭を下げるのだった

男 「ちょ!!そこまでは・・・」
古風「男様・・・」
男 「ん・・・とりあえず立たないか?」
古風「いえ、最後のお願いといいますか・・・」
男 「ん、何だ?」

古風「いえ、この容器に精子をどぴゅっと」 かちゃり

男 「馬鹿かお前はっ!!!出来るかそんなもん!!何に使うんだ!!」
古風「男の子なら縄男、女の子なら蝋子」
男 「人の話を聞け!!」
古風「ああっ!!大変です!!」
男 「頼むから聞いてくれ・・・」

古風「二人目は縄二でよろしいのですが・・・女の子の場合蝋二とは少し違和感が」

そっと橘がハリセンを男に渡す
男 「#」 すぱーん!!
古風「り・・・理不尽ですっ!・・・うう・・・ひぐっ・・・」
男 「・・・古風」

古風「え・・・えへへ・・・私、男様とのこの・・・掛け合い・・・好きでした・・・ぐすっ」
男 「・・・」
古風「お幸せに・・・男様・・・」
そして目に涙を溜めながら、古風はまた深々と頭を下げるのだった