少女は屋上で寝転がっていた。
そろそろ開会式が始まるが、そんなことお構いなしに屋上で寝転がっていた。
俺「お、いたいた」
殺「……」
先日と同じ調子で少年がやってきた。
殺「怪我…治ったのね」
俺「ん?あぁ、大体ね」
殺「あなたもサボり?」
俺「違う違う。さつきちゃんを迎えに来たんだよ」
殺「その呼び方はやめて」
俺「やーだ」
女みたいな少年は、意地悪っぽく目を細めて笑った。
俺「運動会出ようぜ」
殺「面倒だから、パス」
俺「そんなことないって。きっと楽しいぜ?」
殺「人を殺すこと以外に興味はないの。諦めて」
俺「やーだ」
そろそろ開会式が始まるが、そんなことお構いなしに屋上で寝転がっていた。
俺「お、いたいた」
殺「……」
先日と同じ調子で少年がやってきた。
殺「怪我…治ったのね」
俺「ん?あぁ、大体ね」
殺「あなたもサボり?」
俺「違う違う。さつきちゃんを迎えに来たんだよ」
殺「その呼び方はやめて」
俺「やーだ」
女みたいな少年は、意地悪っぽく目を細めて笑った。
俺「運動会出ようぜ」
殺「面倒だから、パス」
俺「そんなことないって。きっと楽しいぜ?」
殺「人を殺すこと以外に興味はないの。諦めて」
俺「やーだ」
少女は寝る体勢を少し変えて、少年に背を向ける。
殺「さっさと消えて。私なんかに構っててもいいことないよ」
俺「んなことねぇーって」
殺「さっさと消えて。私なんかに構っててもいいことないよ」
俺「んなことねぇーって」
ガシッ
殺「え、あ、ちょっと!?お、下ろしてよ!!」
俺「違法駐車につき、レッカー移動でーす」
横になっていた彼女をそのまま持ち上げ、いわゆるお姫さま抱っこのまま少年が歩きだす。
殺「や、やめないと、あなたを殺すわよ!?」
俺「ほーう。こんな情けない姿の人に言われても、全然怖くありませんなぁ」
殺「く、この……////」
顔を赤らめながらも、精一杯抜け出そうとする少女。
だが、肩をしっかりと掴まれているため、思ったように動くことができない。
殺「はーなーせーっ!!」
俺「やーだ」
可愛らしい少年は、満面の笑みでそう答えた。
俺「違法駐車につき、レッカー移動でーす」
横になっていた彼女をそのまま持ち上げ、いわゆるお姫さま抱っこのまま少年が歩きだす。
殺「や、やめないと、あなたを殺すわよ!?」
俺「ほーう。こんな情けない姿の人に言われても、全然怖くありませんなぁ」
殺「く、この……////」
顔を赤らめながらも、精一杯抜け出そうとする少女。
だが、肩をしっかりと掴まれているため、思ったように動くことができない。
殺「はーなーせーっ!!」
俺「やーだ」
可愛らしい少年は、満面の笑みでそう答えた。
開会式
狂「さつきちゃんは参加しないと思ってた~♪」
殺「……私も思ってた」
アイツ、後で絶対殺す。
狂「でも、さつきちゃんがいた方が私は嬉しいな」
殺「え?」
狂「さぁ、今日は張り切っちゃうよ~♪」
私がいて嬉しい?なんで?
狂うは、その答えを出さずに一人でテンションを上げていた。
殺「狂う。私って、何に出たらいいの?」
狂「え~と、リレーと綱引きと騎馬戦とフォークダンス?」
殺「……結構多いな」
狂「だね~♪」
狂うは、まるで他人事のように相槌を打つ。
狂「あ、開会式終わったよ。移動しよ~♪」
殺「あぁ……」
殺「……私も思ってた」
アイツ、後で絶対殺す。
狂「でも、さつきちゃんがいた方が私は嬉しいな」
殺「え?」
狂「さぁ、今日は張り切っちゃうよ~♪」
私がいて嬉しい?なんで?
狂うは、その答えを出さずに一人でテンションを上げていた。
殺「狂う。私って、何に出たらいいの?」
狂「え~と、リレーと綱引きと騎馬戦とフォークダンス?」
殺「……結構多いな」
狂「だね~♪」
狂うは、まるで他人事のように相槌を打つ。
狂「あ、開会式終わったよ。移動しよ~♪」
殺「あぁ……」
今日は大変になりそうだ。
運動会本番
少女のクラスが属している赤組の勢いは凄まじかった。
徒競走では、クー・ヒートらの爆走。
障害物競走では、荘厳さんの通った道に新たな障害物が出現。
長距離走では、シューが米を食い続けながら最後まで全力疾走。
借り物競走では、ツンドロの鮮やかな手並みが炸裂(当然借りてない)。
そして、殺人鬼・狂う・誤解殺気・㍉子の騎馬による騎馬戦単独勝利(狂うが上であったため敵味方まとめて壊滅状態。誤殺の迫力に負けて崩れた騎馬も多数)。
明らかな実力差を見せつけていた。
実力的に渡り合えるハズの人外クラスは、同じ赤組だったため、もはや白組は諦め状態だった。
少女のクラスが属している赤組の勢いは凄まじかった。
徒競走では、クー・ヒートらの爆走。
障害物競走では、荘厳さんの通った道に新たな障害物が出現。
長距離走では、シューが米を食い続けながら最後まで全力疾走。
借り物競走では、ツンドロの鮮やかな手並みが炸裂(当然借りてない)。
そして、殺人鬼・狂う・誤解殺気・㍉子の騎馬による騎馬戦単独勝利(狂うが上であったため敵味方まとめて壊滅状態。誤殺の迫力に負けて崩れた騎馬も多数)。
明らかな実力差を見せつけていた。
実力的に渡り合えるハズの人外クラスは、同じ赤組だったため、もはや白組は諦め状態だった。
殺「私が参加する必要はなかったんじゃないか?」
狂「だね~。楽勝過ぎて、なんかつまんな~い」
クー「何言ってるんだ?クラス対抗リレーがある限り、勝負はわからないぞ?」
狂「なんで?もうかなりの点差だよ?」
殺「1630対750だから、赤の勝ちは決定的に思えるけど………」
クー「リレーの点数は1位が10000点だ」
殺&狂「(゚д゚)」
クー「こ、こっちを見ないでくれ」
狂「でも、燃えてきた~♪」
ヒート「燃えてきたぁぁぁあ!!!!」
鮫「うるさい………」
狂「だね~。楽勝過ぎて、なんかつまんな~い」
クー「何言ってるんだ?クラス対抗リレーがある限り、勝負はわからないぞ?」
狂「なんで?もうかなりの点差だよ?」
殺「1630対750だから、赤の勝ちは決定的に思えるけど………」
クー「リレーの点数は1位が10000点だ」
殺&狂「(゚д゚)」
クー「こ、こっちを見ないでくれ」
狂「でも、燃えてきた~♪」
ヒート「燃えてきたぁぁぁあ!!!!」
鮫「うるさい………」
殺「10000……」
俺「それなんて定番?」
殺「失せろ」
俺「(;д;)」
殺「泣くな」
俺「それなんて定番?」
殺「失せろ」
俺「(;д;)」
殺「泣くな」
クラス対抗リレー(男女混合・人数は14人)
第一走者・クー
予想どおりの独走で現在一位
第二走者・男
二位に追い付かれつつも現在一位
第三走者・鮫子
陸ではあまり早くないので現在二位
第四走者・バカ
バトンを放り投げて現在四位
第五走者・シュー
いつのまにか現在一位
第六走者・内藤
こけて、踏まれて、蹴られて、殴られて、刺されて、埋められて現在四位
第七走者・狂う
前のランナーが必死に逃げたため差が縮まらず現在四位
第八走者・誤解殺気
上記と同じで現在四位
第九走者・㍉子
高速ほふく前進により現在三位
第十走者・友
現在三位
第十一走者・俺
わりと速く現在二位
第一走者・クー
予想どおりの独走で現在一位
第二走者・男
二位に追い付かれつつも現在一位
第三走者・鮫子
陸ではあまり早くないので現在二位
第四走者・バカ
バトンを放り投げて現在四位
第五走者・シュー
いつのまにか現在一位
第六走者・内藤
こけて、踏まれて、蹴られて、殴られて、刺されて、埋められて現在四位
第七走者・狂う
前のランナーが必死に逃げたため差が縮まらず現在四位
第八走者・誤解殺気
上記と同じで現在四位
第九走者・㍉子
高速ほふく前進により現在三位
第十走者・友
現在三位
第十一走者・俺
わりと速く現在二位
第十二走者・ツンにバトンが渡り、一気に一位との差が縮まっていく。
私まで残り十メートル。
ツン「えっ―――きゃあっ――!?」
彼女が私の目の前で転倒する。
ツン「ご、ごめん……」
申し訳なさそうに呟きながら、ヨロヨロと立ち上がり、私へとバトンを渡してくる。
彼女の膝からは、赤い血が流れている。
殺「……大丈夫。後は任せて」
バトンを受け取ると、彼女に聞こえないように呟き、私は走り始めた。
私まで残り十メートル。
ツン「えっ―――きゃあっ――!?」
彼女が私の目の前で転倒する。
ツン「ご、ごめん……」
申し訳なさそうに呟きながら、ヨロヨロと立ち上がり、私へとバトンを渡してくる。
彼女の膝からは、赤い血が流れている。
殺「……大丈夫。後は任せて」
バトンを受け取ると、彼女に聞こえないように呟き、私は走り始めた。
前を走るのは、ランダエタ。
曲がりなりにもスポーツ選手なため、そこそこ速い。
殺「…………」
私は、ランダエタに狙いを絞り、獲物を追い掛ける時の体勢を作った。
スピードは筋力ではなく、美しいフォームから生まれる。
獲物との距離は徐々に狭まっていく。
そして、ギリギリのところで私の狙いは最終走者へと替わり、バトンをしっかりと渡した。
ヒート「うぉぉぉぉおお!!!!」
変ヒート「負けるかぁぁぁぁああ!!!!」
曲がりなりにもスポーツ選手なため、そこそこ速い。
殺「…………」
私は、ランダエタに狙いを絞り、獲物を追い掛ける時の体勢を作った。
スピードは筋力ではなく、美しいフォームから生まれる。
獲物との距離は徐々に狭まっていく。
そして、ギリギリのところで私の狙いは最終走者へと替わり、バトンをしっかりと渡した。
ヒート「うぉぉぉぉおお!!!!」
変ヒート「負けるかぁぁぁぁああ!!!!」
全員(うるさいっ!!)
ヒート・赤組勝利
全員(速っ!!)
残るはフォークダンスのみ……
殺「……(サボろう)」
さすがに、これだけは参加したくなかった。
私は、皆にバレないようにその場を離れ、学校の屋上へと行った。
殺&俺「「あ」」
意外な奴と遭遇してしまった。
殺「サボり……」
俺「オマエモナー」
朝と言ってることが違うぞ美少女。
殺「……フォークダンスとか苦手なのよ」
俺「禿同」
変な所で意見が合う。
俺「でもさぁ……」
殺「何?」
俺「……」
グラウンドの生徒達を見つめながら、美少女が黙り込む。
殺「……?」
ゆっくりと美少女が私の方を向き、右手を差し出した。
さすがに、これだけは参加したくなかった。
私は、皆にバレないようにその場を離れ、学校の屋上へと行った。
殺&俺「「あ」」
意外な奴と遭遇してしまった。
殺「サボり……」
俺「オマエモナー」
朝と言ってることが違うぞ美少女。
殺「……フォークダンスとか苦手なのよ」
俺「禿同」
変な所で意見が合う。
俺「でもさぁ……」
殺「何?」
俺「……」
グラウンドの生徒達を見つめながら、美少女が黙り込む。
殺「……?」
ゆっくりと美少女が私の方を向き、右手を差し出した。
俺「踊るのは嫌いじゃないんだよね」
曲が流れ出したのが聞こえた。
曲が流れ出したのが聞こえた。
それはフォークダンスではなかった。
しかし、その流れるような動きと曲は、絶妙なまでに噛み合っていた。
私は、彼に手を引かれているだけだったにも関わらず、自然と彼の踊りに添うような動きをしているようだった。
それほどまでに、彼のリードは巧かった。
他人に自分の体を預けているという感覚が、私の中の自尊心を刺激した。
しかし、その流れるような動きと曲は、絶妙なまでに噛み合っていた。
私は、彼に手を引かれているだけだったにも関わらず、自然と彼の踊りに添うような動きをしているようだった。
それほどまでに、彼のリードは巧かった。
他人に自分の体を預けているという感覚が、私の中の自尊心を刺激した。
暗い声が聞こえた。
【今スグソイツヲ殺セ】
(黙れ)
【内臓ヲ引キ出セ】
(黙れ)
【眼球ヲ抉レ】
(黙れ)
(黙れ)
【内臓ヲ引キ出セ】
(黙れ)
【眼球ヲ抉レ】
(黙れ)
【ソレナラオ前ガ死ネ】
殺「ああ、あああああ、ああああああ、あああ、あああああ、ああああ、ああああ!!!!」
俺「――!!」
殺「あああぁぁ…ぁ……ぁ…」
俺「さつき……ちゃん?」
殺「……はぁ…はぁ………はぁ……」
俺「大丈夫……?」
殺「……うるさい」
俺「え………」
殺「今後一切、私に話し掛けないで」
俺「どうし 殺「話し掛けるなぁっ!!」
俺「……」
殺「お願いだから……」
俺「――!!」
殺「あああぁぁ…ぁ……ぁ…」
俺「さつき……ちゃん?」
殺「……はぁ…はぁ………はぁ……」
俺「大丈夫……?」
殺「……うるさい」
俺「え………」
殺「今後一切、私に話し掛けないで」
俺「どうし 殺「話し掛けるなぁっ!!」
俺「……」
殺「お願いだから……」
私はその場から立ち去った。
彼を殺さないために立ち去った。
私には普通の生き方はできないんだ。
彼を殺さないために立ち去った。
私には普通の生き方はできないんだ。
私の目に、失ったはずの涙が溢れた。