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plus 狂う


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プルルルル―――ガチャ

狂『はいは~い♪狂うですよ~』
殺「私だ……」
狂『あ、さつきちゃん?今日どうしたの~?急にいなくなっちゃうから心配したよん♪』
殺「ごめん」
狂『むぅ?謝る必要はないんだよ?』
殺「そうね……今から、いつもの場所で会える?」
狂『うん?たぶん、大丈夫だよ♪』
殺「ありがとう」
狂『お礼なんて必要ないんだよ?』
殺「……そうね」
狂『じゃ、後でね~』
殺「うん……後で」

ガチャ――ツーツーツー

大丈夫。
私ならできる。
大丈夫。

【ホントニ大丈夫カ?】

殺「大丈夫よ」

廃病院


狂「さつきちゃん、どこ~?狂うだよ~♪」
大きな声を出し、狂うが病院内を歩き回る。
月の光さえも届かない暗闇の中を、彼女は臆する事無く進んでいく。
殺「ここよ」
狂「もぅ、早く出てきてよね~」
親友を見つけた喜びで、狂うの表情は明るく輝いた。
狂「で、何で私を呼んだのかな?」
殺「大事な……大事な話があるの」
言葉が上手く喉を通らない。
狂「ふむふむ。何かな、何かな?」
殺「私………」

言え。
言うんだ。
戸惑いなんて………
必要ない。




殺「私、この街から出ていこうと思ってるの」

狂「へ?」
殺「もちろん……学園も辞める」
私は、誰かを殺さないと生きていけない。
狂「本気~?」
殺「…うん」
好きな人は殺せないから、どうでもいい人しか殺せない。
狂「そっか♪寂しくなっちゃうな~」
殺「ごめんね」
学園の皆はどうでもいい人?
違うよ。
狂「……」
殺「もう行くね……、バイバイ」
狂う……大好きな親友。
君にお別れを言えて、本当によかった。ありがとう、さようなら。
愛する人たちを殺さないために、私は旅立つよ。




ドスッ
殺「――っ!?………く……る…う…?」

狂「さつきちゃんが悪いんだよ♪私を裏切ったりするから……」

ドサッ

床に倒れた私を、狂うが見下ろす。
狂「寂しくなるね♪今日でさつきちゃんともお別れか~」
相変わらずの調子で、彼女は私の顔を覗き込む。
殺「…なん……で…?」
私の質問を聞いた狂うの表情に悲しみの色が浮かぶ。
狂「約束、忘れたの?最低だね♪」
殺「……え…?」
約束………やくそく………ヤクソク?
狂「ほら、私たちが初めて出会ったときだよ」
初めて………出会ったとき………
殺「…あぁ……」
狂「思い出した?」
殺「……うん」
思い出したよ、狂う。
ごめんね、忘れてて。

あの時のことは、君との大事な思い出だったのにね。

あれは、私がまだ入学したての頃


狂「へぇ、あなたって中々いい感じ♪」
クラス中に殺気を放っていた私に、いきなり話し掛けてきたのが狂うだった。
私は、すぐに懐からナイフを取出し、彼女の首筋に刃を当てた。
殺「死にたくなければ、気安く話し掛けないことね。それとも死にたいの?」
あの頃の私は、今より少し荒れていたと思う。
狂「あはは~♪殺れるものなら殺ってみてよ」
殺「!?」
いつのまにか、私の首筋にも刃が当てられていた。
クラス中に緊迫した空気が流れる。
私たちを止める生徒は―――

?「お、おい、落ち着けって」

一人だけいた。

?「な、何があったか知らないけど、同じクラスなんだから仲良くしようぜ」
狂「あは♪格好いい~」
第三者の出現に狂うは気を取られ、隙が生まれた。

ヒュッ

?「危ないっ!!」
狂「え―――きゃあっ!!」
私のナイフが狂うの首筋を掻き切る寸前に、第三者が彼女を突き飛ばす。
ナイフは、第三者の肩を切り裂いていた。
?「っ…いってぇ……」
狂「え?あれ?」
殺「……馬鹿?」
自分からナイフに飛び込んでくるなんて……
狂「あ、私を助けてくれたの?」
今、理解したのか……
狂「わぁ♪ありがと~」
ソイツに狂うが抱きつく。
?「ちょ、やめ、放せ」


それが、私と狂う―――そして男の出会いだった。

狂「男くんかぁ~////」
私たちに仲良くするように忠告して男が立ち去る。
その背中を狂うが顔を赤くして見つめていた。
殺「惚れたのか?」
狂「えへ♪バレた?」
見ればわかるよ。
狂「う~ん、男くんの言うことなら仕方ないよね。私たち仲良しになろっか?」
単純だな。
狂「じゃ約束だね。ほら指切り。これからずーっと友達だよ♪」
殺「……はぁ」
仕方なく小指を出……すぐに引っ込めた。
殺「…それは指切りじゃなくて指斬りだ」
狂「バレちゃった♪」
彼女が残念そうに包丁をしまった。
狂「じゃ、これからは友達としてよろしくぅ♪」
殺「……よろしく」


これが私と狂うとの約束だった。

狂「ずっと友達って言ったのに言ったのに言ったのに言ったのに……」
殺「…離れ……ても…友達…」
狂「違う違う違う違う!!離れちゃったら友達じゃない!!一緒じゃないと友達じゃない!!」
彼女の目からは、大粒の涙が流れ続けていた。
狂「だからだからだから!!友達じゃなくなる前に、私がさつきちゃんを殺してあげるのっ!!」
あぁ、この子はこんなにも私のことを……
殺「………わかった…」
そうだ、ここで死のう。
親友に殺されるなら、本望だ。
狂「地獄で待っててね、さつきちゃん」
振り上げられる刃。
殺「うん……待ってる」




狂「うぁぁぁぁああああああああ!!」