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【気まぐる】俺とシュール【藩外編】

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匿名ユーザー

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side 俺

俺「さて、この先に何が出るか」
俺達は、美おっさんによって綺麗にされてしまったが、あの肉片がこびり付いていた廊下の先に居た。
目の前には一枚のドア。
最初、俺達を誘導するように閉じる音がした扉の終着点。
シュー「きっと素敵なお米の世界」
なんかもう、鬼でも蛇でも出てくればいいと思う。
扉を開くと、そこには地下に通じる階段。
俺「虎穴に入らずんば」
シュー「米を得ず」
行く事になった。
長い長い、でもやっぱり長くなかったかもしれない階段を下りた。
その先には灯りもぽつぽつとしかない、半ば闇に埋もれた廊下が続いていた。
シュー「この先は研究所に繋がっている」
こらこら、先にネタをばらしちゃ駄目でしょ。
ともかく先に進むしかない俺達は歩く。
暫く歩くと、どこからともなく声が聞こえてきた。

?「……アッー!」

俺「……この声」
シュー「私と同じ読みの囚ちゃんね」
あ、そう言えばそうだな。
ともかく声のした方に(と言っても一方通行なのだが)急ぐ事にした。
ガコン。
囚「アッー!」

あ、やってるやってる。
看守の奴がスイッチを下ろしては上げてを繰り返している。

ガコン。
囚「アッー!」

それは硝子を一枚隔てた部屋の中で行われていた。
動物園のパンダだとかのコーナーだと思ってもらえばいい。
その部屋の中で、看守と囚人コンビがいつもの事をやっていた。

ガコン。
囚「アッー!」

なんか……。
シュー「変じゃね?」
がこん、がこん、がこん。
囚「アッー!アッー!アッー!」
俺「変じゃなくね?」
見ようによっては普段の光景であるが……、看守の目が、酷く虚ろだ。

ガコン。
囚「アッー!」

なんともシュールな光景だ。
シュー「呼んだ?」
俺「お前じゃない」

先に続く廊下の向こうにも、この部屋と同じガラス張りの部屋があると気付いた。
そこには……。
葬男「……」
葬女「……えっぐ、ぅぐ」
葬式sがいた。
そのもの、葬式の会場みたいに内装された部屋に二人はいた。
俺「おーい」
がんがんがん。
硝子を叩いてみても、二人は反応しない。
シュー「おーい」
もにょんもにょんにゅみょん。
どんな擬音だ!
しかし二人は反応しない。
俺たちの聲が聞こえていないのだろうか?
葬男「……」
葬女「……ぁぅ、ううぅ」
俺「……」
シュー「……」
果たして、あの二人は誰の葬式を行っているのだろうか。

俺「さて、次の部屋には誰がいるか……」
シュー「ん?なんか明るく……」
ひょこ、と覗いてい見る。
そこには……。
シュー「……おぉ」
流石のシュー氏でも少し引いたっぽい。
その部屋には、無数の白い花が咲き乱れていた。
その中心で眠る一人の少女。
俺「……うわ、荘厳さんだ」
咲き乱れる花の中で眠る、正しく眠り姫。
俺「王子様のキスでも待ってるのかね」
シュー「蛙なら……」
誰もそのネタ判らねぇよ。

俺「さーて次回のサ●江さんは」
シュー「何気に楽しくなってきているだろ」
まね。
覗く次の部屋。
美容師「ちょwwwwお客さんwwww髪長いっすねwwwww」
美容師が居た。
その事については、まあどうでもいい。
問題は、美容師の客が生首だって事だ。
台の上に置かれた、腐敗し始めている、口から血を零す生首。
美容師「お客さんwww童貞っすか?wwwww」
じょき、じょき、じょき。
切る、切る、切る。
俺「……」
シュー「……」
美容師「それにしてもwwwwwお客さんwwww髪長いっすねwwww」
切れども切れども、すぐに髪が伸びる生首の髪を切り続ける美容師。
シュー「……ある種の永久機関?」
俺「不毛だな」

シュー「次」
俺「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ」
シュー「嫌でも続く。それが現実」
俺「正論過ぎて耳に痛いね」
続く次の部屋の、硝子越しに見える世界。
くちゃ、くちゃ、くちゃ。
何か柔らかいものを咀嚼する音。
湿ったく響くその音。
俺「あー、そういやいたね。肉食」
シュー「喰われてるのゾンビ妹じゃん」
肉食「くちゃくちゃ」
ゾン「ヴあ゙あ゙あ゙ぁぁ」
シュー「……美味いのか?」
俺「色々と人肉に関しては論があるがな」
くちゃくちゃくちゃ。
肉食の腹が壊れない事を祈って、次。

シュッシュッシュ。
何かが空を切る音。
俺「を、最近出番の少なくなったランダエタだ」
シュー「ランダランダ~♪」
それを言うならリンダだろ。
ランダエタはリングのように設えられた部屋で、水槽に入れられた亀を相手にシャドーボクシングをしていた。
俺「……皮肉か?」
シュー「皮肉だろうな」
そのランダエタの、一生懸命な姿を来たら……。
見ていられないので次。
シュッシュッシュ。

俺「……と思ったら行き終わりか」
廊下の行き当たりには、廊下と同じ大きさの扉があった。
俺「しかし、なんだったんだこの廊下は?」
シュー「きっと、作者の野郎が『これで出したぞ!』とかってゆーオナニーがしたかったのだろう」
作「ちょwwwwあるあ……あるよwwww」
俺「……きっと大ブーイングになるぞ、これ」
シュー「ぶー、ぶー」
お前がやるな。
なんかもー訳が判らなくなってきてるけど、俺達の目的は当初のように先に進む事。
行方不明になった連中を探す事。
あ?ここに居た連中?
しらねーよバーローwwwww
そしてこの館からの脱出と、ここに来てしまった俺達の原因究明。
シュー「めんどくさい」
俺「……」
早くも挫折しそうだった。

そうして、次への扉が開かれる。

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