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学と脇谷

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匿名ユーザー

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学と脇谷
男「なぁ学、お前最近他人の学習してないよなぁ」
学「もう粗方学習してしまったからな」
男「いないのか?うっかり忘れてるようなヤツ」
学「ちゃんと名簿にもチェック入れてるからそんなことはな…いた」
男「…誰?」
学「脇谷」
男「…アイツに学べそうなこと何かあるか?」
学「…と、とにかく学習してくる」


学「ということで、今回は脇谷を学習することにした」
脇谷「…別に構わないけど、私なんか学習しても何も無いと思うよ?」
学「…そ、そんなことは無い。えーっと、その…そうだ! この学園において限りなく普遍的なのは逆にすごい!」
脇谷「褒められてるはずなのにすさまじい取って付けた感との相乗効果で限りなく屈辱的!」




~登校中~
脇谷「男、おはよ~」
学「おはよう」
男「ん?ああ、なんだ脇谷、と学?珍しい…ああ、学習中か」
脇谷「そっちこそいつものメンバーは?」
男「あ~、たまには静かに登校したくて、ちょいと早く出てきた」
脇谷「ふーん、ん?噂をすれば…」
ドドドドドドド
脇谷「ふふw私達は先に行くよ~、男はハーレムを楽しみなされw」
学「え?」
男「ちょw何言ってんだお前w」
脇谷「ほーら学ちゃん、厄介者はさっさと退散するよ~ んじゃお先に~」
学「え?ああ、うん。またあとで」

ヒー「男ぉぉぉぉぉぉぉぉ!なんでいつもの時間にいないんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
男「うわぁ!ちょ!速度落とせ速d(ドーン」


学「…何故だ?」
脇谷「何が?」
学「あのまま皆と一緒に登校しても構わなかったはずだ」
学「それに脇谷は男と一緒に登校したいのではないのか?」
脇谷「んー、それはね…私のこと学習し終わったらわかると思うよ」
学「むぅ…ならば大人しく学習する」




~昼休み~
学「脇谷、何故弁当が2個あるのだ?」
脇谷「ん?これは男の分だよ」
学「そうなのか…(はて、脇谷が男に弁当を渡してるのを目撃したことが無いのだが)」
脇谷「それじゃ男の所へ出発~」

脇谷「男ー、っと、相変わらずすごい弁当の数ね
   しかも全部ペロっと平らげちゃうんだから、育ち盛りって恐ろしいw
   お、鳥のから揚げいただきっ!」
ヒョイパクっ
男「あ!コラ!てめぇ!」
脇谷「うーん、流石クーちゃんの一品、味付けもお肉のやわらかさも完璧だね」
クー「ありがとう。お褒めに預かって光栄だな」
学「……」
ヒョイパクッ
男「あ!コラ!学まで!」
学「んむ、実に完成されたから揚げだ」
男「お前らいい加減人の弁当から盗んでないで学食でも行ってこいよ!」
脇谷「へいへい、学、お邪魔虫は退散だよ~」
学「え?でもまd(むぐ」
男「ああ!玉子焼きまで!」
脇谷「バイバーイw」
学「……(もぐもぐ」
男「まったく、あいつら何しに来たんだ?」
クー「…つくづく君は鈍感だね」
男「?」


学「……(もぐもぐゴクン)何故だ?」
脇谷「お弁当のこと?」
学「当然だ。男のために作ってきた弁当なのに、何故渡さないのだ」
脇谷「あれ以上お弁当が増えたら流石の男でも体壊しちゃうわよw」
学「むぅ…しかし、弁当を持ってきているんだから男達と一緒に弁当を食べればいいじゃないか」
脇谷「んー、それも学習し終わったらわかると思うよ」
学「むぅ…はぐらかされてる気がする」
脇谷「ところで、このお弁当、一個食べる?」
学「…食べる」




~放課後~
脇谷「はい注目ー!」
学「はい注目」
脇谷「ここにお母さんが懸賞で当てた遊園地のペアチケットがあります!」
学「ふむふむ」
脇谷「早速男をデートに誘いに行きます!」
学「おー」


脇谷「男ー!って、何柄にもなく窓辺で黄昏てるのよ」
男「…いや、ちょっとな」
脇谷「ほらほら、隠してないでお姉さんに相談してみなさい」
男「…ツンと喧嘩しちまってな」
脇谷「またなの?毎度毎度よく飽きないわねぇ…それで?」
男「それがさ…」
~相談中~
脇谷「それは男が悪いわよ。乙女心を理解しないやつは死ね」
男「うわ!俺ひどい言われよう!」
脇谷「ま、男から謝るべきね。ほら、コレあげるからお詫びにデートにでも誘いなさい」
男「遊園地のペアチケット?いいのか?」
学「え?それわk(むぐ」
脇谷「いいのいいの、私が持ってたってどうせ行く相手なんていないんだから」
男「…お前も他人の世話焼いてないでいい加減彼氏の一人でも作れよ」
脇谷「一人に決められない優柔不断男に言われたくないわよ」
男「うるせ!…まぁ、ありがとな」
脇谷「お安い御用よw」
学「……(コロコロ」


学「何故だ(モゴモゴコロコロ」
脇谷「しゃべりにくいなら飴玉噛んじゃえば?」
学「…(ガリガリ」
脇谷「喧嘩中で落ち込んでる男とデートなんか行っても楽しめないじゃない」
学「むぅ…だが、それなら日を改めて誘えばいいだけの事だろう」
脇谷「あのチケット、期限今週まで」
学「し、しかし、それでもわざわざ恋敵に塩を送るような真似しなくても良いじゃないか」
脇谷「ん~、じゃぁヒントだけ教えてあげる」
学「む…」
脇谷「私が狙ってるのは長期戦、それだけ」
学「…さっぱりわからない」
脇谷「全部、学習し終わったらわかると思うよ」
学「むぅ…脇谷はそればっかりだ」
脇谷「恋する乙女には謎がいっぱいなのよw」




~次の日~
学「軍師よ、聞きたい事があるのだが…」
軍師「何?私の再学習でもするの?」
学「いや、脇谷の事なのだ」
軍師「脇谷さん?彼女がどうしたの」
学「実は…カクカクシカジカというわけなのだが…軍師ならわかるかと思ってな」
軍師「…なるほど、彼女ものすごい持久戦仕掛けてるのね…見た目よりずっと根性あるわ」
学「?」
軍師「あ~、これは私の口から言うべき事じゃないわね」
学「む?」
軍師「…それじゃヒント。彼女、多分もう10年もあんなことしてるのよ」
学「10年!?」
軍師「そ、この学園で一番男との付き合いが長いのって、脇谷さんなのよ」
学「し、知らなかった…しかし、何故そんなことを知ってるのだ?」
軍師「敵を知り、己を知れば百戦危うからず、ってね。情報戦は兵法の基本よ」
学「むぅ…やっぱりわからない」
軍師「ん~、そうね、作戦名をつけるなら『脇谷END「ずっと俺を支えてくれたのは…」』ってとこかしら」
学「あ、もしかして…」




~その後~
男「学、脇谷の学習は終わったのか?」
学「いや、断念した」
男「…何で?」
学「私は彼女ほど強くはなれない」
男「…さっぱり意味がわからないんだが」
学「…乙女心を理解しないやつは死ね」
男「ひどっ!ってそんなとこ学習してこなくてもいいだろう」
学「…はぁ、よく耐えられるものだ。やはり私には無理だな」

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