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通訳残留 12


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      ←ガチムチ(^p^ )
          
┏┗   三
 
畜生。
あ?
なんでもねえよ。
・・・・・畜生。
あ?だから何でもねえ・・・・いや、ごめん。彩丸。謝罪の意を示したいけど、『あやまる』で変換するとどうしても変換できない。
やばいな。やばいだろ?やばすぎなのは自明である。そしてやばいのkigenは俺。
どれくらいヤバいかって言うとデスノ三部くらいやばい。
あれさ、やっぱ二話でいきなりバンド君―――・・・あー、名前なんだっけ?ここまで出掛かってんだけど・・・・・
まあいいや。ともかくあそこで新聞部員のバンド君殺しちゃダメだろ。デスノ三部。
彼はもっと実験台としていろいろ弄くりつつ引っ張ってやってさ。
最終的に氷山の催眠術による強化兵計画の一環として、ガチムチマッスルガチムチマンになるべきだったガチムチよ。
最終的になんかガチムチの度合いがちむちすぎて得体の知れないガチムチ化け物になんのねw
ふはwww面影がちむち無いwwwwwwww
だからさ。ロストガチムチブレインはデスノでなくてネウロがちむち路線を狙うガチムチべきだったガチムチんだガチムチ。
ドーピング・コンソメ・ガチムチだ。さあ諸君。私がガチムチになるのを止められるかちむちな?ってな。ってなw
ガチムチ?
ああ。ガチムチだ。炎多留だ。
え?話が逸れてる?
それよりお前、なんで語尾にガチムチ付けてんだwwwwガチムチっておまwwwwwwぶっほwwwwwやっぱりおまwwwwwガチムチwwwwww
――――――ちっ。わかったよ、、、話すって・・・だから、、うあ、、だからやめろって!腐男子ズムとか叫び出すな!リアルホモの社会的苦悩とBL幻想を取り違えるな!
・・・・ったくよお。男は黙ってTSFだろ?
 
え?ああ、そうそう。あれだ。
通訳がさ、なんか男子と連れ立ってきたんだよ。軽い鬱だったんだよ・・・
数少ない、男とイチャイチャしないタイプだと思ってたのにぃ!きいっ!
おのれ聖バレンタインの聖域めっ!通訳まで毒牙にかけるとは!!
俺がクラウザーさんのポストについた暁には貴様など節分の一部にしてくれるわ!!
ふはははははは!どうだ!同じ黒でも恵方捲きじゃあ卑猥な絵にしかなるまい!!
ざまあwwwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwっうぇwっうぇwっうぇwっうぇwwっうぇ
あ、『っうぇ』とか言っちまった。それも何度も。超☆恥ずかしい!
いwwwwwwwwwまwwwwwwwwさwwwwらwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwっうぇ
 
ネコミミ「冗談抜きでウザいから。男友ガチムチ・・・あっ、、、あ・・・
うああああああああああああああああああああああああああああああ!!!ひいいいいいいやあああああああ!!」
男友「ふひひひwwwwキタコwwww放送部wwwww」
 
山田「・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ。後ろ うるせ」
 
 
   ◇
休日が終わり、再び学校が始まった。
私はいつもよりほんのちょっとだけ早く学校へやってきた。
早く登校したとはいえ、既に部活の朝練も終っている時間帯で、校内とその周辺には活気が宿りはじめている。
バラバラと密度の低い人の流れに混じり、私は校門をくぐる。
開かれた校門というのは、鉄の格子を滑らせるレールとそれを挟む背丈ほどの石柱だけで構成されていて、『門』というよりも『境界』と言った方が適切な感がある。
いつもなら、その框じみたレールの上を越えた後もまっすぐ進んでいるのだけど、この日はそこを左に折れまがった。
人の流れから外れると人影はプッツリと消えてしまう。ただただ校舎に宿り発散される人の気配が、私の周囲を覆うばかりである。
しばらく進み、今度は右に折れ曲がる。
フェンスと植込み。クリーム色の校舎の壁面。
それらに挟まれた小路が伸びていた。小路の終わりには、飼育小屋の黒い壁と小豆色のトタン屋根が見える。
この季節としては適切な、苦しくなるほど冷たい朝の空気を割いて、ザリザリという足と地面の摩擦音を耳にしながら進む。
そうしている私は、何故か妙に落ち着いていた。
これからやることに、多少、どころか割と大きな不安が胸の内で渦巻いているにもかかわらず。
何故か、外部の寒さとは正反対の暖かさが心の中にあり、不安をただの重い感覚にとどめて、私自身の思考に影響を与えるのを防いでいた。
男さんと同僚君が決裂した黒いアスファルトの上を私は行く。
 
やがて目の前に、飼育小屋の黒い壁面が迫ってきた。
月曜日は別の人の飼育小屋当番の日なので、本来ならそこには用はない筈なのだけど、私は飼育小屋を目指していたのだ。
 
―――ちゃんとした段取りを取っていたわけではない。
お互い同じクラスなのだし、登校すれば何の問題もなく顔を合わせる事だろう。話はその時で十分である。
―――そこにいるという確証があるわけでもない。
別に飼育小屋で待ち合わせる約束をした訳でもないので、そこに行けば会える可能性なんて微々たる物なのだろう。
だけど。
それでも私は、飼育小屋に行く事に決めていた。
第六感めいた感覚に導かれた訳でも、論理的に推測して確信があった訳でもない。
ただ単に『そこに寄る』と決めていただけなのだ。そこにいるかどうかなんて、本当に知る由もない事だった。
立ち寄る明確な理由だって本当はありはしない。強いて言うならばなんとなく。
恐らくは、ここが私達の共通点であり、同時に関係の象徴だったから、半ば意識しない形で引き寄せられていたのだろう。
いるかどうかなんて問題ではない。
いずれ教室で会えるのだから、その時でいい。
けれども、やっぱり、本音を言えば・・・・・・・・・
 
背後に背の高いA棟とB棟の織り成す、渓谷みたいな中庭を控えた場所。
飼育小屋の金網の前に、果たして同僚君はいた。
彼は眉間に皺の寄ったいつもの表情で私を迎える。
『行くか』
そう。一言。
ため息を吐き出すような調子で、金網の前から離れる。
その、いつもと変わらない低い声に、確かな安心を抱きながら、私も言う。
『行きましょうか』
彼は何故か、はにかんできた。
眉間に皺を寄せながら笑うその顔に、奇妙な可愛いさを感じたのは言うまでもない。
 
   ◇
男さんの呼び出しを頼まれた男友さんは、なんとも名状しがたい表情をしていた。
一番近い顔をあげるとすれば、ちょっと顔をゆがめたジャック・スパロウが近いと言えば近い。
どうやら私と同僚君がバレンタインに結ばれたと勘違いして、ちょっとショックを受けているみたいだった。
彼の中で私は、色恋沙汰から遠く離れているが故に、女の子に好かれる男さんへのルサンチマンを癒してくれる存在だったらしい。
悪い事をしてしまったと思う反面、変な気持にもなった。
その気持がなんなのかは、よく分からない。ただ、胸の中の暖かさが増したような気がしないでもなかった。
同僚君とカップルであると間違われた反発心。
以前裏方さんにそうであって欲しいと期待された時や、周りがカップルだらけのコーヒーショップで彼とそんな関係であると間違われるのを懸念した時に抱いた反発心。
奇妙な事に、それが今は何故か暖かさに変わっていくのだ。
変、という以外に言い様はなかったけど、それでもその暖かさが、男さんと仲直りできるか否かの不安を抑えていてくれるのはありがたかった。
 
時刻は8時20分。朝のホームルームを20分後に控えている。
既にクラスの半数近くが登校していて、教室は人いきれで半ばムワリとしていた。
先週までは、朝のHRでさえどこか空気が引き締まっている感があったのが、今は始まる前から暖まっている。気付かない内に春が近づいているようだった。
そんな訳で、始業前の自由時間にある教室は、休み時間とほとんど変わりない印象をこちらに与えてくる。
ただ、そろそろ学期末の試験が迫りつつあるという事で、耳に届く会話はそれに関連した物が多いのが特殊と言えば特殊だった。
ちょっと前まではバレンタインの話で持ちきりだったのか、今は学業関連の物にごっそり置き換わっている。
なんというか、恋に勉強にと、いかにも学生らしい。
微笑ましい。と。平素なら、そんな風に思っていただろう。
けれど流石に、同僚君が男さんと仲直りできるかどうかの分かれ目において、そんな事を考えるほど落ち着いてはいられない。
むしろ『そう思うだろう』という思考が出てくるだけでも、余裕があるとして良しとするべきなのかも知れなかった。
教室内の人口比はストーブのある前方が、やはりまだまだ大きい。
寒さに苦手な人々がストーブの熱を求め、そんな彼等と会話をするため友人達がさらに人口密度をあげていく。
結果、私と同僚君がいる、後ろの彼の席の付近はかなりまばらな感じになっていた。
同僚君は後ろの壁にかかる黒板を背に、組んだ腕を落ちつか無げに指で叩いている。
私は、そんな彼の傍らで、やはり落ち着かない気分で、手を前の方で合わせ静かに佇んでいた。
やがて同僚君は組んでいた手を解いたかと思うと、黒板から少し離れる。
位置的には、私のすぐ側の斜め前に当たる場所へ移動する。
かなり神経をすり減らしているのが彼の心から伝わってきた。
そんな彼の精神状態は、ストーブに群がりこちらに背を向けていた中の一人。
男さんを、男友さんが何事かを語りかけて振り向かせた瞬間に一気に膨れ上がった。
感情の読みにくい表情で、男友さんに連れられた男さんが近づいてくるにつれて、同僚君はほんの微かにだけど、震え始めた。
彼の心は緊張のあまり、恐慌状態へと近づいていってるみたいだった。
目の前で、垂れ下った彼の手が震えている。
小刻みに、不規則に。
私の方からは背中だけで顔は見えなかったけど、それ以外の全てが、同僚君の恐れと不安を伝えてきていた。
あれ以来、少し気を許してくれたのか、半分ほど読めるようになった彼の心が、私の腕を動かした。
緩やかな動作で、彼の左手を、自分の右手で包み込むように握る。
ハッとしたのだろう。
一瞬彼は、別の種類の震えを体に走らせ、こちらを振り向いた。
驚きと緊張がないまぜになった視線が私をとらえる。
―――大丈夫。私がついています。
声帯を震わせない類の小声でそう告げる。いや、実際には、言ったのかどうかも怪しかった。
単に自分の心の中だけで彼に向ってそう言っただけかもしれない。
けれど、同僚君は。
確かに頷いてくれた。
 
右手で覆った彼の手から温もりが感じられた。
触れることはあっても握る機会はほとんどない、ひとの手。無骨な感覚が、ほのかな暖かさを伴って感じられた。
冷えやすい私の手とは正反対の熱しやすい彼の手。血液の鼓動まで伝わってきそうな程の確かな存在感が、そこにあった。
自分の意志とは無関係に動く、ざらついた皮とその下の肉と骨。
初めて触った飼育委員の同僚の彼の手は、心臓の鼓動が速まる程に大きくて頼もしい物に感じられた。
そこにあるのはひたすらに親しい安心感だけで、決して以前のような遠さや恐ろしさは無い。
なんとなく、幼い頃、休日に寄った百貨店で父に手を引かれた記憶が蘇ってきた。
私は震えを静めようと、少し手に力を込める。
すると、覆っている手の下でゆっくりと彼の手が動き、少しずつ、水が染み込むようにして、私の指の間に彼の指を通していった。
お互いの手を組んで両手を繋いだ状態になる。
同僚君の掌は汗で少し湿っていて、ゴムのような弾力と、手の甲よりずっと力強い暖かさがあった。
胸の内の暖かさがゆっくりと、しかし止めどなく大きくなっていく。
彼もまた、私が握る力に負けないようにその手に力を込めてきた。
今度はこちらのほうが覆われているような感覚になる。
空想でも幻でも無い本物の存在から、はっきりと、鼓動が伝わってきた。
常に予期しない動きを伴う有機物の中の有機物から、飼育委員の同僚の少年の心が流れ込んでくる。
 
彼の不安と恐れが伝わってきた。
私も同じ気持ちだったけど、同時に、彼に対する親近感が安心と信頼を伴って存在していた。
そして彼も私に対して同様の親近感を抱いていた。
以前なら、考えられなかったことだ。
一年近く一緒に作業をしていて、今になって初めて彼の事を知ったのだ。
それまで私はただ、相手を恐れることしかしてこなかった。
彼のことなんて私は何も知らなかったし、話をするまで、心を読むまでわからなかった。
お互いの事を良く知っている筈の人間同士でさえ、何を考えているのか、どうして良いのか判らなくなることだってあるというのに。
私とサトリさんやツンさん。同僚君と男さん。
人はお互いにそうそう解りあう事ができない。
思考が一人きりで行われる限り、常に誤解やすれ違いの危険は存在してしまう。
何か問題に直面した時に、結局は自分だけで解決しなければいけない。他人は助けてくれるかも知れないけど、それを期待してはいけない。
そう言う意味で、人間と言うのは最後まで解り合えない孤独な存在なのかもしれない。
今回の事件で私は、痛いほどにその現実を突きつけられた。
だけど。
でも。
今、私と同僚君はこうして男さんと仲直りをするために動いている。力を、合せている。
少なくとも今、この、目的を成功させたいという気持ちは同じはずだ。
この瞬間に限れば、私達は一人じゃない。
人は解り合えない。けれど、同じ目的を持って、一緒にそこを目指すことは出来る。
同じ理想を抱く事で、解り合えない人は、ほんの一瞬だけど、同じ『何か』になれる。孤独ではなくなる。
私と彼は確かに似ていた。
お互いに同じ寂しさを持っていた。
けど、そんな事はどうでも良いのかもしれない。
彼を説得する中で、『似ている』事は『同じ』事とは違うのだと理解できた。
共通点を持っていても、それは文字通りの『点』であって、違うところだっていくらでもある。
逆に、自分とは正反対に思える相手にだって、探せば同じ所は沢山あるんだ。
心の読めない彼は、その事実を、鮮烈な衝撃を伴って私にに教えてくれた。
きっと彼が心の読める人間だったなら、そんな事にも気付かなかっただろう。
ずっと違う所にばかり目を向けて、一人理解されない寂しさに晒されるだけだったのだろう。
同僚君はそれほど強くなんかなかった。
読心を拒むことができたって、世界中の人を敵に回して平然としていられるような、異常な何かじゃなかった。
彼が弱い所も持った普通の人間だと、ああやって向かい合って話し合わなければ、きっと永遠に解らずじまいだったのだろう。
彼の抱く寂しさが何なのかも気付かないまま、ただ怖がることしかできずに終わっていたのだろう。
 
解り合えないならば話し合えば良かった。
私達の不幸は、そんな当たり前すぎる真理を見過ごしていた事にあったのかもしれない。
言葉が不完全で、誤解を招く物だったとしても。
自分を語る事で、伝える事で、何もしないよりかは遙かに納得のいく未来が得られる。
自分自身の通訳。
或いは人は皆、それをすることで生きているのかもしれない。
 
目の前に男さんが立っていた。
彼は無言で、こちらを見ている。
口にすべき言葉が上手く出てこないのと、私達の方から言葉を発するべきだという考えがある為に、何も言わない。
同僚君が、チラリとこちらを見る。
私は、先程彼がやったように頷き、そして・・・・・・・
 

「彼は『―――――――――――――――――――――――――――――