新ジャンル学校まとめ @wiki

男が記憶喪失になったようです(仮)45

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
登場ジャンルより表記一例


※注意:多少ゆがんだ観点多いです



新ジャンル全般=男


新ジャンル「淡白」=淡白


新ジャンル予定「オーダーメイド」=【  】(とある女が人形をつくるお話。とある男が人形をつくるお話。)
本文の引用元=本スレ>>37>>43>>52(勝手にお借りしました。すみません)



 映画館

 チケット売り場

 休日の喧騒ゾワゾワ


男(んでとりあえず映画見る事になったわけだが…)

淡白「………」

 【上映中の映画】

 『全身性感帯』
 『全世界発狂』
 『クラス全員が脳髄に猫を埋め込まれた』
   ・
   ・
   ・

男 (母さん…………デート(?)先の映画にろくなタイトルがありません…っ)

男 「な、なあ淡白よぅ!なんか今日は変なのばっかだし、映画はまた今度に……」

淡白「『オーダーメイド』学生二枚―――…なにか言った?男?」

   「1800円になりまーす」

男 「……」

男 (母さん……デートってこういうものなんでしょうか?なんだか、しょっぱい気分がしますっ…)

淡白「なに変顔してんのよ?」

男 「いやあ…人生初かもしれんデートの嬉しさと切なさと心強さによう…」

淡白「それを言うなら『愛しさ』。
    でも、嫌なら別のにする?
    これだけ上映時間短めだったから丁度いいと思ったんだけど。時間、あんまりないって言ってたから」

男 「あ…そっか。古本屋の時といい気がきくのぅ」

淡白「別に。それよりどうするの?」

男 (『オーダーメイド』、な………まあ一番まともそうだわなぁ)

男 「ああ。んじゃ、これにしよう。パンフ買うか?」

淡白「そうね」

男 「ほいじゃ、パンフレット二つ頼んまーす」


  ◇ ◇

 映画館

 劇場内

 上映



 開始


男 ドキドキドキドキ、汗ダクダクダクダク

男 (ちょっ!なんなんななん、なんなんな、なななん、なんだあれぇ!!)

男 (なんかの宣伝?いやさパフォーマンスかっっ!?つかスクリーンから貞子が出てくるってどういう仕掛け!?)

男 (しかも興奮さめやらぬままに上映開始って……!なんの説明もなしかい!)

男 (それに直前にこっち見て四妖拳とか言ってた奴も気になるし……)

淡白 ポップコーン ぽりぽりほりほり

淡白「………」

淡白「男、とりあえずジュースでも飲んで落ち着いたら?」マグマグ

男 「お前はなんでそんなに落ち着いていられるんだよぅ……ひっぐ…」

淡白「もう映画始っちゃってるし。集中して観ないと損じゃないかしら?」

男 「冷静じゃのう冷静じゃのう…ぐすん」

淡白「そうね…――――予告、終わったわよ。本篇始まるみたい」

男 「おぉぅ……」


 映写機 カカカカカカカカ....... 

















    【しかし恋ってのは報われないから恋なんだよな。相手を想うあまりに
     心を下に押し込めちゃう。んで暴走。400%。シンちゃんそれ口に入れちゃだめ。
     まーだから儚いのかもねぇ。その点愛は凄いね。心が冠かぶってふんぞり返ってる。
     こりゃ無敵だわ。もう呪いじゃん愛。はいゴキさん出番ー】

    【一万年と二千年前からあいしてるー】


    【うむ。そのセリフは君にしか吐けない。さてさて彼はいつ気づくのか。
     愚かな主人はいつまで続けるのか。そんなことより早く出してくれないかなー。
     悪魔とか出るんちゃうここ】





淡白「…………」



   ―――アンタの目がねぇ、楽しそうじゃ無いのよねぇ

   ―――よしちまえ。今さら周りのマネなんて。ホント、苦しいだけだから
   ―――今のアンタが気にかけてるのはさ、タチの悪い夢まぼろしだよ
   ―――このまま行けばそいつが醒めることに何時までも怯え続けることになる

   ―――善悪の判断は置いとくとして。嘘ってのは他人につくもんだ
   ―――だから自分につく嘘はいけない。破綻が決定してるよソレ





淡白「…………」




   淡白『やっぱり解らないわ。だって、私たちに意味なんて無いじゃない』

   殺人鬼『~~~~~~~~!!!この!!!この!!!!このおおおおお!!!!!!!』ダッ

   淡白 スッ…

   殺人鬼 コケ…――ドシンッ

   淡白『…………』

   殺人鬼『あふ…ぅ、う~……』

   淡白 コツ…コツコツコツ

   殺人鬼『…………………………いや』

   淡白 スタ、スタスタスタ

   殺人鬼『いや……こないで……こないでよぉぉ…』

   淡白 スタスタスタスタ

   殺人鬼『いやぁぁぁ!!この…この……悪魔…―――――化け物っ!!!』

   淡白 スタ……

   殺人鬼 ガタガタガタガタ

   淡白 …………スタスタスタ



淡白「……―――――」



   店主『お客さん、そいつはお前のものじゃないだろ?さっさと元の場所に戻してこい』





淡白「…………」

淡白 チラッ

男 「…………」

淡白(―――大丈夫。きっと、上手くいく……大……丈夫…だから)


 ◇ ◇ ◇


男 「ふぁ……」

男 (いけね…あくび……)

男 (とはいってものう……なんで別々の話が同時進行してんだ?繋がりがわからん…
   そもそも『女』ってのは一体何者なんだ?『男』と『人形』と『悪魔』の方の話には出てこねーし…
   どっちも『人形』…作ってるんだよなあ…?
   先が気になるっちゅうのに、訳が分らんから眠気が…
   つかゴチャゴチャ考えてても眠気が…
   いや暗い上に新ジャンル学園生の猛攻で疲れて眠気が…)

男 コックリコックリ…

男 「はっ!」

男 (いかんいかん…船こいで見逃す所ダタヨ…………なんか刺激のあることでも考えるか)


男 (つか今の状況って、まるっきり『映画館デート』だよなぁ……なんつうかテンプレすぎなんだぜ?)

男 (だかしかしこのナイスガイだものな…そりゃあテンプレでもトキメキロマンチックせざるを得んわい!)

男 (そしてやっぱり映画館デートと言ったら!?映画館デートと言ったら~~~~~!?)



男 『…………』

ツン チラッ

男 『…………』

ツン『……………』ソッ

  ツン

  劇場の薄闇にて 

  隣の男の手を握ろうと……

ツン『あ゙~~~!やっぱ無理!』

男 『おわっ!?』

ツン『あ…お、男!今のはたまたまポップコーンに手を伸ばそうとしただけなんだからね!?勘違い…―――え?』

男 『な、なんで、、、ちょっ、おまっ!!クー!!なんで俺の膝の上にぃぃい!?』

クー『ん?ああ、すまない。映画があんまり怖くてな。男もこの方が恐怖が薄らぐだろう?なんならこのまま――』

ヒー『ぬがああああああ!!!何をやってるんだああああぁぁぁ!!』

男 『どわ!!ヒー!』

ヒー『マァナァー違反だろうがぁああああ!!』

男 『そ、そうだそうだ!!これだと映画が見えない…つかヒーも静かにな!』

ヒー『鑑賞中の男に手を出すのはマナー違反だろうが!!
    …いいだろう!それならそれで…―――さあ男!!私の膝の上へ』パンパン

男 『え?や、ソウユウコトデハナクテダナ…』

クー『まったく…本当に可哀そうにね。あんな毛深い足の上に座る現代人がいると思ってるんだから
    ほら、お帰り。お前の毛深い膝の上に座ってくれる毛深ぁい原始人がいる世界へ』

ヒー『なにをぅ!』

銃撃  パンパンパパン!!

男 『ひぐっ!?』

ミリ子『きぃさぁまぁらぁ~~~~……静かにせんか!!他のお客様の迷惑だろうが!!』

男 『お、おうおう!言ったれ言ったれ!』

ツン『そ、そうよ!今のはミリ子が正しいわ!非常識じゃない!二人ともこんな所で!』

クー『ふん』

ヒー『くっ』

ミリ子『わかったか。わかったな?では罰として男は没収する。さ、男。私のとなりへ
     ――ああ大丈夫。品性のかけらもないあの輩との間には私が入ってやる。
     心配しないでゆっくり私と熱く濃厚な映画鑑賞の名を借りた×××を』

ツン『ちょ、ちょちょちょちょ、あんた何するつもりよ!?そっちの方がマズイで


  ピカーーーーーー!!!

ツン『な、なにっ!?』  

男 『ぬぉぉぉぉっ!!眩しい!!』

ヒー『くっ、、、映画がぁぁ、、、』

クー『そ、荘厳!!やめないか!!』


荘厳『ハレンチすぎますわアナタ達!!ならば、、ならばならばワタクシもっっ!!大人しくなどできましょうか!』

ミリ子『ええぃ!その前にオーラの光量を落とせ荘厳!!映画が全く見えなくなってしまったぞ!!』

クー『よっこいしょっと』

男 『ちょぁあ!なにどさくさに紛れて抱きついて――ほぶぁ!』

ヒー『ぱ、パンチを避けるなぁぁ!大丈夫か男!?―――ぬぁぁ!!クーのどや顔がムーカーツークー!!!!』

荘厳『もう、どうなっても構いませんわ!映画館がなくなっても、この街が消し飛んでも!私の悲しみに比べれば!』

ツン『あ、ん、た、らぁぁぁ~~~~~………』


他の客たち『『『『『『『『『『『『  出  て  け  !  !  !  !  』』』』』』』』』』』』






男 (´・ω・`)ナニコレ

男 「いや、いやいや、、、でもこうなるよなぁ。こうなっちゃうよなオレの場合………orz」

淡白「大丈夫?頭抱えて、調子悪いの?」

男 「ダイジョウブ デス 。ヨクアル コト ナノデ キニシナイデ」

淡白「そう」



    【じゃあおねーちゃんはおとこのことすきなんだ】

    【悪魔の呪いはしつこいからねー♪ まあ呪えるからこそ悪魔なんだけど】

    【…でもおとこはわたしのことがすきなんだよ】

    【………】

    【わたしもおとこがすき】



男 (なんだなんだ?映画の中でも男の取り合いか?まぁったく、モテる男はつらいよなぁ…うんうん)



   荘厳『男様!!』

   誤殺『男……くん!!』

   俺 『男ぉぉ』


   三人『――――――誰を選ぶの!!!?』



男 (って待て待て。何故デパート前のあれが思い浮かぶ……いや、確かに壮絶な取り合いだったがよぅ…)



    【……そっか】

    【おねーちゃんじゃだめ。おとこはわたしがすきだから】

    【…うん。そっか】



男 「…………」


   父親『まぁーったく、これだからバカ息子だっていうんだ。
       いいか?母さんは確かに美しいがね、大切なのはそこじゃない。父さんが言いたいのは―



   父親『最後の最後には大勢の中から誰か一人を選ばないといけないってことだ』




男 「『誰か一人』…ねぇ……」

淡白「………」

男 (でもな…正直、誰でもいいんだよなぁ……
   なんつうか、ここしばらくで大体の人間関係は把握できたし、誰が俺を好いてるのかも解ってきたし…
   好いてくれてるんなら、気持ちには応えないとだしよぉ…
   だったら誰でも、いいんだよなぁ……
   想いの強さは同じなんだから、甲乙はつけられんっちゅう話じゃねえか…)

男 (それとも、記憶戻ったらもちっと絞り込んだりできるのか…?)

淡白「………」

男 「はあ…」

男 (記憶忘れるの、嫌……か)

  ―――サワ…

男 ビクゥッ!

淡白「あ…ごめんなさい…」

男 「た、たたたたたた、、淡白くく?な、なんじゃひ!?」

淡白「……なんだか切なそうな顔、してたから……手を握って、あげようと思って」

男 「へ、へぇ…」

淡白「ごめんなさい。今、嘘をついた
    本当は私が握る気持ちが先にあっただけ………迷惑なら、許して。もうやらないから」


男 (切なそうな顔って……)

男 (……―――切なそうなのはお前の方じゃないか…)

男 (なあ…なんでお前は俺になにか求める時、いつもそんな顔をするんだよ…)

男 (なんで他の奴が抱きついたり弁当を食わせようとする時みたいに、嬉しそうな顔をしないんだよ…)

男 (なんで、そんな………――――――だああっ!)


淡白「そうね。いつも女の子に迫られてる、あなたの気持ちを考えてなかったかも」


  ギュッ

淡白「―――――え?」

男 「…っ」



    【おとこ】

    【どうした?】

    【あたしのことすき?】

    【そりゃあもう! もぉう!!】

    【おねーちゃんより?】

    【当たり前ってレベルじゃねーぞォォォォっっ!!】




淡白「おとこ」

男 「なんじゃい?」

淡白「もう…いいから…」


    【…えへへ】

    【急にどうしたんだ?】

    【じゃあさ、もっとして。こないだの】

    【!!】


男 「オレはよくない」

淡白「でも…」

男 「オレが繋いでたいんだ。手」

    【して?】

淡白「………」

男 「ダメか?」

   【……目、閉じて】




淡白「なら……いいわ」
















                        【ん……】













  ◇  ◇  ◇

  映画館外

  午後の穏やかな空気

  雑踏の通り


男 「しっかしまさかあんな風に話が繋がってたとはのう!」

淡白「そうね」

男 「お、おう!で、最後はちっと泣いちまったよ!いや本当」

淡白「ふぅん」

男 「あっと…で、だな…えー、その………次、どうする?」

淡白「男の行きたい所でいいわ。映画は私の希望だったし」

男 「そ、そっか。じゃ、じゃあもう時間だしよ。次の所行ったらそこでお別れで、いいか?」

淡白「ええ」

男 「じゃ、そゆことで…」

淡白「………」

男 「………」

男 (う…なんか会話が続かん…気まずい…――ってそりゃあそうだぁなあ…手、繋いだ後でいつも通りって方が)

淡白「男」

男 「え、え、え、え、……なんじゃいっ?」

淡白「たどり着きたくて進んでいるのに、失敗が決まっている努力と
    たどり着くべき場所さえわからず、どこへも進むことが出来ない魂。どっちが救われないと思う?」

男 「はぇ?」

淡白「………」

男 「いや、その、なんつうかー……」

淡白 ジッ…

男「あー、だな、あのー、そのー」

淡白「………」

男「や、すまん。アホだからよぅ!解らんわい!アッハッハッハッハ」

淡白「……そうね。こっちも聞いてみただけだから、気にしないで」

男 「お、おうおう!映画見てたら語りたくなるもんな!いろいろと!
    オレなんかよ、ホラ、あのメカ幼女のこと思い出しちまって…!覚えてるか…?オレ達が会った日の……」

淡白「覚えてる。確かにあの映画、人工つながりで連想しちゃうかもしれないわね」

男 「だよなぁ……………それで―――次は、そこでいいか?あんまり時間帯良くないかも知れんが…」

淡白「日が沈む前なら大丈夫じゃないかしら?あの墓地でしょう?」

男 「ああ。悪いな…デートの最後が墓場なんて…」

淡白「経過は知ってる。嫌な気分はしないわ。行きましょう」



  雑踏の通り

  午後の穏やかな空気?

  行き交う人は口にする



  嵐が、来るぞ



  静けさや、と一人彼女は

  あとつける





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