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第四話


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- 第四話 -


―――職員室

友「…ゲーム、だって?」
バル「命をなんだと思っているんだ!赦しがたい悪だ」
低血圧「…ううん…」
大門「低血どん、寝ては駄目でごわす」

友たちは職員室に逃げ込んでいた。
辿り着くまでに一度化け物と遭遇したのだが―――

友「(バルさんと一緒で助かった…!)」
大門「やはりバルさんは頼りになるでごわすなぁ!」
バル「…『バルさん』はやめろ」

さすがは神といったところか、バルキリーは一撃で化け物を消しさったのだ。

バル「…放送があったのだからヤツは放送室にいるのだろう」
友「成程、さっすがバルさ…バルキリーさん」
低血圧「……ふう」

ドガッ!
職員室の扉を破壊し、化け物が侵入してきた。
数は三体―――やれる。
バルキリーは瞬時に一体に肉薄する。
化け物が長い腕を突き出す寸前に首をはねた。

横から二体目の拳が襲いかかるが難無くかわし、神の刃を突きたてる。

一瞬で神に裁かれた化け物たちは砂になって消え、残るは一体。
友「……強え~」

この時、友はもっと周囲に気を巡らせるべきであった。
しかし、バルキリーと共にいるという安心感が恐怖を麻痺させていたのかもしれない。

友はバルキリーの戦っている入り口から離れたベランダ付近にいた。

そして大門は見た。ベランダに化け物が降りて来るのを(この学校の職員室は二階に位置している)。

化け物は無音で動き、まったく気が付いていない友へと腕を振りかぶって―――

大門「…うおおおおおっ!!」
無意識のうちに大門は駆け出していた。
友と化け物との間に割って入って、

ぞぶり

腹部を、長い腕で貫かれた。

しかし大門は動きをとめなかった。
腹に穴が開いたのは分かっている。
もう助からないのも分かっている。
だが。
まだやれることはある。

この学校に来て良かったでごわすなぁ。
皆が個性的で、でも転入生のおいにも優しかったでごわす。
友どんとはよく遊びもうしたなぁ。

ふっ、と血のにじむ口元に笑みが浮かんだ。

突進の勢いを落とすことなく、化け物を自らの体で押していき――

――おいはゲームオーバーでごわす。

化け物と共にベランダから落ちていった。

――友には状況が把握出来ていなかった。

バルさんが化け物を薙ぎ倒してて
俺はそれを見て感心してて
いきなり大門が俺に向かって突っ込んできて……

化け物もろとも落ちた?
何故?

俺が気を抜いてたからだ。大門は俺をかばって――!
友はバッ、とベランダに出て下を覗いた。
そこにあったのは砂になった化け物と、薄れて消えゆく大門の姿だった。

脱力感が友の体を包む。
消えてしまった。俺をかばったから。

三体目を斬り捨てたバルキリーにも、大門が落ちてゆくのが見えていた。
私としたことが……
神である私が、人ひとり救えなかった。
呆れた神もいたものだ――

ふぬけている二人に喝を入れたのは……低血圧であった。

低血圧はいつもの眠そうな、不機嫌ともとれる顔で二人を交互に見た。

低血圧「なによ、二人ともその顔は!」
低血圧「大門くんは死んでないのよ、まだ!」

低血圧は密かに自分にも苛だっていた。
――私はなんて役立たずなんだろう。
「ゲームマスターとかいうヤツを捕まえたら生き返るんでしょ?!」
――なにひとつ得意なこともないし、自らを犠牲にする勇気もない。
「二人がそんなんじゃ、大門くんが体を張った意味が無いじゃない!」
――ならば、二人の心を奮い起たせることが私の使命――

かつて一度も見たことのない低血圧の熱弁に、二人は胸を打たれたように感じた。
バル「……すまない、低血。その通りだ」
バルキリーが頭を下げる。続いて友も頭を下げた。
友「…ありがとな、低血。目が覚めた」

――低血圧は小さく「うん」と答えて頷いた。

ツンドロは放送室に向けて走っていた。

伊達に毎回毎回盗みを繰り返している訳じゃない、化け物の目をかいくぐって走り続ける。

あれ、あの人は――。
ツンドロは放送室の前に見慣れた人が立っているのを見た。
その人物はなんの躊躇もなく放送室に入ってゆく。

荒鷹さん一人じゃ危険だわ!
ツンドロの手にはかつて㍉子から盗んだ銃が握られていた。
荒鷹さんに加勢するため、ツンドロは放送室に飛び込んだ。