基本立位姿勢・・・立位姿勢で顔面を正面に向け、両上肢を体側に下垂し、手掌は体側へ向け、下肢は平行、
            踵を密着させ足先を軽く開いた肢位。
解剖学的立位姿勢・・・基本立位肢位の状態で、前腕を回外し、手掌を前方に向けた肢位。

【運動】

運動軸 ①前頭水平軸・・・頸の屈曲・伸展、肩関節の屈曲・伸展
      ②矢状水平軸・・・頸の側屈、肩関節の内転・外転
      ③垂直軸・・・頸の回旋、肩関節の回旋、体幹の回旋
  ⅰ)肩関節の運動:①屈曲・伸展②内転・外転③内旋・外旋④水平屈曲・水平伸展
  ⅱ)手関節の運動:①屈曲(掌屈)・伸展(背屈)②橈屈・尺屈
  ⅲ)股関節の運動:①屈曲・伸展②内転・外転③内旋・外旋
  ⅳ)足部の運動:内返し-底屈、内転、回外 外返し-背屈、外転、回内

【固定】

 目的・・・骨折整復後の再転位防止、脱臼整復後の再脱臼防止、軟部組織損傷時の患部の安静保持など。
 範囲・・・損傷の種類、程度、年齢により異なるが、骨折整復後の固定は、受傷部の“上下各一関節を含め
      た範囲を固定する”ことが原則。
 肢位・・・機能的肢位(良肢位)を原則とする。但し、骨折や脱臼の場合、再転位や再脱臼を防止するための
      固定をし徐々に機能的肢位に変えていく。
 良肢位・・・関節が強直をおこして機能を失った場合に、日常生活に最も便利で苦痛の少ない肢位。
   1肩関節:外転60°~80°、水平屈曲30°、外旋20°(手が顔に届く角度)
   2肘関節:直角屈曲位
   3前腕:回内・回外中間位
   4手関節:伸展(背屈)10°~20°(軽度背屈、軽度尺屈)
   5手指:テニスボールを握った肢位
   6股関節:屈曲15°~30°、外転0°~10°、外旋0°~10°
   7膝関節:屈曲10°
   8足関節:背屈・底屈0°

【包帯】


 疾病や創傷の患部を治療する目的で、あるいは治療の補助を目的として、比較的長期にわたり患部に
 装着するものを総称して包帯という。

硬性材料 ①金属副子・・・クラーメル副子、アルミ副子
       ②副木と厚紙副子・・・すだれ副子、呉氏副子
       ③ギプス
       ④合成樹脂副子・・・吸水硬化性キャスト、熱可塑性キャスト
軟性材料  ①巻軸包帯②三角巾③綿花④ガーゼ⑤絆創膏⑥サポーター
巻軸包帯・・・一反(幅30cm、長9m)の晒し木綿布を二等分から八等分までしたもの(但し七裂はなし)。
巻軸包帯基本形六種・・・①環行帯②螺旋帯③蛇行帯④折転帯⑤亀甲帯⑥麦穂帯
上手な巻き方・・・キツすぎずゆるすぎず見栄えよく巻いてすべらない包帯
冠名包帯・・・デソー包帯、ヴェルポー包帯、ジュール包帯
 デソー包帯・・・第一帯 ①腋窩枕子の固定
               ②健側肩甲帯を伸展位に保持
               ③患側上腕内側の皮膚面と側胸壁の皮膚面とが触れ合わないようにする
          第二帯 ①患側肩甲帯を伸展位に保持
               ②患側上腕を固定
               ③患側腋窩枕子を槓杆作用の支点として上腕下端を内転させることにより、
                上腕上端を外転させ内方転位をしている遠位骨片を外方へ引き出す
          第三帯 ①近位骨片を下方へ押圧
               ②患側上腕の下垂を防ぎ上方に保持
               ③患側前腕を保定
               ④患肢の吊り下げ
最終更新:2006年08月07日 08:50