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誰もが知った。
【ヒト】の暴走は世界を変貌させ、生命の根源たる【惑星】を脅かしたことを。
あるいはそれは、【ヒト】を含む全ての生命が混沌たる無意識の中で望んだ、総意なのかもしれない。
この最後の戦いも、全ての意思が生み出したのか。

それは、あまりにも悲壮な結末を迎えることになるだろう…。

二人の若き生命の光は、間も無く消えようとしていた。



「…石…?」

「全ての元凶、ってわけね」

『生命とは』

二人はその声を聴いた。

「なんだ…?」

「変な感じ…。良くわからないけど、頭の中に直接聴こえるような…」

『生命とは、我々ヒトも動物も植物も、小さな昆虫や大地、空、海…それら全てを総称するものである』

どこか、寂しげな男の声は二人にとって聞き覚えのある、確かな声だった。

「オヤジ…?」

「お父さん…」

【即ちそれは、この惑星そのものである】

次に響いた声は、また別の、良く知る声である。

「先生…」

「…うそでしょ…?」

〔あるいは、宇宙そのものが一つの生命であり、我々はその宇宙の細胞の一片に過ぎないのかもしれない〕

次々に頭に響く声は、どれも懐かしいものだった。
自分たちを空へと見送り、最後まで正体不明の敵と戦い、命尽きた者達の懐かしき声。
二人は、無意識のうちに溢れる雫を拭った。

≪生命が望んだからこそ、この世界はオワリを迎え、新たな世界へと再生するのだ≫

『破壊を望むからこそ世界は凍え』

【オワリを望むからこそ破滅の光は放たれ】

〔再生を望むからこそあらゆるモノは大地へと還る〕

≪意思が決意したこと。これは我ら全ての生命が望んだ結果なのだ≫

二人の前に浮かぶモノリスはそれ自身が生命であるかのように、脈打つように光輝く。
頭に響く声は、確かにそのモノリスから送られるもので、その背後には朝陽が昇り始めた。

「違う…」

「…うん」

ほんの、小さな声。
二人の確かな意思。
多くの生命が失われていくことを、二人はその眼で見、悲しみを堪え堅く結束していた。
必ず、この世界の崩壊を止めると。
死んだ者達と交わした最後の約束を、彼らは今果たそうとしている。
モノリスの声は、二人の堅い意思を解きほぐすかのように尚も語り続ける。
二人にとって、記憶に残る最愛の者達の声を使って。

『長き時の流れで我らはその遺伝子に記憶した』

【繰り返される破壊】

〔終わることの無い争い〕

≪たとえどんなに強い結束、決意、意思が存在しようとも、全ての生命の総意には打ち勝つことなど不可能である≫

「そんなの…やってみなきゃわかんねぇだろ!!」

「私達は負けない…。私達の思い出も夢も希望も!!壊させない!!」

『ならば聴け』【ならば見よ】〔ならば感じよ〕

≪お前達の信じる意思の姿を≫

モノリスは輝き、朝焼けの空を蒼白く包み込み始める。
二人の乗る戦闘機もそれに包まれ、世界には、懐かしい静寂が訪れた。




「お前は将来何になりたいんだ?」

「パイロット!!」

「私も私も!!」

明朗活発な男の子と女の子は、父親に笑顔で答える。
二人の元気すぎる子供達にしがみつかれ、それもまた笑顔と共に嬉しいものだと父親は感じた。

―希望、未来…。



「父さんは死にに行くんじゃない。お前達の未来を守りに行くんだ」

「いや!!行っちゃやだ!!」

「…なんで…父さんじゃなきゃダメなんだよ!!」

少年と少女は、空へと旅立つ父の背中に言葉をかける。
何故、自分たちの父なのか。理由は知っていた。
だが、理解をしたくなかった。
空の向こうに行くことは、父にとっても子供達にとっても…理解したくない現実だった。

―絶望、現実…。



『我々世界政府は、平和をもたらし、全てに平等を与える世界を創造する』

『誰が世界政府の言う事なんて信じるんだ?現実を見てみろよ』

『理想は叶えるためにあり、未来は我々が生み出す。平和を望み平等を実現することこそ我ら【ヒト】の総意である』

『また戦争が始まった。どっちかが滅びるまで…、いや、もう敵が誰なのか、何なのかさえわからなくなってるな』



大陸を焼き尽くすほどの大戦。
誰が何のために始めた戦争なのか、誰も知らない。

平和への道しるべ。
その理想は儚く、消えた。



二人が見たそれらは、それだけに留まらない。

人々の喜び、怒り、哀しみ…。

感情が直接二人の心を蝕んだ。
喜びの感情は徐々に薄れ、次第に怒りと哀しみに満ちた重圧となる。
人々の感情だけではない。
この惑星に生きる、全ての生命の嘆きが二人の強い意思を蝕む。

≪全てはまた、一つの種から始まるだろう。あるいは始まらないのかもしれない。ソレは間も無く、全ての生命の総意が決断することだ≫



「まだ…」

「…ええ」


「まだ、終わらせたら…ダメなんだ」

「…まだ、生きてる…」


すでに肉体という媒体を失った二つの精神体は、黒く染められた光の内側から、声を発した。


「生きてる…」

「…ええ、生きてる…」

≪あるいはそれは、理想という偽りの現実が生み出したモノである≫


「生きてれば、何度だって…」

「いつか…解かりあえる時が…」


『いつか、本当に解かりあえる時が来る!!』


二つの精神体が放った最後の光。

それは、朝焼けを迎えた大地に確かに届いていた…。




『いいか、お前達。どんなに仲が悪くたって、どんなに悪さをする奴だって、元は皆おんなじなんだ。話し合って、それでもダメならもっと話し合って…、それがどんだけ長い時間がかかっても、いつか、解かりあえる時が必ず来るんだ』


【お互いの心の中は見えないけれど、感じることは出来る。目に見えるモノを感じることは大事だけど、目に見えないモノを感じることも大事なんだよ】


〔見てごらん。土も水も、空気も皆生命を支える大事な存在なんだ。生命の源…。いたるところに、生命はあるよ〕



朝陽が昇り、暖かな光は大地を包む。
いたるところから生命の息吹が姿を現し、世界は新たな始まりを迎えた。

あるいは、これも世界の…生命の歴史の一つに過ぎないのかもしれない。


青く、深い海の底で、その石は長き眠りについた。




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さて。
何を唐突に始めたかというと、解かる人にはよくわかる、レイディアントシルバーガンです。
ですが、完全にオリジナルです。

というのも、銀銃のサントラ聴いてるとどうしても思い浮かんじゃって、書かずにはいられない!!
本来ならプロローグから始めようと思ったんですが、銀銃の最も深い場所を勝手に自分なりに書いちゃって、なんとも言えない銀銃アナザーワールドを味わっていただけるでしょうか、でしょうか?実際、それぞれ銀銃を知る人でその世界観は変わるでしょうから、コレはあくまでもH12個人的な【二次創作】としてお楽しみいただけたら光栄です。

というわけで、【忙しくてちっとも進んでない】という零翼も銀銃くらい濃厚に出来たらナァなんて理想を掲げ、ちっとも進まないわけで、でも、結構…。

げほ。

これもまた、シューティング祭りの一環ですので、次はR-TYPEがFINALで完結してることもあり、その辺いじることも考えちゃったりして。でもまぁ、あれは…ほにゃらららのひょひょほよ。

というわけで来週まで忙しくてなかなか色々お伝えできませんが



あでぃそす!!!!!!(アディオスと言いたいらしい