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ヒマ過ぎて死にたいと思った。
自分の存在を終了させたいと思っていた。
夜の道端で倒れている人間を見るまでは。


最初は他の人に抱きかかえられている状態で、単なる酔っ払いだと思い、無視した。
23時まで営業してるスーパーでの買い物を済ませた帰りに見ると
彼(?)は紺色の制服に身を包んだ男たちに抱えれられていた。
男たちの背には警視庁(だったと思う、救急隊員ではないのは確か)と白文字。
21時半頃。雨がぱらついている。

あんな死に方したくない。
俺は心の中でつぶやいた。

…死にたいなんて思っていた俺はただのチキンだ。


彼らのすぐ横を通り過ぎた後、俺は遠巻きに彼らを監視しながら道を引き返す
(衝撃のあまり道を間違えた!)

…抱えれられていた人間の足が少し動いたのが見える。
生きている!!

とりあえずほっとした。

学生の頃、「自分探しの旅に出る」と言って海外にいった日本人の青年が、
公開処刑されて首を切られている動画を見た記憶がある
(俺が探したわけじゃない、研究所の人間が見ていたその場に居合わせていただけだ)。

死を目撃すると、死を恐れる気持ちになる。

鶏を絞めた時は命を大切にしたいと思った。
俺たちは他者の命を食べて生きてるんだ、と。


…話は飛ぶ。

安易だから…最近PCでMMOするけれど、自分のキャラクターを成長させるためにはなんらかの「敵」を倒さなければならない。
外見を魅力的な装備品に固めたければ、敵を殺して経験値を稼いでLvを上げなければならない。
他者の命を食べて生きてるっていうような重みは感じずに、俺はバサバサと敵を捌いていく、機械的に。無心に。

MMOで垣間見る会話…中身は生きている人間だ、血の通っている…
 …俺は彼らを監視する。
 積極的に参加することもできず。
 俺は傍観者でしかない。
 だからといってオフラインゲームをする気にもなれない。

俺はMMOに何を何を求めているのだろう?
 単に無心になりたいのか
 他者とのつながりを求めているのか
…それとも本当はMMOをやりたくないのに仕方なくやっているのだろうか?


本当はこんな愚問などせずに働くべきだろうに。その一歩が踏み出せない。



カテゴリ: [戯言] - &trackback() - 2007年11月05日 23:19:29
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最終更新:2007年11月06日 01:10