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目覚めた銀騎士に、元の世界の記憶はなかった。
彼の発言から判明したことだが、金良という
人造人間計画は佐伯、唐須よりも古く、天津とほぼ
同時期から始まっていたのだという。
亜鳥橙真の祖父と銀騎士は、いずれ訪れるであろう
裏界以上に異質な存在との対面のため、
終わることなく続く世界の危機を終わらせ、世界を
纏め上げる計画を作り上げたらしい。
そのための尖兵であり、切り札でもある存在として
銀騎士に組み込まれていた3rdプロジェクトと呼ばれる
次世代型異界人形の技術を発掘し、利用したそうだ。
最高傑作にして特異存在たる最後の五体が
今残っている金良達なのだという。
リグという司令コンピュータが破壊されたことにより
戦術ネットワークが機能しなくなり、脳が信号を
送れなくなっているため、彼らはもう目覚めないのでは
ないかと銀騎士は締めくくった。
世界の悲しみは、中途半端な武力が溢れているが故に
なくなることはない。
世界から悲しみをなくすための「破邪の銀」になるべく
彼ら金良は生み出され、戦っていた。
彼らも悪い人間ではない。
ただ、正義の方向性が、少し俺達とずれていた。
このまま死なせてはいけないと思う。
亜鳥橙真という人物とも一度話をしてみたかった。
もしかしたら、兄の力になってくれる人だったのかもしれない。
昔、覚えていない誰かが言った
正義とは、間違いを認めず分かり合わないことという言葉が
今日また思い出された。
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カテゴリ: [[[来訪>業務日誌/カテゴリ/来訪]]] - &trackback() - 2012年09月06日 00:38:47
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