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刹那が今日決斗が死ぬと予見したため
博士の指令はなかったが治ったばかりの身体で出撃。
そこには昔見た地獄が広がっていた。
シルクハットの男に二班が苦戦していたのだ。
弾輝、吽也、古巣が地に伏し、残り四人も少なくない傷を負っていた。
この光景を俺は知っていた。記憶にないが、知っていた。
強大ではない魔王、しかし誰もそれに打ち勝つことはできない。
たしか名前は「“運命を握るもの”シュレディンガー」
十年程前英国で滅ぼされた、いやたぶん俺が滅ぼした魔王。
結果的には俺一人で圧勝してしまった。
なぜか魔王の力は俺に通用しない、どころか俺の有利に働いた。
深月の力を使用したわけではない。あれは本当に最後の手段だと考えている。
運命なんてない、自由な意志が未来へ導く羽となる。
俺には約束という力と、意志という翼がある。
俺は運命という雲には遮られない。
戦いの中、そんな言葉がぐるぐると俺の中を回っていた。
戦いの後、蜂磨紫電に俺が予言破壊者、運命を滅ぼす赫き羽かと問われた。
たしかにそう呼ばれていた時機もあったらしい、と答えると握手を求められた。
何やったんだ、過去の俺。
ジン達も戦っていたがそちらは全員無事だったらしい。悟は敵を裏界とは
似て非なるものだと分析していた。魅鬼の力でなんとかできる、という
線はなくなった。
吽也先生は大丈夫だったが、弾輝は動けるようになるまで二週間、
古巣にいたっては元通りウィザードとして戦えるようになるまで一年かかると
いう惨状となった。
剣崎を二班に転属させてなんとか対応しようと思うが、戦力不足になるのは否めない。
終わりも見えず事態が好転する要素もない状態でメンバーは苛立ち始めていた。
救援がある、という希望を話してやれないことがもどかしい。
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カテゴリ: [[[終末>業務日誌/カテゴリ/終末]]] - &trackback() - 2010年01月27日 23:24:13
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