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ゴルゴダに行った、関が原も経験した、イギリスの紡績工場で働いた、
他にもこの箱は様々なところに現れ、俺はそれに付き合わされた。
中身はロンギヌスだったし、そうではなかった。
大砲だったこともある、ただ風が吹いただけの時もある。
雨雲が湧いたこともあった。
決定していると思われたものが覆る時、この箱はその傍にあった。
二十世紀にこの箱を用いて魔王となった男からある科学者が箱を奪取し、
解析を行った。
その結果、この箱が「あらゆる要因・前提を無視して状況を未定にする」力を持っていることが判明した。
大軍が寡兵に勝つ、賢者が愚者より賢しい、そういった「当然」がこの箱の前では無力となる。
この箱は全ての事柄を混沌に還す。深月による変化、星剣による創造、
いや、もっと根源的な裁定や神の存在すらこの箱の前ではすべてと同価値となる。
この箱を恐れた科学者は、姫さんに箱を預け、自らが混沌状態を定義することで魔王の力を封じた。
彼は別れ際に言っていた。
「この箱は塵一つ動かすこともできないが、すべてのものを動かすことができる。
悪意あるものに、箱を渡してはならない。そうなれば世界が終わる」と。
戻ってきた俺は悟が倒れたことと、李刻が復帰し箱を護り続けていたことを知った。
どうやらウィザード組織のほうは巫女さんが手を回してくれたらしい。
正体は絶滅社だった。悟には同僚が悪いことしたと思う。
姫さんはこの箱を破壊することも、封印し続けることもできないことをわかっていたようだ。
箱に箱自身を否定させても、奇跡を信じる誰かのもとに事象は現れる。
箱の形を失ったそれは、無限に裁定を破壊し続ける存在となり、世界結界は崩壊する。
神も魔王も否定され、夢すら見ることのない世界が生まれる。
だから人も魔王も、この箱を求めながら、なかなか手を出せずにいたのだろう。
明日、深宮に戻って箱に細工をすることにした。
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