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深宮で誰も箱に手出ししなかった理由、それはこの地が別次元の裁定によって
形成されているからだ、と推測できた。
この地でのみ箱は内的な力を失い、混沌が混沌として現出する状態となっていた。
李刻、悟とともに深宮に戻った俺は、慎重に深月で事象操作しながら箱を開封した。
ほとんどプラーナを使い切ったが、何とか一定以上のプラーナを持つ存在には
利用できないようにリミッターをかけることができた。
中に入っていた混沌、もし暴れたら深宮は消滅していたと思う。
恐ろしく危険で強大で、理解不能な代物だった。
シェルの判断は正しく、そして間違っていたということだろう。
あの時破壊に同意しなくて本当によかった。
博士がどこまで知っていたのかと尋ねると、あの科学者に知恵を貸したのは自分だと言った。
何も生み出さずただ否定するばかりの力、
かといって破壊すればこの世界から番狂わせや逆転という
世界を退屈させないための因子が失われる、不愉快極まりない存在だと博士は語った。
だからと言ってその物体に踊らされる俺達を見て溜飲を下げていたのはどうなんだ。
すべてが丸く収まったので箱を返却しに明日李刻と二人で本土に向かう。
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カテゴリ: [[[事件>業務日誌/カテゴリ/事件]]] - &trackback() - 2010年04月08日 23:19:54
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